新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

年末関西旅行記(その7)西ノ京の巻<上の結>

2010-01-02 14:45:18 | 旅行記

年末関西旅行記(その6)西ノ京の巻<上>」のつづきです。
ややこしいタイトルで申しわけありません。m(_ _)m


白鳳伽藍の北100mほどのところに「玄奘三蔵院伽藍」があります。

100102_1a_01

玄奘三蔵、「西遊記」の主要な登場人物である三蔵法師のモデルになった高僧を祀るこちら伽藍(一連の建物群)は1300年の歴史を誇る白鳳伽藍と一転して、9年前に創建された新しい伽藍です。
通常は、期間限定で公開されていて、私が訪れたときは閉館期間にあたっていました。

今年は解体修理に向けた調査中の東塔と同様、「平城遷都1300年祭」に協賛して通年公開されるようです(薬師寺のリリース[PDFファイル]はこちら)。


ということで、閉館を承知の上で、私は玄奘三蔵院伽藍へ向かいました。

100102_1a_02

ただでさえ観光客が少ない季節である上に、閉館中となれば、ひとけがほとんどありません。
ある意味、贅沢な空間です。


入れるぎりぎりの場所である礼門から、玄奘三蔵法師の「ご頂骨(頭蓋骨)」の一部が祀られている玄奘塔を拝観しました。

100102_1a_03


この玄奘塔の裏手にある大唐西域壁画殿には、昨年亡くなられた平山郁夫画伯の筆になる「大唐西域壁画」が陳列されていますが、もちろん、鑑賞することは叶いませんでした。

いつか観覧するその日までは、ブルーレイ・ディスクに録画してある新日曜美術館情熱と美のシルクロード 日本画家・平山郁夫」で我慢することにします。

   

薬師寺を後にした私、クルマは一方通行の狭い道を北上して唐招提寺を目指します。

100102_2_01


途中で見かけたソバ屋で昼食を摂り、

100102_1a_04


さらに唐招提寺に向かって歩いていると、こんな案内地図を見かけました。

100102_2_02

どこの街でも見かける、広告入りの案内地図なのですが、なにげに「卍唐招提寺」の広告が地味に入っていて、唐招提寺が一見特別扱いなく「五条町自治会」の一員になっていることに微笑ましさを感じました。


おぉ、蜘蛛

100102_1a_05


そして、唐招提寺南大門前に到着。門前の郵便ポストがかなりユニーク

100102_2_03

いかにも奈良っぽくて良いのですが、できることなら「鴟尾(しび)」をつけてほしかったなぁ~ 惜しい


つづき:10/01/02 年末関西旅行記(その8)西ノ京の巻<中>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年末関西旅行記(その6)西ノ京の巻<上>

2010-01-02 00:17:02 | 旅行記

年末関西旅行記(その5)大津の巻<結>」のつづき、そして、12/26日の「年末関西旅行 2日目のダイジェスト」の詳細版です。


当初の予定では、2日目は早めに出発して、薬師寺と唐招提寺を回るつもりでした。
しかし、LANケーブルを自宅に忘れてきたことで、ちょいと予定を変更。京都駅前のビックカメラへ行き、LANケーブルを買うことにしたのです。ところが、ビックカメラの開店時刻は10:00ですので、あんまり早く出発しても、時間をつぶさなければなりません(ホテルは朝食付きですし)。

そんなわけで、9:30頃にのんびりとホテルをチェックアウトして、JR線で京都に向かいました(下の写真は京阪山科駅)。

100102_1_01

   

それでも、京都に着くと、時間がダブダブです。かといって、ビックカメラの開店を待つ行列に並ぶのはちょっと…、というわけで、近くの公園で一服しながら時間の経過を待ちました。

開店直後のビックカメラで買ったのが、下のLANケーブル。自宅に忘れてきたのは、ただのフラット・ケーブルですので、こんなリール式のケーブルがあっても良いかな? と自分を慰めたりして…。

100102_1_02

   

こんな予定外の買い物があったものの、近鉄・京都駅から京都線(奈良行き)に乗り込み、途中、乗換駅の大和西大寺駅で改札内のコインロッカーに荷物を放り込んで、橿原線(天理行き)で西ノ京駅に降り立ったのは、11:09のことでした。

駅から、案内看板に従って歩き出すと、すぐに南方に薬師寺東塔西塔が見えました。東塔は、事前の情報どおり、修理準備(調査)のため、足場で覆われているのが判ります。

100102_1_03


そして、與樂門をくぐって白鳳伽藍に足を踏み入れ、拝観料500円也をお支払い。

100102_1_04

9月25日に「薬師寺に行ってみたくなった」を書いた私、こんなに早く希望が叶う(っつうか、叶える)とは思いもよりませんでした。


さて、境内に入ってすぐの東僧坊は、一見すると団体さん向けの法話会場兼土産物売り場ですが、和釘の変遷の実物展示とか、金堂ご本尊の基壇のレプリカなんぞが展示してあって、なかなかの見ものでした。


私が行ったときの東塔の現状はこんな具合でした。

100102_1_05

この覆いと足場は、今年開催される「平安遷都1300年祭」に合わせて、今年春に一旦取り払われて、今年秋頃には再び足場が組まれて、10年間にわたる解体修理工事が始まるようです(こちらをご参照方)。


でも、いいんです。以前から見たいと思っていた西塔は見られたし、

100102_1_06


金堂も見られたし、日光・月光菩薩像とは1年半ぶりに再会できたし、

100102_1_07


大講堂も見られたし、

100102_1_08


私は満足です


今回、白鳳伽藍を見学して(東院堂を見損なった…)意外だったのは、日光・月光菩薩像が小さく見えたことでした。


100102_1_09


一昨年の5月に、東博・平成館で二体の仏像にお目にかかった折りには、造形や鋳造の見事さ以上に、その巨大さに圧倒された のですが、本拠地である薬師寺金堂の中で拝見した日光・月光菩薩像は、さほど大きさを感じませんでした。本尊・薬師如来様のご威光か、それとも、東博・平成館と薬師寺金堂との格の違いがなせる技なのでしょうか?

大講堂は、内装も含めて、想像していた以上に素晴らしい建物でした。あれほど気持ちの良い空間は、そうざらにあるものではないと思いました。
また、本で読んだりTVで見るしかなかったやりがんなで調製した柱を間近で見、手で触ってみることができたこともうれしかった…。
ただ、ド太い柱何本にも、小さくない裂け目が走っていることが気になりました。大丈夫なのでしょうか? 西岡棟梁がおっしゃっていた「樹齢1000年の木には、その後、木材として1000年生きてもらう」ことが可能なのか、ちょいと心配です。


白鳳伽藍の最後に、東僧坊でもう一度和釘の見学をして、玄奘三蔵院伽藍へ向かったのでありました。


つづき:10/01/02 年末関西旅行記(その7)西ノ京の巻<上の結>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする