Ella In Hamburg/Ella Fitzgerald
(Verve V-4069)
(Verve V-4069)
Ellaは駄作が少ないシンガーの代表でしょうが、ライブパフォーマンスを収録されたアルバムもたくさんあって、どれも好ましいモノが多いですよね。最高峰は、 スキャット爆発の”イン・ベルリン”でしょうが、こんなライブもあるんですよ。 同じようにドイツでのライブですが、場所はハンブルク、年代的には1965年3月で、もう少しあとになりますね。この頃のEllaは似合っているのかどうか賛否両論でしょうが(やっぱ否が多いかな?)、何故か金髪です。バッキングはトミフラのトリオです。べースはキーター・ベッツ、ドラムはガス・ジョンソン。相変わらず聴衆一体となった、素晴らしいライブパフォーマンスです。選曲も彼女ならではで、エリントンメドレー、"That Old black Magic", "Body and Soul"そして"Angel Eyes"等のジャズスタンダードから、この時点でコンテンポラリーなビートルズの"A Hard Days Night"やボサの"The Boy From Ipanema"まで極めて多彩です。エリントンメドレーの“スイングしなけりや~”では"Tommy Flanagan!"とEllaに紹介されたトミフラのピアノソロも聴けたりでライブならではの楽しさにあふれています。
決して注目されるアルバムではないですが、エラのライブの貴重な日常を捉えた記録であり、60年代中期を代表するアルバムに挙げても良いように思うのですが・・・。VerveのT字レーベルです。