Flame Out!/Janet Blair
(Dico SD-1301)
(Dico SD-1301)
Dicoレーベル、このレーベルはおそらく自分のレコード棚にこの一枚しかないと思います。マイナーレーベルと思うのですが、吉祥寺の某ジャズ喫茶店主の言葉を借りると、バックカバーのイラストからしてキャピトルの傍系との事ですが事実はどうでしょう?
白人の女優さんだが、なかなか艶のある声で、バラードを唄わせると聴きようによってはカーメン・マクレー風のメタリックボイスのようにも聴こえ、個性的でミュージカル上がりのドラマチックさも感じます。音程もしっかりしておりなかなかジャジーにも聞こえるシンガーで、なんでこの一枚しかリーダーアルバムがないのか(すなわちデビュー盤なのです)不思議なくらいです。バックのLou Buschのオーケストラがまたなかなかジャズっぽいバッキングで二重マルですね。ピアノ、トランペット、テナーが特に好調! 収録曲もト-チソングが中心で入りやすいですよね。サイドAは"Get out of a town", ストリングスがバックの枯葉、"Glad To Be Unhappy", They Can't Take That Away From Me", そして最もカーメンっぽくって、自分的ベストトラックの“Good Morning Heartache"と続きます。サイドBも、"Don't Explain"にはじまり"Do Nothin' Till You Hear From Me"、"In Love In Vain"など珠玉のトーチソングのオンパレードです。中でも最後の"Lover Man", ドラマチックボーカルの真骨頂です。トランペットの間奏も泣かせます。
マイナーレーベルですが録音は最高で、彼女のやや金属っぽい声がきちんと収録されていますね。Dicoのステレオオリジナルと思います。