こ と の 端

散文でロジックを
環境 経済 エネルギー 電気 教育 などの "E" に関するちょっと気になったこと

共 通 利 益

2015-12-13 10:12:04 | Weblog
今年21回目

を数えることとなった

「気候変動枠組み条約締約国会議」

COP21で

新たな問題

として

改めて注目された項目は

海面水位の想定外の上昇

という変化に対する関心の高さ

であった


温暖化で氷山や氷河などが

液化してしまい

それが海水へと混入したことによって

海面の水位を

高めつづけさせている

ということは

既定の事実として

かねてからよく知られていたことだった


海水量の増加が

計算値と合致しないほど

高い水準へと短期間で達してしまい

それが二十年ほど前から

地球科学の研究者たちを

温暖化以外に

別の理由がある筈だ

と大いに悩ませていたものだった


世界中の研究者たちは

その後も経過観察を続けていたのだったが

その変化にみえる水の増加量が

想定されていた値を

大きく超えてしまったことから

黙過することが

できないほどの

あたらしい問題を

温暖化が進んだその証拠

だとして

究極の問い

を文明社会へと突きつける

事態が生じていた


平均気温の上昇で説明できないほどの

海面の上昇を

これまでのところ

誰も説明することができておらず

不思議そうに

首をかしげているばかり

という状態が続いていた


原因が温暖化だけの話であるのなら

CO2排出の削減目標を

もっと

引き上げておけば済むはなし

そうではなく

要素抽出に失敗した

未知の原因が別にあり

それが残されていた

ということが

想定外の変化

の理由だったのなら

因果関係の成り立ちを

速やかに突き止めておく

切実な必要に文明は

いずれにせよ

迫られる


南極ではことし

寒冷化が進んでおり

固体となった水の量は

総体的に増えていた

という報告がなされている


このことから

温暖化現象以外に

別の理由がある

ということは明らかだった


水は常温で液体となる物質だが

零度以下の温度では

固体となり

沸点となっている100℃を超えると

気体へと変化する

海水の温度が

日光で温められ

高くなっているときにも

水蒸気は地表と海から

同時に生まれて

上空へと昇っていき

雲となる

気体となった水

を意味する水蒸気

が上空の寒気に触れ

凝固し

重さを得て雨となり

地表へとそれが落ちてくる


そのサイクルが

さまざまな恩恵を地表へと与え

樹木を潤し農作物を育て

炭酸同化作用を促がして

大気中の酸素濃度を高める

その重要な役割を果たすことになる


平均気温を上昇させる温暖化は

人類が地下資源を

大量に燃やすようになった

17世紀半ばころから

俄かに高まり

木炭から石炭を経て

石油と天然ガスへと至る過程で

炭素系酸化物

つまり二酸化炭素の濃度を

ひたすら高めつづける

重要な因子となっていた


石炭を資源とする

産業革命の時代が始まり

蒸気機関を動力とする機械化と

それによる工業の高度化を経て

鉄道による物資の大量移動が可能となり

都市化の波を世界各地へと

波及させていった


蒸気圧を動力源とする

その後の一連の変化は

石炭の大量消費を急がせることとなり

その頃から

大気中の二酸化炭素濃度は

一層高まり続けるようになっている


その後石油が発見され

使い勝手の良さから

あたらしい動力源として

短期間で

世界中へと瞬く間に広まった


エネルギーのモーダルシフトは

石炭による外燃機関から

石油による内燃機関へと移り

二度の世界大戦を経て

航空機産業を発展させることに寄与した


熱源は石炭から石油へと変わり

19世紀の初め頃には

ファラデーが電磁誘導の法則を見出し

電気エネルギーの応用拡大が

その後急速に進み

19世紀の終わり頃には

交流電流の用途が急速に拡大した


当時直流に拘っていたエジソンは

電流戦争に敗れ

交流の特性に着目していた

テスラを勝利へと導いた

交流送電のメリットが確認評価され

世界中へと瞬く間に広まって

現在の産業基盤(インフラ)を

そこで成立させたのだった


20世紀前半までに

世界大戦を終結させる契機となった

核エネルギーを取り出すことに

アメリカは真っ先に成功したが

石油と石炭の消費は

利便性の高さから

その後も

一貫して増え続けるようになっていた

天然ガスの用途も

並行して

広がるようになっていったことから

地下資源はエネルギー産業にとって

欠かすことのできない

枢要な対象として

資本を集約するに相応しい投資先

となり

資源価値の重要性が

よく認識されるようになっていく


地下資源を産出する能力に恵まれた国は

戦後採用された基軸通貨である

アメリカのドルを必然的に選好し

それがあれば何でも買える

便利な通貨としてのドルの価値を

高めることに寄与貢献

する経過をとった


石油の相場は

アメリカの市場である

WTIの結果

を参考にして決められるようになっており

エネルギー省の長官が

原油相場のカギを握る

陰の決定権者

となることを許す

社会風土が世界中に

強い影響力を及ぼすようになっていた


その事実は

アメリカが勝手に始めた

正当な理由のないイラク戦争で

莫大な戦費を調達する目的で

石油の需給が俄かにタイトになる

という理由をつけて

原油相場を米政府に

高値誘導するよう仕向けさせ

五年に亘る高騰状態を維持させてきた


この時に生じた地下資源の高騰が

ドルの過剰供給をいや増して

後のリーマンショックへと繋がる

ドル余り現象が生む経済危機へと繋がっていく

それと並行して

中国大陸を目指すドルの流れを加速させ

共産党政府に元安誘導政策をとるよう仕向け

人民元の大量供給を強制したことによって

中国を世界第二位のドル建て債権の保有国へと

短期間で押し上げた


共産党政府は資本流入による

元高圧力を回避する有効性を持つ

元安政策で対抗し

大量の人民元を発行して

巨額のドルを手に入れながら

ドル建て債券を大量に取得してきた

だが

それが米政府に塩を送る行為

に他ならないことを察知してからは

不足していた自国の海軍力の増強へとひた走り

米政権の警戒心を逆に刺激する結果を招いてしまい

ドルによる対中投資の波を

自らの手で反転させただけでなく

上海の株式市場で

恣意的な相場誘導

を行っていた事実を

当局の認識不足から発覚させ

資本流出をその経過が却って急がせた


地下資源の価値を誘導してきた

米国エネルギー省長官が

原油相場の底上げを謀り

高値へと誘導していったことで

決済通貨のドルの供給量を

必然的に引き上げた

その理由が

ハリケーンカトリーナによる製油所の破壊

であったり

石油精製施設の老朽化

などであったりしたのだったが

市場は敏感に反応して

アメリカの望む方向である

原油価格を高める結果へと

もののみごとに釣りこまれてしまった

この経過が国際経済と切り離された

単独でおきたものであったのなら

リーマンショックと対中投資の引き揚げなどの

一連の資本移動などは

間違いなく起きてなどいなかった


原油価格が高まれば

決済通貨であるドルの需要もまた

同様に高まる

アメリカが金本位制から一方的に離脱した

あのドルショック以降

為替は変動相場制へと短期間でシフトしていき

ドルの基軸通貨としての価値は

より盤石なものとなったのだったが

それはドルに過剰流動性という

抜きがたい属性を植え付ける

という結果をも同時に齎した


この変化が信用経済に対する依存度を高めさせ

後のEU危機へと繋がっていく


ドルの需要を増やせば

通貨発行権をもつアメリカの財政は

世界中の国家が支える構造をとることとなり

富の偏在が北米大陸にだけ生まれて

世界規模の貧困化を急速に推し進め

あらゆる地域に

反米感情を育て募らせていき

テロによる破壊活動で

状況を打開させるための

反動形成を成り立たせる因子

となっていったのだ


アメリカが富の偏在を是とする限り

貧困とそれによる破壊活動の顕在化は

より募る


温暖化は

地下資源の大量消費が原因だが

それを止めると

ドルを基軸とすることによって成り立っている

国際経済の枠組み全体に

重大な影響が及ぶことになる


背後の事情が複雑に組み合わさって

地下資源の大量消費を

避けがたいもの

という認識を植え付けてきた


炭素系資源の酸化反応がCO2の濃度を高め

水素資源の酸化反応で

大量のH2Oが合成され

その化合物としての安定性の高さ故に

自然条件の下で

水を分解することが不可能

となったのである

これが

地球を水没させようとしている

たったひとつの理由なのである


地球の温暖化と国際経済の成長とは

最早切り離すことができない

あやうい連環構造で

かろうじて成り立っている


このリンケージに

未知の要素が一つ

加わることによって

全体の様相が一変する

ことはあってよい


そのカギとなるのが

地下資源を用いずに

エネルギーの創出

を可能にする

ある方法


それは再生不要エネルギー

という名称で

以前から

ここで取り扱ってきた

電力増幅法のこと


環境と経済による共通の過誤は

新要素をそこに付け加えることで

共通の利益へと

たちまち変容する
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