遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

青木の花

2022-04-16 16:31:25 | 日記

令和4年4月16日(土)

青木の花

ミズキ科アオキ属の常緑低木、高さ2~3m

北海道から沖縄まで日本各地に広く分布する。

山地の木陰等に自生するが、庭木としも植えられている。

青木は耐寒性、耐暑性さらには日陰にも強く、素人にも

育て易い樹木として重宝される。

日本の古来種で、江戸時代の中期に「緑の葉と赤い実の

コントラストの美しさにヨーロッパに渡ったが、雌雄異

株で赤い実が付かなかった」という逸話が残る。

4,5月頃に四弁の赤褐色の小花を多く付けるが、地味で

目立たず淋しい感じのする花である。

葉は長さ8~10cmの長楕円形で表面に光沢がある。

葉の先半分程にはギザギザな縁が在り、先端は尖る。

アオキの葉を乾燥させると黒くなるが抗菌作用があり、

火傷、しもやけ、凍傷やイボ、魚の目等に効能がある。

花は地味であるが、冬になると真っ赤に熟した直径2

cmほどの実は美しい。

雌雄異株で雄木には実はならず、植木職人の間で雄木

は「ハカ」と呼ばれている。

真っ赤に熟した実は、ヒヨドリの恰好の餌となる。

若木や枝は濃い緑色をしているが、老木になると木質

が変わり、灰褐色になって行く。

 

ご近所の庭木にも見かける事があるが、港の埠頭公園を

散策していると、木陰の中にヒヨドリの囀りが聞こえ、

探して見ると、木々の間から暗紫色の青木の花が覗く。

なるほど、地味な花で注意しないと見過ごしてしまう。

 

 

今日の1句

雨上がる薄ぼんやりと花青木   ヤギ爺