令和2年10月22日(木)
百舌鳥 : もず、鵙、
バード・ウオッチングが趣味の友人から、秋の鳥と
して「モズ」の習性、鳴き声等を語ってくれた。
鵙(もず)はモズ科の鳥で、山野、平野、都会付近
にも繁殖する。
大きさは雀の2倍くらいで全長20cm程、目の上部
に眉状の筋模様がある。喉から頬にかけて淡褐色で、
尾、翼羽根は黒褐色をしている。
分布は日本、中国東南ぶ、朝鮮半島、ロシア南東等、
秋、高い木の頂や電柱等に止まって、尾を上下に振
りながら「キーッ」と甲高く鋭い声で鳴く。
これは縄張り確保のためで「鵙の高鳴き」と言う。
身体は小さいが猛々しく、肉食性の鵙はその高音で、
雀等、他の小鳥達を震え上がらせ、勢力範囲を誇示
する。 性質は荒く、昆虫や蛙、蛇、トカゲ等に
時に小鳥等も捕食すると言われる。
それらを尖った木の枝や、有刺鉄線等に刺し蓄える。
これを「鵙の早贄」という。全ての鵙は早贄を行う。
秋に繁殖期を迎え昂り、つがい相手を獲得するため、
或いは秋に初めての獲物を生贄として捧げかけた、
亦、餌の少ない冬季に備えての保存食等と言われる。
鵙は、鷲(ワシ)や鷹(タカ)等の猛禽類に比べて、
脚の力が弱く掴んで食べる事が難しいために木の枝
等に刺して食べるのでは、とも言われている。
また、モズは空腹、満腹に関わらず獲物を見つける
と本能的に捕える習性があり、身体が小さく一度に
食べきれずに「早贄」をするという説もある。
百舌鳥と書いてモズというのは、モズは鳴き真似が
上手で様々な声をだして鳴くと言われ「百の舌を持
つ鳥」から、「百舌鳥」(モズ)という。
「鵙日和」(もずびより)とは、「モズの鳴き声が
引きしまる様な澄んだ大気」を指していう言葉。
今日の1句
名園の空澄みわたる鵙日和 ヤギ爺