Trumpet Battle/Roy Eldridge & Dizzy Gillespie
(Verve MGV8109)
(Verve MGV8109)
一昨日のエジソンとクレイトンの2トランペットと同様の企画かも知れませんが 今日はロイ・エルドリッジとディジー・ガレスピーのコンビをアップしますね。 "Little Jazz"ことロイ・エルドリッジはスイングエラから活躍し、トラディッショナルなトランペットスタイルとコンテンポラリースタイルの狭間を埋める名手ですが、彼はレッド・ニコルス、レックス・スチュワートそしてルイ・アームストロングを影響を受けたアイドルに挙げています。一方、ロイのトランペットの影響を受けて台頭して来たのがディジー・ガレスピーです。Teddy Hill楽団のトランペットプレーヤーとして活躍していたロイはFletcher Henderson楽団に移るわけですが、そのトランペットチェアを射止めたのが、フィラデルフィアに移って来てロイの模倣とまで言われたディジーだったのです。
このアルバムを聴いてみると、2人のアプローチが極めて似ている事にきづき、自分の耳では聴きわけの判断がつきません。ましてやクレフシリーズのモノ盤で"Trumpet Battle"のタイトルが示すようにおり重なって登場し両者は全く分離してません。さらに両者がハーモンミュートをつけてたりで余計に迷ってしまいます。鋭い切り口で、ややハイノートをヒットする傾向があるのがディジーでしょうか?ガレスピーがロイをアイドルとしていただけあって聞き分けが本当に難しい感じがします。唯一、サイドBのグランツ御得意のバラードメドレーが奏者が記載されており、解決する糸口ですが、それでも両者が演奏する3曲(I've Found A New Baby, I Can't Get Started, Sometimes I'm Happy)では区別がつきかねます。リズムセクションはオスカー・ピーターソンのピアノ、ギターにハーブ・エリス、レイ・ブラウンのベース、ルイ・ベルソンのドラムスの当時のVERVEのハウスリズムセクションです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/2b/e5708f4096739f774792b5c4acbaa2dc.jpg)
The Trumpet Kings/Roy Eldridge & Dizzy Gillespie
(Verve MGV8110)
(Verve MGV8110)
番号1番違いでこのアルバムもリリースされています。これも同趣向のアルバムですが、A-3の"Pretty Eyed Baby"では良い悪いは別として両者のボーカルバトル、(こんな言葉はないですね)デュオが聴けます。ほとんどがスキャットと片方がミューティドトランペットでオブリガートをつけるというスタイルです。こういうのを録音してしまうのが当時のグランツ、余裕の企画ですね!