こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

ま ほ ろ ば

2015-12-06 10:28:56 | Weblog
教育内容を高度化させてきた

その来歴の行き着いた先

の結果として

混乱の胤

となっている認識の劣化

という共通の現象を

いま

世界中にばら撒いている

現況が既にできている


知識の量的拡大は

必然的に

質的劣化を招く

知識の修得のために割く時間の積



知識の意味を知ることに割く時間

を減らす経過が積み上がり

問題をモンダイとして

認識することが

できなくなっている


止まらない温暖化を止めようとして

温室効果ガスの排出量を減らす目的で

電力消費を止める行為

へと一斉に走っても

CO2の濃度は

逆に高まり続けている

という皮肉な結果が夙にある以上

文明が問題の本質を

見失っている

と判断せざるを得ない


思考力を涵養するための時間を

知識量へと振り替えてきた

これまでの高等教育の在り方が

認識能力を奪って

正しい判断を困難なものにした


時間が誰にとっても一定である

という公平な条件が

知識の価値を

相対化する因子として

はたらいた


知識を増やすことに

熱心になればなるほど

時を惜しんで

未知の世界に分け入って

そこで得たものを

分かった積もりになる


知っていることと

分かっていることとは

本来別


ある知識を専ら学んできた

からといって

その使い方を

正しく理解している

とは限らない


ものごとを理解できたということは

知識の意味

を承知することができた

ということでなければならない


知識があるというだけで

意味を分かった積もりにさせている

というのが

高等教育を失敗へと導いた

その理由


正しい認識を指導者がもっていたなら

国の二十年以上の期間に及ぶ

長期的な劣化

というこの現状が

国民に与えられる

などということは

およそ考えられない

重篤な事態


指導階級に属する誰かが

経済に関する一定の理解を

保持していたなら

日本政府の借金

を意味する財政赤字の総額が

失われた二十年と呼ばれている時代を通じて

五倍以上に急増する

ことなどあり得ない


バブル経済が崩壊してからというもの

日本の指導者たちの総ては

経済政策を

おしなべて

誤り続けてきた


その対策として華々しく登場した

アベノミクスは

丸三年を経過しようとする現在でも

インフレ目標に遠く及ばない位置にあり

実現するかどうかさえ

危ぶむ声なき声を

増やし続ける


GDP成長率は爾来伸び悩むようになっており

直近のデータでは

マイナスの数値さえ

一部で導いていた


景気の回復を国民に実感させない

三年に及ぶ拙い期間を通じて

日銀による量的緩和が

異常な規模で実施され

当初135兆円規模にあった

マネタリーベースは

先月(11月)時点で

340兆円を突破する

規模へと達していた

二年半で2、5陪になった円の流動性は

為替市場で円安を誘導し

輸出産業と

海外投資を行っている企業の利益を

二年で二倍以上へと

膨張させて

経常黒字の幅を拡大する効果を

引き出した


一ドル80円だった購買力平価は

その50%が円安誘導政策で

国が失う結果となり

円資産の価値は

対ドルで半減してしまい

国民の可処分所得も

50%急減させた結果を導いた


インフレ誘導政策は

企業にとって

ドル建ての資産価値を倍増させたが

国民にとっては

輸入物価の価値を二倍へと無意味に高め

手持ち資産である紙幣の価値を

半減させる経過を生んだ


株式市場にも緩和マネーが流れ込み

相場を押し上げて

経済が堅調に推移している

かの如き演出を

官制相場となっている市場で行わせ

国民の投資意欲を煽りに煽り

各種の不確定要因

が顕在化する度ごとに

相場を急落させて

国民の資産を

海外投資家の利益へと付け替えてきた

一方の損失は

他方の利益

というのが市場のメカニズム


外因性の不確定要因を

リーマンショックを別にして

発生順に並べると

ギリシャ経済の債務危機の露見



それに連なる信用経済に対する不安

からくるユーロ建て債権への

不信任を経て

中国の株式市場に於ける

共産党政府の行った恣意的な

市場制御の発覚へと繋がっていた

つい昨日には

欧州中央銀行が行った

追加の金融緩和政策のみすぼらしさ



世界各地の市場を急落へと追い込んだ

事実がある


株式市場に大量の資金供給を行っていた

年金機構の投資機関は

直近の急落が起きる前の段階で

既に7、8兆円の資産を

相場の急落で失っていたことを

自ら認める事態へと

追い込まれていた


損失は利得の裏返しであることから

相場を先導してきたパワープレイヤー

であるところの

投資ファンドの構成員たちは

値上がりしていた株式を

大量に売却することで利益を確定させ

後追いで参入した個人投資家が

値下がりに狼狽して

株式の売却を急がせた

という経過が急落という現象を

確定させた


高値に誘導されていた市場であれば

急激な下落に見舞われるさだめ

高い山であればあるほど

そこにある谷はより深い


高度化した教育というものは

思考力を育てるための

地ならしに要する時間を惜しみ

新たな知識の修得を急いだ

その結果

指導者たちは

知識の持つ固有の意味を理解しないまま

新たな知識の吸収に

条件づけられていく運命へと陥った




と信じて

国民を路頭に迷わせていながら

その事実を悟れない


千兆円を優に突破する債務が

国歌財政を追い詰めて

消費増税やむなし

と国民に思い込ませる洗脳を施し

増税による消費の抑制

であるところのケインズ効果で

離陸しようとしていた経済に

下押し圧力をかけ

政策の失敗をまたしても

繰り返す仕儀とあいなった


国民は

指導者たちの連綿たる失敗を

責めることなく

寛容な姿勢で

時の経過と共に

より熾烈さを増していく

意味のない納税義務に

ひとしく縛られ

喘ぎ続ける

という身分から

この先も離れられない


国民は知育偏重に特化した学校教育によって

意味のない知識を競う経過を強いられ

他者を差別化するためだけの知識

を急ぎ獲得しようと努め

遊ぶための時間を削って

無効な教育投資を親に続けさせ

国の資産を徒に浪費させてきた

その意味さえ

まだ一向に

理解していない


知識を生かすためには

工夫がいる

それは遊び通じて身に着くもの

知識の意味を掘り下げる訓練は

勉学以外の遊びという濃密な反応場で

これまで専ら行われてきた

知識の量的拡大に特化していった教育が

国民から思考力を奪い

教育投資を無駄にしてきた


貴重な資産を費やして

個人を差別化するシステムを

延々と練り上げてきた

その結果が

アベノミクスと

止まらない温暖化

を現在へと連れてきた


温室効果ガスを減らすには

地下資源の燃焼を止めるに限る

思考力の無い知識人たちは

電力消費を止めさえすれば

二酸化炭素が減る

と勝手にそう思い込んでしまったのだった


交流電流というものは

周波数でできている

このため

発電機が四六時中動いていなければ

電力の供給を

維持することが

要するに何一つできない

というしろものなのだ


電気製品のスイッチを切ったところで

交流電源は回転運動を

保っている必要に常時縛られている


交流は直流とは違い

回路を形成することができない

右向きの電流と

左向きの電流とが

併存する状態が

交流の波形を成り立たせている


このため電流は常に

最低の電位をもつ大地へと

落ちてゆくことが義務付けられた


世の知識人の総ては

交流と直流との違いを

弁別する能力を完璧に失っている

電力消費をどんなに減らしても

二酸化炭素は一貫して

増え続けていた


知識階級が交流電流について

あまりにも無知だった

ということが

環境投資を無効にし

経済成長を抑制する

負の効果を

あらゆる国家に

及ぼしている


交流送電に問題がある

ということを正しく理解していたのなら

送電しない交流電源に切り替えれば

無駄な高圧送電は消えてなくなる

問題がまったく見えていない状態の

知識階級が

温暖化を止まらないものにして

有効需要に結びつく投資を

無駄に捨てるという結果を引き寄せた


世界の現状は

高等教育の失敗が

その起源

地下資源を燃やすことなく

電力を増幅する仕組みを活用すれば

電気を生むための二酸化炭素など

どの国からも生じない

誘導法則を点検すれば

その方法がみえてくる


この壮大な無駄がなくなる

というだけで

世界のすべては

とても住みよい場所

つまり

まほろば

へと変わるのだ

文明は知識を得て

自ら滅ぶ道を

ひた走っている

意味のない知識は

有害無益
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