ラジオ「NHKジャーナル」にて、JCHO東京新宿メディカルセンター(旧:東京厚生年金病院)の耳鼻咽喉科診療部長石井正則さんが、若年性難聴についてお話されていました。自分自身も加齢性難聴と思える症状があり、放送の内容をメモしていました。今回はそのメモの内容をまとめ紹介したいと思います。掲載内容は、私が聞き書きしたもので、受け取り方の違いや聞き間違いなどの箇所がありましたらご容赦ください。
突発性難聴という言葉は、歌手の浜崎あゆみさんで有名になりましたが、低音障害型感音難聴は、突発性難聴と同じように急におこる感音難聴で、厚生労働省によると年間10万人、耳鳴りのある人が300万人、耳鳴りを感じている人を含めると2000万人いると言われています。遺伝では無い病気です。
症状は、聞こえない、聞こえにくい、耳鳴り、ふらつき、めまいを併発など。患者が急増しているのは、20代から40代が多く、20年前に比べると40%の増加で、働き過ぎが原因ともいわれています。高い音が聞きづらい、同じ名前を聞き間違えることが多くなる、聞こえづらくなった耳のそばで話されると聞き漏らすことが多くなるが主な症状で、朝起きたら、片方の耳が聞こえない。仕事中に急に聞こえなくなるなど、前触れなく、2週間以上経つと治療に影響が出てくるので早期発見、早期治療が必要である。
一方、加齢性難聴の進行を遅くさせるには、動脈硬化リスクとなる喫煙、高脂血症、高血圧、肥満などを予防することです。
家族で住んでいる人は、本人がテレビを見るときボリュームが大きいなどで回りの家族が気づくことが多いのですが、一人暮らしの場合は、発見が遅れます。難聴に気付く方法として、繁華街や居酒屋などで何度も聞きなおすことがあれば、耳鼻咽喉科やクリニックで診察を受けてみることが必要。
低音障害型感音難聴は、再発を繰り返すことが多いので要注意。症状は、低い音が聞こえづらくなり、耳が詰まった感じだという。例えば、高速エレベーターで感じる耳の圧迫感に似ているという。原因はわかっていませんが、働き盛りに増えていることが背景にあるということです。
若年性難聴は、ストレス、疲れ、寝不足などを大きく関わっており、脳の神経が緊張し自律神経の副交感神経が優位となり、常に興奮状態になってしまうので、耳に症状がでてくるのではとのことでした。
治療薬として、ステロイド内服や点滴をすることが多く、血流をよくする薬、ビタミンB12を処方、施設によっては安静のため、入院しながら治療をすることもある。注意すべきことは、再発しやすいこと。特に低音障害型感音難聴は、薬だけで治すことは難しいが多いといわれており、先生は問診の際にその人の悩み、職場のことを聞き出す、いわゆるストレスマネジメントをした方が、症状の再発防止や改善につながるとのこと。
3月からめまいと難聴で入院患者が増えているとのことで、新年度を迎えるこの時期は、ストレスや環境変化に要注意。石井先生は、「嫌な奴」「嫌なこと」「嫌な自分」の3つの嫌が関わっていることが多くストレスの源になっているのではと指摘されました。そのストレスの解消法について、先生のお話を明日のブログで紹介します。