ショット

見えないものを見る 感じたことを写真と文章でつづる暮らしと自然のフォト日記

鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言

2012-05-19 20:27:17 | 鑑賞


「千年の建物を作るには千年生きた木を使う」という西岡常一のことば
それを薬師寺の山田法胤管主の法話で聞いたことがある

そのことばと西岡常一をおぼえていた その棟梁の映画
「鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言」 をサールナートで観た

大工道具を作ることから始まり 木の選び方
木を買わずに山を買えと木の植わる土を見て木を買う

山の南側の木は建物の南側に 北は北側に使用する
コンクリートの寿命は100年 木は1000年もつ

棟梁として法隆寺の大修理を手掛けるが
62歳になってから薬師寺の棟梁として新たなスタートを切った

やむなくコンクリートを使って復興した薬師寺の伽藍
伽藍につづき西塔 回廊など手掛け 平成7年没

映画の中で弟子たちが「親方の言葉にはブレがない」と言った
薬師寺の僧侶は「西岡さんは講演の謝礼を全部寺に渡した」と語った

インタビューに応るドキュメント映画だったが
本物を作る人の考え方や言葉は深い

私は「訊け」という字が読めなくて受付で聞いたが
みな「おににきけ」といって入場券を買っていた