こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

負 の 構 図

2013-07-28 07:50:44 | Weblog
富は税を嫌う

再生産に寄与しないすべてのもの



限界

というものが

予め

用意されている


税の使い方に

未解決の課題が内包されているとき

資本は率先して分散し

その国の経済は

一定の制約を受けなければならない


健全な国家システムがあるとすれば

それは

税に自己増殖をさせる

そのためのいくつかの方法を

統治者が

承知している土壌を有する国

に限られる


税を有効利用することができずにいるすべての国家は

経済成長からやがて見放され

産業を衰退させながら

失業率を同一歩調で

高めていく

このプロセスは

いま

世界中の先進国を

同じようにして

劣化させつづけている

文明は現実から学ぶべきものを

多くもつ


財政赤字と失業率の増加

はその雄弁な指標


不具合のすべては財政の悪化に起因し

統治者は健全な判断を見失い

多くの国民を路頭に迷わせながら

その事実から目を反らせたままにする

貧困の蔓延は

要するに

税の使い方

の劣化に起因して起きたもの


国家予算の分配方法に不正な要素が潜むとき

財政赤字という結果が

勝手に増殖しはじめる

欠損を補てんしようとして

やってはならない増税へとはしり

ますます苦しくなってゆく


文明の歴史には

その反復の経過が記録されている

過去に学ぶことがぜきずにいるすべての政府は

国家存立の要件と国民の暮らし

とを

同時に損なう


税の使い方を真剣に工夫しなければ

資源産出国以外のすべての国家は

緩慢な衰弱を経た果てに

屍となるばかり

その前段として

所有資産を巡る意地の張り合い

という対立を経て

力による決着を目指して

国の道を誤まる

戦争の条件には

認識の劣化

という要素が色濃く滲んでいる


戦争を生んできたすべての歴史の底流には

国家運営の失敗を

他国の資産を奪うことで

韜晦しようとする

為政者の不健全な目的が

隠されている


文明の過去は

意図しない死

を強制された罪のない無数のイノチ

による累々たる

屍の山



できている


税の使い方が不健全な統治システムというものは

どこかで

必ず

調整を迫られるものなのだ


その局面を

誰も

避けることはできない


恒久平和の実現を

積極的に遠ざけてきた

最大の理由が

これ


課税強化が将来の還元に結び付くものであるならば

資本は

タックスヘイブンを隠れ蓑にする

ことはなかった

堂々と納税し

自らの資本をそれにより増やすことが

間違いなくできていた


政治と経済を

直接統括する行政システムに

課題がある場合

財政赤字を一方的に募らせる

無間地獄へと

陥る

さだめ

が待っている


企業が政府を信頼できずにいるからこそ

再投資ではなく

内部留保に励まざるを得なくなる


総需要を刺激して

金の回る市場を形成するには

内部留保を

投資へと振り替えるよう

企業ビヘイビアを国会が変化させてやればよい

内部留保に課税すると

企業は余剰資本を再投資に回さざるを得なくなり

その結果

資本は流動性を取り戻し

市場を駆け巡るダイナミズムを回復させる


同じ増税でも

消費税の課税強化では不可能なことを

内部留保への新規課税なら可能となる


市場がこれにより

活性化されていくことになるのだから

企業は保険の意味を持つ

内部留保の積み増し

に努力する理由をその場で失う


税の使い方を判定する第三者機関が

国会に代わって

予算案の妥当性を検証し

それを国会が認可する仕組みへと改めることで

予算の執行実績に対する評価についても

国会が国民に対して

収支の経過と結果とを報告するよう

選挙権者が義務付ける


この必要条件である筈のプロセスが

何故かナオザリにされていた


企業収益に対する課税を減らし

内部留保に対する新規課税へと切り替える

たったこれだけのことで

消費税を引き上げて得る負の変化を避けながら

健全な財政の再構築と公正なその運用

を図ることが

同時にできる


当事者である国会と行政とが

予算案を詮議していたのだったからこそ

累積債務が僅か20年という短期間で

1000兆円

の大台を突破してしまっうこととなったのだった


国家予算の健全性は
 
第三者機関による関与を経て

はじめて保たれる

当事者が慣れ合いの慣習で決めていた国家予算が

止まらない温暖化に

意味のない巨額の浪費を強いている

効果のない温暖化対策

であることをよく知っていながら

それを止めることさえ

できないままに過ごしている


考える力は

急速に失われたといってよい


諸悪の根源は

費用対効果を検証せずに

国家予算の分配を

国会が多数決で決めてきた

というその点に尽きる

これまでの予算執行に欠けていた

検証プロセスを義務化するだけのことで

無駄な予算の交付実態は大幅に改まる


税の有効利用が

納税者に還元されて然るべきものを

篤くする

その仕組みこそ

鍛錬された思考力の賜物といえる


アクアラインの建設で見込まれた経済効果が

非現実的なものであったがために

通行料金の大幅な値下げを実施せざるを得なかった

甘い予算案が国家に損失を与えたその好例が

ここにある

年金制度に潜む未解決の諸課題もまた同じ


国家予算の策定に問題があったからこそ

国の債務が短期間で急増した

原因と結果の相関は

そのままで

よく一致する


原因を無くせば

状況は改善され

結果へとそれが反映されるようになる

原因を特定する作業を実行しなければ

どのような改善も図れない

その拙い経過の連なりが

消費増税へと国会を走らせていた


アベノミクスは小手先の小細工に過ぎない

その事実が遠からず確定する

長期金利が勝手に上昇し始めたとき

その原因となった株価の高騰を

公的資本で

意図的に引き下げて

深刻な危機をかろうじて回避した

債務規模が巨大な国で長期金利が上がったら

国は利払いさえできなくなり

たちまち破綻する身分となる


経済の本質をきちんと詮議しないまま

都合のよい経済理論へと飛びついた

アベノミクスはグローバル経済の下で

ローカル政策として打ち出されたもの

その結末が示す未来が

やがて国民の眼前に示される


経済を甘く見てはならない

見落としている要因が多ければ多いほど

その経済政策は

失敗する

フィードバックを国会が阻害している以上

国の衰弱は止まらない
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