令和4年4月11日(月)
さくら貝 : 花 貝
ニッコウガイ科の二枚貝
殻長さ3cm程で貝殻は薄くやや長方形をしている。
淡紅色をして美しく光沢がある。
日本各地の浅海砂泥域に生息している。
貝殻は浜辺でよく目にし、桜の花びらのように美しいこと
こから、春の季語とされる。
波打ち際で洗われる貝殻を拾う姿、その光景の美しさから
名曲、「さくら貝の唄」が生まれた。
1939年(昭和14年)、作詞家(土屋花情)の友人で
歌人の鈴木義光が詠んだ「短歌」を元にこの曲が生まれた。
「わが恋のごとく悲しやさくら貝 片ひらのみのさみしく
ありて」、、病で18歳の若さで亡くなった恋人への思い
を詠んだこの歌を作詞家の土屋花情が作詞をし、メロデイ
を作曲家を目指していた、鈴木義光が八洲秀章というペン
ネームで作曲し「さくら貝の唄」として発表した。
後に、山田耕作」の目に留まり、彼の編曲でNHKラジオ
「ラジオ歌謡」で放送され、一躍人気が出た。
その後、「歌声喫茶」で歌われるようになり全国に広まっ
て行った。
私も前東京オリンピック開催の頃に、東京新宿の「灯」と
いう歌声喫茶で初めて口ずさんだ思い出が在ります。
当初のレコードは、歌手の岡本敦夫が歌っていたが後に、
小鳩くるみ、ボニージャックス、美空ひばり、舟木一夫、
菅原洋一等続々とレコード化される。 中でも倍賞千恵子
の唄が最も有名である。その透き通るような歌声はこの詩
にフィットし、「勿忘草を貴方に」と共に彼女の代表曲の
一つとなった。
さくら貝の唄
作詞 : 土屋 花情、作曲 : 八洲 秀章
1) 美わしき さくら貝一つ
去りゆける 君にささげん
この貝は 去年(こぞ)の浜辺に
われひとり ひろいし貝よ
2) ほのぼのと うす紅染むるは
わが燃ゆる さみし血潮よ
はろばろと かようかおりは
きみ恋うる 胸のさざなみ
ああなれど
わが想いは はかなく
うつし世の 渚に果てぬ
この唄の歌碑は、神奈川県逗子市の浪子不動下(高養寺)の
小公園に、平成3年の建造されました。
きょうの1句
桜貝しあはせの文届きをり ヤギ爺