藤岡弘さんに会ったのは、3年前。控えめで、誠実な人柄は、テレビで見る藤岡さんと一緒だった。「ボクはダメンライダーなんですよ」そう話した言葉が忘れらない。その後、言葉の重さをかみしめるように話す藤岡さんをテレビのヒーロー、俳優としてしかみていなかったと最近気づいた。
その藤岡さんの新たな一面を知るきっかけとなったのが毎日新聞4月28日22面(人生は夕方から楽しくなる)38年ぶりに本郷猛役 藤岡弘さん「昭和のライダーまだまだやれる」の記事だ。
藤岡さんは、愛媛県久万高原町で生まれ、高校卒業後の1964年、俳優を志し所持金3万円で上京。俳優養成所に入ったが、生活費を稼ぐためには働かかければならず、まともに通えなかった。苦労の末、仮面ライダーの主役の座をつかんだが、放送が始まる前の10話の時点でバイク事故で大腿骨複雑骨折の重傷を負って、降板。計6か月の入院とリハビリを乗り越えて、第53話から復帰した。
「もしあの大けががなかったら、といつも考えます。人気を鼻にかけてもっと嫌な人間になっていたかもしれませんね。自分を戒められた気がします」と藤岡さん
1984年にハリウッド映画出演後、NGOなどと組んでカンボジアやコソボなど数十カ国を訪れ、難民キャンプなどの支援活動に取り組んだ。東日本大震災では被災地に米1トンなどを届けている。(中略)ドラマの中でヒーローを演じてきただけではない。実像もヒーローの名に恥じない活動を続けてきた。(記事より転載)
3月に新著「あきらめない」(メタモル出版)を出した。自分に対するものだけではなく、かつて仮面ライダーにあこがれた世代にも向けたメッセージだ。「人間誰しもあきらめなければ、前進し続けられる。いくつになってもヒーローに『変身』できますよ」。仮面ライダーは戦い続けている。(記事より転載)
ふじおかひろしさんプロフィール
俳優、武道家。1946年、愛媛県生まれ。映画「日本沈没」、米映画「SFソードキル」などに主演。空手、柔道、抜刀道などに精通。(記事より転載)
藤岡さんの活躍の様子を拝見しながら、こころに落ちてくる言葉だな・・と感じた。人生は夕方から楽しくなるではなく、楽しくしなければ・・・。待っていてもやってこない。