音楽を聴くに何かテーマが無いかと思う、ヴァイオリンでは今日では古今の名作の一つに輝く「J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータBWV1001-1006」バッハ自身の自筆譜による原版はベルリンのプロイセン文化財国立図書館の音楽部門に所蔵されている。
以前も申し上げたが、そのタイトル・ページには「無伴奏ヴァイオリンのための6曲の独奏曲、第1巻、J.S.バッハ作、1720年」と記されている。「第1巻」とあるが、「第2巻」というのは「無伴奏チェロ組曲」のことである、筆者はバッハを聴き始めた頃は当初は「第2巻」を聴くことが多かったが・・・・思うに以前愛用したオーディオ装置で曲を聴くのに確かにチェロの響きの演奏が再現されやすいのかも知れない。だがTANNOYで聴くと第一集のシャコンヌ辺は実に良い音がする、英国のユニットは弦楽器にはどれも相性は良い。
J.S.バッハならではの達筆で記された原版には誤記や訂正はほとんどなく、清書であったことがわかるが、草稿は残されていない。筆者は昔から3曲のフーガ、有名なシャコンヌをはじめとして、全体に重音奏法が多く、演奏は容易ではない。と言われる。又この曲の演奏者も多く、一応有名な演奏者のバッハの解釈を聴きなしことも面白そうと思い早速演奏者を羅列してみる。
順不同で演奏者を掲げる、と同時に第一楽章を聴きながら・・アナ・ゲッケル Anna Göckel・ミリアム・フリード Miriam Fried・アンティエ・ヴァイトハース Antje Weithaas・ヨゼフ・スーク Josef Suk・ステファノ・モンタナーリ Stefano Montanari・ヘンリク・シェリング Henryk Szeryng・フランチェスコ・テオピーニ Francesco Teopini・イェルーン・デ・グルート Jeroen De Groot・ナタン・ミルシテイン Nathan Milstein・ヨーゼフ・シゲティ Joseph Szigeti・レオニード・コーガン Leonid Koganと続くがどうやら切りがないように感じる、これだけの演奏家が演奏してる事は如何に名曲かと言われる所以であろう。
しかし今回日本の演奏者は加えてませんが、膨大な演奏者数に圧倒された、と同時に数日でチェック出来る数ではないようです。
そして続いてジョコンダ・デ・ヴィート(Gioconda De Vito)・クリスティアン・テツラフ(Christian Tetzlaff)・ギドン・クレーメル(Gidon Kremer)・エレーヌ・シュミット(Hélène Schmitt)とここで止まった、実はこの作業は演奏者の一小節を聴きながら並べたがフランスのバロック・ヴァイオリニスト、 エレーヌ・シュミット断然輝いた音がした、思わず聴き惚れる。
そして長い寄り道をすることになった。輝きのある立体的な弦音に聴き惚れる、恥ずかしながら詳しくは知らない演奏者である。
フランスのバロック・ヴァイオリニスト、 エレーヌ・シュミットの演奏に注目してみましょう。
J.S.バッハのヴァイオリンの聖書とも言われる「第一集」
BACH “SONATAS AND PARTITAS FOR SOLO VIOLIN – I”
<Information>
演奏: エレーヌ・シュミット(Hélène Schmitt) (バロック・ヴァイオリン)
楽器: 18世紀初頭、カミッロ・カミッリ製作のオリジナル古楽器
楽器: 18世紀初頭、カミッロ・カミッリ製作のオリジナル古楽器
パリの礼拝堂で、18世紀初期のバロックヴァイオリン1挺で静かに奏でられる、J.S.バッハの『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ』。歌いあげるということはなく、小説を朗読するかのような朴訥で、それでいて奥行の深さを感じると語る。
たった1本の撥弦楽器で表現されるバッハの対位法。修辞的残像はひたすらに美しく、音楽が聴覚を越えてほかのすべての五感まで刺激し、心の奥底へと届く心地です。
ヴァイオリン独奏曲のなかでも古今の名作の一つとされ、アルバムも数多く存在しますが、確かな歴史への敬意を静かに紡ぎあげた、とても素晴らしい録音だと思います、実にリアル感が頗る優秀。
おそらくは“上巻”となる1 枚アイテムながら、たった一本のヴァイオリンで長大なフーガが奏されるソナタ第1番と、有名な「シャコンヌ」を含むパルティータ第2番が両方とも含まれています。渾身の、というよりむしろバロック修辞法を踏まえた「おちついた“語り”」のような静謐なシュミットの解釈をじっと聴いていると、いつの間にか、おそろしく緻密なJ.S.バッハ語法のカテドラルが眼前に現れる思い――何と静かで、何と素晴らしい“無伴奏”でしょう! Alphaきっての天才技師ユーグ・デショーの繊細をきわめる自然録音が、教会内陣の空気をゆらすガット弦の響きを美しく伝えます。
フランス古楽界の才女、エレーヌ・シュミットがドイツのハイ・クォリティ・レーベル「Aeolus」に初登場。
現代のフランスを代表するバロック・ヴァイオリニストの1人であるエレーヌ・シュミットが、移籍第1弾のレパートリーとして選んだ作品は、ビーバーの「ロザリオのソナタ」!
「ミステリー・ソナタ」とも呼ばれ、聖母マリアの15の秘蹟を表すソナタとパッサカリアで構成される、ヴァイオリンによる宗教曲「ロザリオのソナタ」。
愛器カミッロ・カミッリ製(18世紀)と、18世紀初期に南チロルで製作された作者不詳のヴァイオリンで、スコルダトゥーラ(変則調弦)が用いられる難曲を奏でるエレーヌ・シュミット。
ビーバーが遺した神秘的なる美の世界を、その2本のヴァイオリンで紡いでゆく。
エレーヌ・シュミット( バロック・ヴァイオリン)/J.S.バッハ
無伴奏Vnのためのソナタ 第1番 BWV1001
無伴奏Vnのためのパルティータ 第1番 BWV1002
無伴奏Vnのためのパルティータ 第2番 BWV1004
エレーヌ・シュミット( バロック・ヴァイオリン)
使用楽器 … カミッロ・カミッリ製作のオリジナル楽器(18世紀初頭)
J.S.バッハが自分で演奏した楽器のために書いたソロ音楽?? バイオリン、オルガン、ハープシコード?? 彼がチェロ、トラヴェルソ、ルテのために作ったソロ作品よりも、おそらくもっと複雑で気密性があります。特にヴァイオリンソロのためのソナタとパルティタの速い部分で?? フランスのバロックバイオリニストHélèneSchmitt(Alphaの場合)とバルト海のスーパースターGidon Kremer(ECMの場合、レビュー番号1937を参照)の待望の録音の主題はどれですか?J.S.バッハは、バイオリンで技術的かつ表現的に可能なことの限界を体系的に押し上げています。
アルファで公開されたフランスのバロックバイオリニストHélèneSchmittの演出は、Gidon Kremerの演出よりもはるかに興味深いものです。なぜなら、その前提ははるかに尊重されているからです。Schmittは、彼女自身の役割を通訳の役割に限定しているのです。なぜなら«これらの作品?? 天才だけが支配するのか?演じることを許されることは、私たちがメッセンジャーになることを許されているので、謙虚さと喜びを強いられます»。そして、シュミットからは、ダンスの形とバッハの長い列の脈動に対する大きな敬意を聞いています。シュミットは、ラウンドトーンとリズミカルな精度を犠牲にして、素晴らしいストーリーラインをうまく表現するのが好きです(パーツ内だけでなく、パーツ全体でも)。強烈であるが制御された読書のための絶え間ない努力があります(この制御のおかげでバイオリンラインに終わらない豊富な感情は残念ながら可聴のため息とうめき声で生き残ります...)。
シュミットのアプローチの不利な点は、バッハの音楽構造に対する彼女のビジョンが、時には伸びすぎて広がりすぎて、演奏に緊張が欠けることがあることです。特にその構造の基礎に不注意な場合は、複雑なリズムに対応しています。これは、スピードとビジョンが不足している最初のソナタ(BWV 1001)で最も上手く聴こえます。
パルティータNo.2(BWV 1004)のようにシュミットが弾力性を引き締めるところには、ダンスの個性と音楽の自然な呼吸が美しく表現されたエキサイティングな演奏が聞こえます。シュミットで、?? クレマーよりもはるかに明確ですか?パーツ全体のテンションアークに向けて作業します。たとえば、ギガは、それに続く広いシャコンを考慮すると、模範的な「決定的ではない」ものです。シュミットを使用すると、これは過度に抑圧的でだらしない雰囲気になり、作品から勢いをいくらか取り除き、巨匠の部分で演奏するバイオリンを時々角張ってあまりエレガントではないものにします。この究極の音楽の究極の解釈をお探しの場合は、Christian Tetzlaff(Virgin用)をお勧めします。
名手シュミットが“静かに・壮大に”織りあげる、無伴奏フーガ、無伴奏シャコンヌ・・・これまで珍しい作曲家を鮮やかな弓捌きで紹介してきたエレーヌ・シュミットが、豊富な古楽経験のもと満を持して臨んだ金字塔的傑作集「無伴奏」!渾身の、というよりむしろバロック修辞法を踏まえた「おちついた“語り”」のような静謐なシュミットの解釈をじっと聴いていると、いつの間にか、おそろしく緻密なJ.S.バッハ語法のカテドラルが眼前に現れる思いです。
何と静かで、何と素晴らしい“無伴奏”でしょう!
Alpha きっての天才技師ユーグデショーの繊細をきわめる自然録音が、教会内陣の空気をゆらすガット弦の響きを美しく伝えます。
エレーヌ・シュミット( バロック・ヴァイオリン)/J.S.バッハ
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 BWV 1003
無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV 1006
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV 1005
エレーヌ・シュミット( バロック・ヴァイオリン)
使用楽器 … カミッロ・カミッリ製作のオリジナル楽器(18世紀初頭)
録音: September 2004, Notre-Dame de Bon-Secours Chapel, Paris, France
まず録音が素晴らしい。本当に奏者の息遣いまで聴こえるほど自然でクリアな音質となっている。そばで演奏しているかのような感覚で聴ける。シュミットのバッハは、クレーメルらとは違って、ゆっくりと滑らかに弦を動かしているようだ。それが曲そのものを雄大なものに感じさせてくれる。なかなかの力演である。個人的にはⅡ集が心奪われる演奏でした。
エレーヌ・シュミットが語る、音楽は歴史の反映です。J.S.バッハをモダン楽器で演奏することにつ いてどう思われますか。 シュミット バッハをモダン・ヴァイオリン で演奏した音は好きではありません。確かに 音は音ですけど、それが音楽家の態度や身振 りを生み、それが音楽に刻印されることが往々 にしてありがちです。非凡な才能でピアノや モダン・ヴァイオリンを弾くすばらしい演奏 家は何人かいます。
彼らのロマン派より後や 現代音楽の演奏を聴くのは大好きですよ。で も、16、17、18世紀のレパートリーを弾く 美しいクラヴサン、古いオルガン、美しいバ ロック・ヴァイオリンの音ほど私の心を打つ ものはありません。ヴィオラ・ダ・ガンバでド ビュッシーを演奏しようなんて誰だって思い つきませんよね、「もしドビュッシーがヴィ オラ・ダ・ガンバを知っていたら、きっとこの 楽器のために作曲していただろう」ぐらいは 言えても。そんなことはばかげています。 音楽は歴史の反映です。
歴史を含み、常に 歴史を思い起こしています。教育的に、遊戯 的に、あるいは素人っぽくと、いろいろなや り方で接することができますが、いずれにせ よ、ある時代の人びとの息づかいや精神を語 るものであることに変わりはありません。で すからラモーをピアノで弾くとかバッハをモ ダン・ヴァイオリンで弾くことに、私は全然 魅力を感じません。と話している。
ここで今回仕入れたパワーアンプはLUXKIT/A3500の音質であるが、LUXでは唯一EL34の球を使ったアンプで、筆者には他のLUXの独特のトーンとは若干違い、LUXトーンの癖が薄まり実に心地よく聴ける辺りが大変気に入った。
ECC85/6AQ8のMT管LORENZ製、一般的にはドイツ系の球はバスバンドの関係か中高音域で輪郭が出てくるので交換すると音の印象が変わります。 旧東ドイツ製 Lorenz製品の多くは 原型(philips製)の特徴を色濃く受け継いでいますが、東側諸国の製品は、独自のアレンジが加えられたユニ ークなものばかりです。
此の様なコメントを読み衝動買いをした、なんて単純な筆者であろう・・・。
少し気になる事は、TELEFUNKEN製、SIEMENS製、Mullard製は下請けでの製品は数多く、旧東ドイツ製品は自社製品が多い事が特徴がある、昔は日本製品の下請け製品は多く此のあたりは注意したい。又Mullard製は現在もロシア製の現行製品もあり、勿論支那製品も数多く販売しているようです。
興味本位で購入した「ho's systemのLS3/5a」と「LUX A3500」の組合のMT管ECC85/TUNGSRAMとSIEMENSに交換し好結果を得たことでLORENZ製品を見つけ早速注文した。少しでも音質が筆者好みならればと思い無駄使いをする。
勿論ヴァイオリン曲を聴くにはGOODMANS AXIOM 80のA.R.U付きの箱に10吋同軸型2ウェイユニットで300Bシングルで聴くと音が立体的に聴け鳴り止んだ瞬時に透明るる静寂が素晴らしいが、3/5aもTANNOYとはニュアンスは違えど、今回のMT管の交換で立体的に原音が楽しめる、パワーアンプとの相性が良いことが実証出来たようである。
此処で聴けた音はモダン楽器の音色と違うバロック・ヴァイオリンの若干の渋さと暗さが臭う音が伝わる雰囲気が後を引く様に感じた。
東ドイツ製品と思われるLORENZ製のECC85に変えて試聴する、暫く聴き続けて思った事は、ケレン味のない静寂を醸し出すことでヴァイオリンの美しさを一層演出させる感じが良い、弦楽器には好都合の球の感じがした。SIEMENS製の球も良かったが弦楽器を聴くには今回のが聴きやすく逆にJAZZ系統はSIEMENS製が良い結果に思った、以外にもMT管の音の違いに驚く。現在は国産品の日立を愛用して安定してオールマイティに聞けるようだ。
ここで思うは筆者のオーディオを楽しむのは、此の辺りが限度であろうと思う。バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータBWV1001-1006を楽しむ遊び心で知った官能的な音との出会いは誠にありかたい
エレーヌ・シュミットヴァイオリン演奏者を知った偶然に感謝します、ブラボー!