神武天皇のお船出の地として知られている美々津。国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されている美しい町だ。
その美々津を通る度に思い出す人がいる。
Sさんいうご婦人だ。
初めての出会いはある会議だった。発想や視点が、とても新鮮で、新しい"空気"のようなものを感じたからだ。
会議が終わり、懇親会へ。会場ではSさんと膝を交えて、たくさんの話をさせていただいた。
その中でも「たから探し」についての話が忘れられない。
あなたにとって"たからもの"とは何?そう聞かれて、「家族、両親、友、歌、想い出」、そう答えた。
「歌というのは面白いね。」とSさん。他には?。そう聞かれても、他に思い当たらなかった。そこでSさんが「時間は」
そうだ!そう、当たり前過ぎて、感じなければならない"たからもの"もあったのだと。
他に何がある?とSさん。
しかし、Sさんが話してくれた"たからもの"程には、出てこない。
そこには、感謝の気持ちや価値観、その人の生き方の深さのようなものも出てくると思った。
本当に足りないものや、気付いてないことが多いことを感じた。たとえば、感謝が足りない、思いが足りないなど・・。
勿論、完全な生き方も人間もいないのだけれど。
少なくてもSさんと話して、人として魅力を感じたことは確かだ。
「原点に返ろう・・」迷いの多い自分だから・・。美々津を通るたびに心新たにする。