誰もが経験していると思うが、力関係が不均衡な人間関係の中で行われる、生徒指導、子どものしつけ、部下の教育などでは、弱い立場の者は、暴力的な行為のあるなしに関係なく、強い者から相当大きな心的圧力を受ける。これは当たり前のことなのだ。ところが、自分が指導的な立場になると、自分が被った辛さを忘れ、受けた仕打ちをそのまま弱者に対し適用してしまう者がいる。まるで、恨みを晴らすかのように、残忍な顔をして。
これは、自身を省みることがどれほど難しいかを如実に表す事例なのだが、放っておくと、際限のない負の連鎖につながっていく。閉鎖された環境下ではどんどんエスカレートする危険性がある。それを察知した者は情報をしかるべき処へ伝達すべきだ。やっている本人に対し、義憤や感情にかられて、単独で対処するのはきわめて危険。これは夫婦間にも当てはまる。じっくり時間をかけて、本人の納得を得るのが望ましい。ダメなら、徹底して闘うしかない。ネコだって体罰はイヤだ。(2013.1.9)