こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

利 益 誘 導

2012-05-13 07:48:19 | Weblog
知識は生かして使うもの

これまでの教育は

知識の量を増やすことにのみ

重点を置き

その使い方を工夫させることについて

時間を割こうとしなかった


平面的な理解で分かった気分になり

それで満足する制度で

この世の中の土台がつくられている


ところが

深刻な問題となっている温暖化は

このところ

頓に募る一方となり

経済は低迷を二十年以上の長きにわたって続け

貧困状態が

国民のすべてに重くのしかかるようになっている


ものにはすべて

原因というものがある

理由なく変化が生じるようなことは ない

結果を見て原因を推測し

メカニズムのあらましを突き止め

有効な対策を絞込み

行動に移す

というサイクルが作られる

結果から原因へと情報をフィードバックしない限り

この循環は下向きの螺旋を描く

原因を特定してしまえば

それが反転する


化石燃料を燃やすと

その酸化作用で

炭素系酸化物

つまり二酸化炭素が大量に生産され

その大気中の濃度が高まっていく

温室効果で地表が影響を受けるようになってきた

というのは

負の循環が

節目となる時を

いま

迎えようとしているからなのだ


化石燃料を燃やさなければ

二酸化炭素は

必要以上に生じない

ものを燃やすことが

二酸化炭素の発生源となっている

生命は呼吸することによって

大気中の酸素を体内へと取り込み

脂肪を燃やして

二酸化炭素を吐き出すサイクルで生きている

燃やすことは

温室効果ガスを作りだすという行為

生命の維持にとって必要な酸素は

体内で

最終的に有機化合物となることにより

二酸化炭素とという状態で安定化し

対外へと吐き出されて

大気成分の一部となる


文明は熱エネルギーを得るために

可燃性物質である地下資源を燃やし

その酸化作用で

炭素と酸素からなる有機化合物を

大量に排出する暮らしを文明と呼び

その仕組みを洗練させ

進化を誇らかに楽しんでいた


成層圏に滞留する二酸化炭素は

紫外線で分解される

文明を進化発達させてきたことにより

紫外線で分解できる量をはるかに超えてしまったことから

温暖化現象

と呼ばれるものがはじまった


人類がものを燃やせば燃やすほど

それによる酸素化合物の量は増加する

自然条件で二酸化炭素を分解できるラインを超えたとき

温室効果ガスの濃度は高まりはじめた


ものを燃やさなければ二酸化炭素は発生しない

ガソリンの消費を少なくすれば

その分だけ二酸化炭素を減らすことができる

電力の消費を減らせば

その分だけ二酸化炭素を抑制できる

そのように思われていた


内燃機関ではその論理は成り立つのだが

電力分野ではそうならない

発電所で生み出された電力は

すべて励磁電流となることによって

誘導電流を生み出している

電流は磁場を介して

非接触で生まれ替わっている

その工程に関わっているのが変電所

電圧を半減させれば

電流は二倍になる

全体で生じる損失は2%に過ぎない


励磁とは磁場を変化させるために

高圧側の電流が果たしているその仕事

強い磁場とその大きな変化からは

高い起電力が生み出される

それには何らかの方法で

磁場を変化させてやればよい

磁場が変化するその量が多ければ多いほど

発電能力は増加する

発電機は磁石を動かすことで

磁場変化を与えている

回転数が多くなればなるほど

発電能力は高まる


このようにして生み出された二種類の電流は

コイルを通過するとき

そこに磁場変化を生み出すと同時に

電圧を変えた電流を何倍かに増やす

その比率はコイルの延長距離で定まる


電流が存在する導体は

磁石と同じ状態となる

電流は常に流れ続けていることから

磁場変化を常態としてもっている

励磁電流をゼロボルトである地下へ捨ててしまっても

磁場を共有する別のコイルから

新たな電流を誘導することがうまくできていた

その反応を維持するための施設が変電所

そこには変圧器と言う名の設備が

安置されている


変圧器の高圧側コイルには

励磁電流が常に流れていなければならない

磁場変化が維持されていなければ

誘導電流を生じさせることはできない


励磁電流がコイルを流れている限り

共有磁場から

新しい電流を取り出すことができる

この最終的に誘導された電流だけが

エネルギーとして

有効利用される消費電流となることを許される


消費者が節電しても

誘導電流を消すことができるだけ

それを生み出している励磁電流は

決して減らせない

このことが温暖化対策から

実効性を完璧に奪い去っている


自然エネルギーは誘導電流を消すだけでなく

その代わりに外部から得た電流を

逆流させるものとなる

コイル同士は絶縁されているため

互いが励磁電流となる関係となることから

逆向きに流れる電流を相互に与え合うようになる

相互誘導は変圧装置を破壊するほどの威力をもつ

スパークを伴った爆裂が

その際に起きる

これを避けるためには

電流の一方を地下へ逃がしてやらなければならない

エネルギーとして無駄なことをやっているのが

自然エネルギーの買い取り制度

高いコストを電力業界が負うハメになったのは

無駄な行為であることを告知できなくなっていたからだ

その損失を埋め合わせるために

太陽光付加金という名目をたて

消費者にその全額をすべて転嫁した


交流送電を成り立たせているメカニズムを知らないと

国と国民が損失を埋め合わせることになる

国民が事実関係を承知する立場にあったのなら

実効のない温暖化対策を進めるために

国家予算の一部を割り当てる行為を

実施させる経過をとることはなかったであろう


国全体が無知であったということが

電力業界にある隠蔽体質を補強させた

監督官庁である経産省が

この隠蔽工作を容認していたということが

国の損失を大幅に高めさせている

その責任は誰がとるのだろうか


業界よりの姿勢は

国と国民に対する裏切り行為に等しい

原発の再稼働など

業界の利益誘導策以外のなにものでもない

電力不足は冬のピークでも起きなかった

夏のピークで起きたとしても

それは全体のうちのごく一部

電力供給システムの欠陥が露見すれば

有効な対策が施せる

電力不足など国民が努力すべき項目ではない

電力業界が責任をもってことに当たれば

容易に解決できる程度の課題に過ぎない
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