(この橋は、「ホテルから見える橋、ベスト2」に入っており、マニアの間では有名)
現在、私が所属する宮崎「橋の日」実行委員会と宮崎県との協働事業で、宮崎県内のはし土木遺産を紹介するポスター制作を進めている。
限られた予算の中で作成するため、撮影は自前。
先日、はし土木遺産のひとつ「大淀川橋梁」へ撮影に出かけたときのこと。
写真のテーマは、「大淀川橋梁」「日南線海幸山幸列車」「青い空」「橘公園」「宮崎市街」。撮影する「絵」は、頭の中で描いていたが、撮影現場にいくと、何かが足りないと感じた。しかし、それは目線の高さだとすぐにわかった。
三脚があれば・・と、思ったが、時間がない。撮影する列車は「海幸山幸列車」。列車は週3便、それも一日1回、それもあと10分。もう間に合わない。
周りを見渡した。あった・・・。マンションを三脚代わりにしようと決めた。
早速、マンションの入り口へ。タイミング良いことに、管理人さんがそばにいる撮影のため、入館を了解いただいた
6階の高さがベストアングルだとわかるのに、そう時間はかからなかった。
待つこと1分。大淀川へ列車が近づいて来るガタンゴトン、ガタンゴトン。小さな列車が、だんだんと大きく見えてくる。
ここだすかさず、シャッターを切った。
(これが成功したショット!)
撮影成功。現場に来てから約15分、短い時間の中で思い通りのアングルをカメラに収めることができた。その後、日向市の美々津橋も撮影したが、こちらも何とか満足いく撮影ができた。想いというものは、通じるものだと改めて感じた。
(昭和9年に完成した美々津橋)
この「はし土木遺産PRポスター」を通して県内の市町村を元気づけたい、精一杯のことをしたいとメンバーで話している。4月、ポスターは県内を始め、全国へ配布の予定だ。
余談だが、この橋の完成後100年を迎えようとしている。
補修を繰り返しながら活躍している橋だ。列車が鉄橋を走る音が、朝の町に響いている、いわゆる「サウンド風景」のひとつ。大切にしたい故郷の宝物のひとつ。
(鉄桁も風情がある・・・)