新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

J.D.サリンジャーの訃報

2010-01-29 21:12:18 | 映画

米国の作家、J.D.サリンジャーが91歳で亡くなったというニュースが流れていました。

(大変失礼ながら)まだ生きていたんだ、と思う気が半分、結局新作は発表しなかったんだとがっかりする気が半分でした。

J.D.サリンジャーさんの小説は、随分昔、若かりし頃に読みました。
代表作「ライ麦畑でつかまえて」はもとより、「ナイン・ストーリーズ」も「大工よ屋根の梁を高く上げよ・シーモア序章」、そして、原文で「The Catcher in the Rye」を数ページ

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス) ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)
価格:¥ 924(税込)
発売日:1984-05

ナイン・ストーリーズ (新潮文庫) ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)
価格:¥ 460(税込)
発売日:1986-01

大工よ、屋根の梁を高く上げよ/シーモア-序章 (新潮文庫) 大工よ、屋根の梁を高く上げよ/シーモア-序章 (新潮文庫)
価格:¥ 580(税込)
発売日:1980-08

読んだ時のことは、もうほとんど忘れてしまいましたが、野崎孝さんの軽妙な訳が心地良かった記憶がかすかに残っています。

サリンジャーの本は実家にあるはずですので、夏に帰省した時に読み返そうかと思います。

それとも、村上春樹さんの新訳を読んでみようか…。

キャッチャー・イン・ザ・ライ キャッチャー・イン・ザ・ライ
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2003-04-11

それにしても、サリンジャーが1965年以降、1冊も新刊を出さなかったということには驚きです。46歳にして既に隠居生活に入っていたということなのでしょうか?
ある意味、うらやましい人生です。

   

そんな謎に包まれた作家サリンジャーが登場する小説(フィクション)があります。

100129_2_1 これまた私が大好きなW.P.キンセラの「シューレス・ジョー」です。

シューレス・ジョー (文春文庫)
価格:¥ 550(税込)
発売日:1989-11

どうやらこれまた絶版のようですねぇ。
やはり、気になった本はとりあえず買っておくべきですな。


それはさておき、左に掲げた私の蔵書の写真をご覧いただけばお気づきのとおり、この小説は映画「フィールド・オブ・ドリームス」の原作です。

フィールド・オブ・ドリームス」は、去年1月26日の記事「久しぶりに『フィールド・オブ・ドリームス』を観た」で書きましたように、One of my most favorite filmsなのですよ。

この映画の中で、ジェームズ・アール・ジョーンズ(トム・クランシー原作の「ジャック・ライアンシリーズ」でのグリーア提督役とか、スター・ウォーズシリーズでのダース・ベイダーで有名)が演じている「孤高の作家 テレンス・マン」は、原作「シューレス・ジョー」ではサリンジャー本人ということになっています。

小説ならともかくも、映画では本人の承諾なしにサリンジャーを登場させることはできなかったでしょうし、本人が承諾するとも思えませんな。

でも、映画のジェームズ・アール・ジョーンズは、写真で見るサリンジャーとは似ても似つかない風貌ながら、いい雰囲気を出していました。


何はともあれ、サリンジャーさんのご冥福をお祈りします。

コメント (2)
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書店だけでなくデパートも…

2010-01-29 06:56:44 | ニュース

ついきのうの記事「本屋さんの話をもう一度」で、

この「丸善」は、東京・日本橋の丸善ではなく、京都河原町店だそうで、このお店も2005年に閉店してしまったのだとか。

と書いたと思ったら、京都の河原町絡み、それも閉店絡みのニュースが流れていました。


四条河原町阪急、今秋に閉鎖 社長「リーマン・ショックで赤字拡大」
阪急阪神百貨店を傘下に置くエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)は28日、四条河原町阪急(京都市)を2010年秋に閉鎖すると発表した。京都市内で記者会見した阪急阪神百貨店の新田信昭社長は「04年から続いていた赤字がリーマンショックもあって拡大した」としたうえで「限られた面積、限られた経営資源の中で打開策が難しく、昨年夏ごろから閉鎖を検討し始めた」と述べた。(NIKKEI NET 10/01/28 17:21)


今度はデパートです。つい先日、有楽町西武が今年末に閉店することが発表されたばかりというのに…。


デパートという業態の苦境はかなり深刻なようです。
きのう(1月28日)の読売新聞は、社説でこの問題を取り上げていました。
キモの部分を抜粋しますと、こんな内容。


 2009年の全国百貨店売上高は前年より1割も減って、24年ぶりに7兆円の大台を割り込んだ。1年で大手百貨店1社分の売り上げが消し飛んだ計算だ。
 デフレや少子化で消費全体のパイが増えないなか、低価格で品ぞろえも豊富な衣料、雑貨、家電などの量販店が台頭している。インターネット通販も、百貨店の顧客を奪っている。
 ブランド力を武器に顧客を呼び込む百貨店の経営手法は、壁に突き当たっている。生き残りには、売り上げが減っても着実に利益があがる体質への改革が急務だ。


かつての、ブランドだけで高級品が売れる風潮もおかしなものですが、現在の「安けりゃいい」というデフレも困ったものです。
実利一辺倒、効率一辺倒というのは、面白くない と私は思っています。

   

100129_1_1 小さかった頃、親にデパートへ連れて行ってもらうことが、本当に楽しみでした。

基本的には、おもちゃ売場大食堂、そして屋上の遊園地ゲームコーナーがお目当てでしたけれど、それ以外の売場も、非日常性にあふれていました。


それなのに…、です。

私のあこがれだったデパートも、デパートのある繁華街も、今やさびれる一方です。

郊外に広大な駐車場を持った大型ショッピングセンターができて、古くからの商店街はさびれる一方というのは、私のふるさとに限らず、多くの地方都市で共通に見られる現象のようです。

私も、帰省するたびに、人混みが消えて、ひたすら閑散とした駐車場と空き地と「テナント募集」の貼り紙が並ぶかつての繁華街を目にして、寂しい気分に陥っています。

これからますます少子化・高齢化が進んでいくと、郊外の大型ショッピングセンターやロードサイド店だって厳しい状況に陥ると思うのですがねぇ…。

コンパクトシティ」という考え方が広まってきましたが、国・地方ともシビアな財政事情の中で、どこまで実現できるものややら…。

   

百貨店/デパート」で思い出しました。国権の最高機関で繰り広げられたこんなやりとり。

100129_1_2

2002年3月11日の衆議院予算委員会の議事録から。


辻元委員)あなたは疑惑のデパートと言われているけれども、疑惑の総合商社ですよ。


鈴木証人)私は、証人として誠実に答えております。うそつきだという発言は、これは撤回していただきたい、こう思いますが、いかがでしょうか。


どっちもどっちの、品格とはかけ離れた質疑を繰り広げたお二人が、今や「政権与党の同士」というのですから、時の流れというのは恐ろしいものです…。まったくもって恐ろしい…。

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