山野颯想

山野走、山野歩、山野逍遥など、山野にかかわる事柄を中心に記載しています。

すいれん池・管理棟(森中の昼寝と洒落込む)

2013年08月01日 | 山野逍遥

Sii180

◆撮影:2010年6月19日、すいれん池にて

2013728日(日)

 

『山野逍遥』

<すいれん池・管理棟>

[私市駅]1010→[月ノ輪滝]→1125[すいれん池]1230→[すいれん池・管理棟にて昼寝・12401440)]1530→[鎖場]→[砦]→[すいれん池]→[私市駅]

<森中の昼寝と洒落込む>

今日出合った生き物は、ヤマトシジミ、ウラギンシジミ、モンキアゲハ、沢蟹(大小2匹)、数多の魚、蜻蛉(オニヤンマ?)、蝉のヌケガラ、バッタ(ウマオイ)、テントウムシ、ハチ、メスのカブトムシ(死骸)、蜘蛛、カタツムリ、くらいだろうか。ヤイトバナや八重のヤマブキなど、名称を告げながら開花する花を指差すがJ太郎は花にはやはりまったく興味を示さない。

沢蟹2匹を見たときJ太郎は、大きいものを「お母さんガニ」、小さいものを「子供のカニ」と表現した。カタツムリに出合ったとき、僕が「デンデンムシや」と言うとJ太郎は「カタツムリ」と言い返した。カタツムリのことをデンデンムシとは教えられていないのかもしれない。

帰路、地面上で死んでいるウマオイをJ太郎が見つけた。先行く僕をJ太郎が呼び止め地面に横たわるウマオイを指差したのだが、往路で生きているウマオイを触って遊んだゆえウマオイの死骸の存在に気付いたのかもしれない。そのとき僕は「生き物はいつかは死んでしまうんやで」「仕方が無いことなんやで」、そして「お祖父ちゃんもお祖母ちゃんもJ太郎よりも早く死ぬんやで」「お父さんもお母さんもいつかは死ぬんやで」と続けると、J太郎は「K子も死んや」と、何故か自身の妹の名前を上げた。

すいれん池横の管理棟でお昼を済ませ、くろんど池への道を歩み始め暫くしたときにJ太郎が「眠たくなってきた」と僕に告げる。「さっきの家に戻る?」「それともボートがある池まで行く?」と問うと、「家」と言うので管理棟へと戻った。

先程までハイカーで賑わっていた小屋は丁度よいことに閑散としていて、小屋中の長椅子には誰も居なかった。一つの椅子にJ太郎が、もう一つの椅子には僕が横になって森中での昼寝と洒落込んだのだが、ほんの僅かに時間が経過したころ、人が這入って来る気配を感じた。椅子を占領していることに気兼ねを抱いた僕は慌てて立ち上がったのだが、そのとき僕の身体は安定感を欠いていた。前へよろけ前方にあった椅子角で右眼上部を強打してしまったのだ。幸い出血はなかったのだが、暫くの間痛みが続きかなり腫れ上がっているのが分かった。また顔面を強打したときに頸椎にも影響があったようで左首にも痛みがあった。それは年齢を感じた瞬間でもあり、二時間たっぷりと眠ったJ太郎は「お祖父ちゃんの顔が変わっている」と目覚めるや否や僕の顔を見て言葉を発した。

二時間眠ったJ太郎は快闊であった。書棚の昆虫図鑑を楽しんだ後、降雨の心配もあって真っ直ぐ私市駅へと向かうつもりであったのだが、J太郎はすいれん池外れにある階段と上部の鎖場を上ると言った。上り切ると次は「家に行く」と言う。J太郎が言う家とは、丸太で組み立てた櫓のことだ。仕方なく急登の尾根を懸命に歩き櫓に上りやっと帰路着いたのだが、「お祖父ちゃん駆けっこしよう!」などと言う始末であった。

コメント
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