説明をすると、お子様は「わかった。」と言います。その場ではお子様は確かに「わかった。」のですが、次の機会にその類題をやると自力でできない。-よくあることです。
「わかる」と「できる」は違うからです。
勉強ですからわかったら、すぐにひとりでできそうなものです。
しかし、自動車免許を取得するために教習所に行ったときのことを思い出してください。教官から教わった通りにすぐに運転できましたか?無免許運転の経験がよほどある人以外は教わった通りにはすぐに運転出来なかったと思います。なぜ、わかっているのにすぐに出来ないのでしょうか?わかった通りに運転しようとしても経験が少ないのでうまく身体が動かなったことが原因です。一言で言えば練習量が足りなかったのです。その証拠にその後何時間か実地教習を受講した後は運転できるようになったからです。そして、現在では意識しなくても後方確認や方向指示器を忘れたりしません。「運転の基本操作」を「習慣」にまで高めたからです。
お子様達もまさにこれです。問題の練習量(問題量)が多いと解くことが「習慣」にまで高まります。だからすぐに出来るようになるのです。結果があまり思わしくないお子様には「量」をさせましょう。→量をこなすと慣れます。→慣れると出題の意味が正しく把握できるようになります。→正しく把握できれば自力で正解できます。そして、学習することが「習慣」になるのです。
量をやると解答スピードもアップしますし、正答率も上がってきます。また、問題に対する勘がついてきます。そうすると、はじめて見た問題や難問でも出来るようになっていきます。つまり、これが「量が質に転化するブレイクスルー。」なのです。
ですから苦手な分野こそ、親のほうが先に根負けせず、易しいもので良いですから、学習量を確保してあげてください。「量」をこなせば、どのお子様にも「ブレイク・スルーの瞬間」が必ずやってきます。
(ご質問を頂いたので、以上は2012年1/6付のこのブログに掲載した原稿を一部変更して8年ぶりに掲載しました。)