遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

髢 草

2022-04-28 16:17:00 | 日記

令和4年4月28日(木)

髢 草 : かもじくさ

イネ科の多年草、草丈50~70cm

路傍や畑などに多く生えている。麦藁に似て線形である。

晩春から初夏にかけて茎の頂に一個の穂状花序を出す。

花序には数個の小花のある多数のやや紫がかった小穂が

付き、長い芒(のぎ)がある。

過って女の子等がこの草の若葉を集めて雛人形のかもじ

を作ったことから「髢草」の名がついた。

※かもじは、昔の婦人の髪に添える髪(入れ髪)のこと。

 

俳人の夏井いつきさんの著書「絶滅寸前季語辞典」の中に

髢草の記述が在ったので紹介したい。

髢 草 : 晩春、初夏、イネ科の二年草

【髢草が絶滅品種であるわけではない。「髢」という言葉

が一体、どこまで生き残れるのだろうかと思ったまでだ。

髢草の命名は、この草を揉んで人形の髢(婦人の添え髪、

入れ髪)にして遊んだところからきたものではないかと

言われているが、この命名エピソード自体が既に古い。

今どきの子供達が「この草、お人形になるね」なんて発

想はしないだろうし、髢なんて言葉が日常語として出て

くる家庭もないだろう。「ドレッサーのところに置いと

いた私のかもじ知らない?、、、なーんてねえ? 】

(夏井いつき著 : 絶滅寸前季語辞典より引用した)

 

 

今日の1句(俳人の名句)

髢てふ字がまず読めずかもじ草   遊月 なゐ