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地下400メートル、九州最大級の小丸川発電所を見学

2024年12月14日 17時31分15秒 | 8月4日は「橋の日」記念日!
所属する宮崎「橋の日」実行委員会で11月30日、「土木遺産・土木インフラの魅力をSNSにて配信するツアー」に実施し、大学生から社会人までのインフルエンサーに参加いただき、土木の魅力を発信していただきました。


小丸川発電所は、小丸川の支流大瀬内谷川の最上流部に上部ダムと、小丸川中流部に下部ダムの有効落差約650mを約2.8kmの水路で連結し、毎秒222立方メートルの水を使い、地下に設けた発電所で最大出力120万kWの発電を行っています。



地下を掘るための掘削機。ダムを結ぶ管や4メートルとのこと。
平成11年2月に着工、約400名の土木作業員と関係者にて工事が進められ、平成23年7月に4つの発電機が稼働しました。


いよいよ地下400メートルへ。


小丸川発電所は、揚水式水力発電所であるため、通常の水力発電所とは異なる運転方式を採用しています。揚水式水力発電は、電力の需要と供給のバランスを取るために使われる仕組みで、電力需要が少ない夜間や深夜などの時間帯に、安価な電力を使って、下流の貯水池から水を上流のダムに汲み上げます。これにより、貯水池に水を蓄えることができます。


電力需要がピークに達した昼間や夏の高温時などの時間帯に、上流に蓄えた水を放流してタービンを回し、発電します。こうして、ピーク時に必要な電力を供給することができます。


現在は、止まっていますが、この発電機が1台が30万kW を発電します。30万KWとは、一般的に、1世帯あたりの年間電力消費量が4000kwといわれており、75世帯分と数字上では計算できます(理論上ですが)。

昼食は、ダムから車で5分位のところにある鹿遊茶屋。木城町産のそば粉を使った素朴な手打ちそばがお勧めです。 私は、手打ちそばと地元の食材が食べられる、鹿遊定食(煮しめ、季節の天ぷら、山菜そば、小鉢、ご飯 )1200円をいただきました。


名物はもうひとつ、「ダムカレー」。上部ダムと下部ダムをコンセプトにした2種のダムカレー(900円)があります。写真は、上部ダムカレーです。


流域治水について、模型をもとに、一緒に参加した県庁職員から説明していただきました。流域治水とは、流域全体で行う総合的かつ多層的な水災害対策のことを指します。水害の対策が課題となっていますが、河川管理者が主体となって行う治水対策に加え、氾濫域も含めて一つの流域として捉え、その河川流域全体のあらゆる関係者が協働し、水害を軽減させることを目指します 。

大雨時に、庭にバケツやこども用のプールをつくったり、学校ではプールに雨水を貯めたりして、雨が去ったあとに放水することで、一度に流域に水が流れないよう水害を提言させる活動です。

当会では初めての取り組みでしたが、皆さんに喜んでいただきました。事務局を預かる私としては、無事、ツアーを終えることができ、肩の荷を下ろしているところです。