司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

取締役の数は必ずしも減らない(?)

2005-09-13 23:04:59 | 会社法(改正商法等)
 異業種の集まりで、会社法の概要について1時間ほどお話した。

 会社法では、取締役会を設置しない株式会社も認められ、その場合は取締役1名でもよいが、出席者の中の公認会計士さん曰く、「同族企業では役員報酬を取りたいねんから、取締役も監査役も置けるだけ置きたいわな。」

 というニーズもあるということ。
コメント (2)

営業は「契約の束」

2005-09-13 00:30:57 | 会社法(改正商法等)
藤田勉著「新会社法で企業経営と株式投資はこう変わる」(インデックス・コミュニケーションズ)

 会社法では、吸収分割を「株式会社又は合同会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割後他の会社に承継させること」(第2条第29号)と定義している。従来の定義からの変容が、何か釈然としなかった。

 上記「新会社法で企業経営と株式投資はこう変わる」は、証券アナリストの手になるものであり、軽い読み物のつもりで読み始めたのだが、「『契約の束』モデルは、全ての企業活動が契約に基づいており、それを束ねた集合体が企業である、という思想に基づく。会社は、会社を取り巻くステークホールダーとの関係により成り立っているというアプローチである。」という一節があり、「なるほど」と感嘆した。

 会社法は、会社を「契約の束」モデルで捉えており、営業は「契約の束」、すなわち「会社の事業に関して有する権利義務の集合体」と定義付けている、ということだ。もちろん「一定の営業目的のため組織化され、有機的一体として機能する」必要があり、単なる権利義務の集合では足りない、のであるが。

 より英米法的な思想に近づいたということか。
コメント