こ と の 端

散文でロジックを
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潰 し 合 い

2015-12-27 09:28:10 | Weblog
原油相場にみられる

その一方的な値下がりは

アメリカにとって

敵対する勢力

つまり

宗教国家となることを目指す

中東のテロ組織

が目指すイスラミックステートと

そこに資本供給することを通じて

反米勢力を集約し

増長させてきた

OPECに組み込まれている一部

からなる

既存の中東地域に於ける

旧来の産油国群



地下資源を周辺諸国へと供給することで

国家の主要な経済を成り立たせている

枢要な新興勢力

となったロシア

及び

南米系の反米国家群

の経済力を抑制する対象とした

アメリカによる攻撃

であることを意味する


地下資源の需要が

中国経済の減退基調へと変化した

ことをきっかけとする

原油相場の行方を左右する

役割を担ってきた

WTIを擁する米政府が

シェール革命を起点とする

資源コストの低下

という新潮流の発生

を好機とみて

資源国同士の経済戦争

へと

石油消費国のすべてを巻き込み

経済から成長という概念を

奪うことになる行為を

戦略として

積極的にとらせる事態

が産み落とされた


石の中にあることから

そう呼ばれている石油を

高圧の水で

抽出する新開発の方法を武器

とする意思を固めた

米政府はひたすら

原油コストを引き下げる方向へと

原油相場を

低値誘導し続けてきたことによって

自国の株式相場に於いても

エネルギー関連株の

長期下落を急がせた


市場に先安観がある限り

中間在庫が積み上がる

という変化は

絶対に

おきない


取引業者が関与していない

地下資源の流通市場では

コストアップを導いていた力

とは反対の

コストダウンを急がせる力

が新しく働きはじめる


保有しているだけで損失

となることが分かっている資産

である地下資源の在庫を

徒に増やそうとする行為は

とりもなおさず

資本の消滅を意味する

ことであるからだ


これとまったく同じ経過が

日本で見られたことがある

それは

バブル経済を崩壊させた

不動産流通業者と金融機関とが

中間在庫を仕入れさせる

下地を別途

つくりだすことによって

不動産購入を検討している消費者が

実際に契約するまでの間

便宜的に暫時

在庫を仕込んでおく

慣習を成り立たせていた

時代に通有して

観察されていたことである


不動産業界の流通業者などが

資産を一時的に保有するシステムが

物件価格の上昇を急がせる

最大の動力源となっていた


バブル経済の発生機序を

未だに

まったく知らない

国会と政府内閣とが

当時

投機的傾向を強めていた

不動産関連の取り引き全般で

生じるようになっていた

価値の上昇が生むその熱を

急ぎ冷まそうとして

資本の供給を

暫定的に断ち切る政策を

実施した


この措置のことを

不動産融資の総量規制という

必要な資本の追加供給

が完全に止まってしまったことから

中間在庫を増やすことができなくなった業界は

手持ちの物件を処分しなければ

新たな仕入れを行うことが

できなくなった


そこで売り物が増えていくこととなり

業者が仕込んでいた中間在庫は

積み増しから逆転し

売り急ぎ

へと変化してしまうようになり

先安観



不動産流通市場の参加者へと与えたことにより

上昇スパイラルだったものが

下降スパイラルへと

俄かに転化する事態を生んだ


流通価格はこれにより自動的に軟弱化し

制度が実施された90年四月後半頃から

下降基調へと緩やかに遷移した


それまで決して値下がりしない

とされてきた土地神話

はその後脆くも崩れ去り

不動産取引は一気に反転し

一方的な下落へと転じたのだが

霞が関と永田町が

異変の意味に気付いたのは

その後だった

これが不作為の三年へと繋がった

ということが

日本経済に回復不能な傷となった

この時の国会の不明が

国民の不幸を増幅する

誤った政策

を際限なく

とり続けさせることとなっていく


保有しているだけで

どんどん値上がりしていた物件の価格は

反対に

持っているだけで損失を生む

不良資産へと変化し

金融機関は不良債権を

大量に抱え込んで

合従連衡することを

迫られた


金融機関は目減りした担保価値

を埋め戻さなければならなくなり

貸し剥がしと貸し渋りが

当時の流行語となったのである


欠損した担保価値の補填を融資先に迫り

消費者は購入した物件を

値下がりした価格で

損を承知で売却する

破目へとひとしく陥った


このメカニズムを成り立たせていた

中間在庫というバッファが

利益の増加を促していた時代に

バブル経済は成長することができ

利益の減少を現実化させる時代の到来が

バブル経済を

一瞬

で崩壊させた


中間在庫が果たしていた

価値を高める機能に

当時気づいていた者は

指導的階級に皆無であった


一部の経済通の間でのみ

流通業者が

自発的に仕込んでいた

中間在庫を

仮需と呼ぶようになっており

消費者が実際に購入した段階で

利益を確定させたことを

実需と呼んだ


日本で起きた不動産市場でおきていた

バブル経済とは

実需を仮需が引っ張ることで

投資を投機へと発展させ

資本の移動を

中間在庫が促進する

というメカニズムを成り立たせ

それが上昇機運を導いて

投資が投資を呼ぶ展開

を生み出していた


原油相場の下落基調という変化には

この経過と同様に

保有しているだけで

資産価値が勝手に減る

事態が

中間在庫の仕入れに

流通業者を慎重な姿勢をとらせ

先物市場で先安観を強化した


不動産バブルは値上げ競争だったが

原油相場の継続的な下落傾向は

それで利益を得ることになる

米政府が

執拗な値下げ競争

を導いて

敵対勢力の経済力に打撃を与える

という目的が十分に達成される時

がくるまで

つづくことだろう


原油採掘コストは旧勢力にとっては

有利なのだが

シェール革命の推進者である

アメリカにも低コストで

採掘が可能な原油があることから

先般

これを放出する決定を下したアメリカが

コスト競争力を高めて

値下げ圧力をより強化した

という経過が産み落とされた


地下資源の相場は

需給がほぼ安定しているものであるため

コストダウン競争をアメリカが急がせても

需要の増大へは

必ずしも結びつかない

需給関係が安定していれば

価値の変動は起きない


温室効果ガスの増加が

原油相場の下落によって

深刻化した

という報告は

今のところ

未だ

ない


中国市場から

資本の大量流出が始まり

よりコストの低い石炭の需要が

大陸では底堅く残された

これが北京で大気汚染を深刻化させ

海外企業を撤退させる

二次的動因を構成するようになっている


国際政治の場に於ける

産油国同士の見えない駆け引きが

原油相場の長期的下落を誘導し

資本量をすべての市場から

減らす効果を

国際経済全体へと与えている


一連の変化に絡んでいる共通する項目



ドルが戦後身に着けるようになった

過剰流動性というもの

それ以外に

何一つ存在しない


低金利の時代に

資本調達は容易なのだが

金利の調節が可能な時代へと戻れば

量的緩和をする必要性は

直ちに消滅する


金利の制御を中央銀行ができなくなった

ということが

質的緩和から

量的緩和へと

スタンスを変更させた


日銀総裁がある日唐突に使い始めた

「質的・量的緩和」という表現から

日銀自体に

問題認識能力がなくなっている

という事実が明らかとなった


質的緩和が不可能な

ゼロ金利となっていなければ

量的緩和は

本来やる必要がない行為

両者を並列で論じるほど

愚かなことはない

己の無能ぶりを

その行為が証明した

ということになるからである
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