私の中で戦争とは、太平洋戦争、そしてベトナム戦争が圧倒的な位置を占める。太平洋戦争の痛みは、その時代に立ち合ったわけではないが、自ら体験したかのように鮮明に迫ってくる。
一方、ベトナム戦争は私の10歳代に始まり、出口のない暗黒の世界で行われているかのように、それくらい終わりの見えない戦争だった。太平洋戦争とは違い、日本が戦地にならなかったし、日本人が直接被害を受けなかったはずなのに、私にとって、ベトナムはすぐ近くにあって、ベトナムの人々の痛みを感じ続けたように思う。今のウクライナに起きていることもまったく同じだ。(2022.4.1)