猛スピードで走ってきた車が目の前で停まった。高級感のあるなかなかの車だ。運転席側のドアが音もたてず開いた。私は、息をつめて目を凝らした。しかし、誰も降りてこない。車中が静まり返っている。誰も乗っていないのだろうか?
これは、昨晩の夢だ。最近、こんな感じの外車のコマーシャルの映像が流れている。私はこれを見ると、なぜだかわからないが、薄気味悪い気持ちに囚われる。
人が運転しなくていい車の次は、人が乗らなくてもいい車が走ることになる。すでに、大規模農場では無人のトラクターが走り回っている。そのうち人里でも、そこらで客待ちしているタクシーから運転手の姿が消え、運転手のいない循環バスは区間によって無人で走る。ただでさえ過疎化の進んだ地方の町で、人影を見つけるのははなはだ困難になる。
人が減少すれば、ゆくゆくは人も車もいらない社会が到来する。AIだけが孤独に走る。(2019.11.26)
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