美しい文字で書かれた手紙や文章をいただくと、とても良い気持ちになる。一方、自分の書いた文字があまりにもひどく手で書くことがおっくうになる。また、書いた文字にモチベーションが下がるということもある。そんな思いを解決してくれそうな本に出合った。それは2016年2月、立ち寄った書店で見つけた1冊「30日できれいな字が書けるペン字練習帳」(宝島社)。
本のコピーにある「ありがとうございます」をきれいな字で伝えたい。更に、本文にある「私たちが日常書く文章の70%くらいはひらがなで占めています」のキャッチコピーに惹きかれた。
そうか、ひらがなは全部で46文字。ここをしっかり押さえるだけでも、改善できるのは・・とかすかな望みを抱いた。
まずは、ここから着手すれば、キレイな文字に魅せることができるのはと考え、本の購入を決めた。
じっくり眺めてみると、一文字一文字の美しさに気がついた。「あ」の文字にしても、線の傾き具合や文字を止める位置の違いで、こんなにも美しく見えるのかと再認識。普段何気なく書いている文字。改めて、美的な形に惚れ惚れとした。
後は、練習あるのみ。
あれから、2年。意識して文字の形、ハネや止め、などを意識して見て、書くようになった。まだ納得できる段階ではないが、キレイに書いた文字に元気づけられることがある。そして、他にも気づいた点がある。自身の状態が文字に可視化されるということ。字が荒れている時は、疲れている時の目安になる。そんな時は、休むに限る。
じっくり文字を眺めてみると、教科書っぽくて、味のある文字とはいえないが、それは次の課題としてとっておこう。