「古都逍遥 京都・奈良編」「花の詩」「日常のこと」や花や風景写真

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月下美人

2021年08月10日 10時04分16秒 | オリジナル作詩
 ブロ友のshouさんが撮られた月下美人に心を奪われ、それに添えて綴られた「詩」も素晴らしかった。
その画像を見て私も随分前に撮った月下美人があることを思い出しコメントに綴った。
ところがフィルム写真の時代でクロムフィルムだったので光線の関係で満足な写真にならなかったことだけは深く記憶に焼き付いていた。
shouさんから見せて欲しいとのリクエストがあり、USメモリーに保存してある大量の中から探すので時間を下さいと断っていたが、ようやく探し当てられた。満足いくものではなかったのでほんの数点しか保存しておらずほとんど処分していた。
 この月下美人は花の万博を開催した大阪鶴見緑地の跡地に残しある「さくやこの花館」で、夜に咲く月下美人を照明調節法で昼夜を逆転させ、昼間に花開くようにし来館者に見せてくれた特別展示だった。
 月下美人が展示されているとは知らず、サボテンやヒマラヤ芥子、睡蓮などの撮影に入館したので、なんの準備もなく携帯レフ板の用意もしていなかった。
 とにかく初めての遭遇だし喜んだ。白色の花は背景が暗くバックから透過的に光線が入ると幻想的に撮れるのだが、昼間で背景は壁面、なんとか光線を取り入れる角度で撮ったのだが、これが精一杯だった。クロムフィルムで開放で撮ったので、これで仕方ないかなというところ。
この画像にそえて「ぶっきらぼう」(仮題)の詩を。










「ぶっきらぼう」
「ぶっきらぼう」

リック一つで夜明け前
何も言わずに出て行った
貴方がこの町にきたのは
小雪ちらつく二年前
人里離れた山小屋借りて
木彫りの熊を彫っていた
無口なあなたの澄んだ目が
ときおり遠くを見つめてる

気が向くと駅前フリマで
手彫りの熊を並べてた
売れようが売なかろうが
そんことは気にならず
客が来ても二言三言
気持ちだけでいいという
腹が減ったら握り飯ひとつ
ガッツリ口に放り込む

茫洋なあなたが愛おしい
ここに流れて来る前は
能登のはずれの一軒宿で
板前修業をしてたという
4年住み込みフーテンに
荷物はリックに寝袋一つ
タオルと下着を放り込み
あてもなく発ったという

ぶっきらぼうでも温かい
そんなあなたが好きだった
何も告げずに出て行った
小屋に残った彫かけの熊
二つに折れたラークの煙草
あなたが残した別れなの
待ってろよ せめて一言
言ってくれれば許せたの
 
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