エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

現世考: ある保健師さんとのお話

2017-02-01 07:59:50 | 間奏曲

 

 

 

 
ビルさんは、やっぱりアメリカ人
 知りたいと思う前  豊かな感情と鋭い感性を育てるのは、たくさん遊んで、たくさん悦びを共有することが必要です。 p56の5行目途中から。  &n...>続きを読......
 


 ある保健師さんとお話する機会がありました。

 私は、さっそく、発達トラウマ障害(DTD)のことをお話しました。やっぱり、その保健師さんは、発達トラウマ障害(DTD)のことを、ご存じありませんでした。

 でも、発達トラウマ障害(DTD)の子ども等が、ニッポンではパンデミックな状況で、しかも、その最大の原因は、母親が低賃金と長時間労働のため、子どもが0歳、1歳、2歳の時に、子どもの前にほとんどいないこと、そのために、脳の発達が異常を来たし、免疫システム、ホルモンシステムなども異常を来たすこと、様々な依存症、ストレス性の心疾患・肺疾患、あるいは、自殺のリスクが増えて、実際20歳も早死にすることを、ワンパターンにお話しました。

 すると、日ごろ関わっている地域の子どものことよりも、保健師さんの息子さんのことの方に、ドンピシャリに当たったみたい。不安な表情と涙目になっていることを見逃しませんでしたね。

 「いま何ができますか?」と訊かれましたから、私は〈発達トラウマ障害(DTD)のことをきちんとわかっている人の、サイコセラピーを受けることです〉と申し上げました。しかし、先ほどのブログでも申し上げましたように、児童精神科医でさえ、発達トラウマ障害(DTD)のことを知っているのは例外的な存在です。サイコセラピストも、発達トラウマ障害(DTD)のことを知っているのは、例外的存在です。ごめんなさいね、自慢している訳ではありませんよ。厳然たる事実を淡々と申し上げているだけですからね。

 もう1つ申し上げたのは、子どもと母親が≪約束≫して、それを毎日守り続けること、その一つの方法としての「≪約束≫に基づく遊び」セラピーです。

 息子さんだけではなく、地域の子どものために、発達トラウマ障害(DTD)のことを理解して、関わっていってもらいたい、と願った日でしたね。

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異常事態が、日常、になっている悲惨な現状

2017-02-01 07:06:35 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 
生きる指針
   静かにしてたい感じとユーモア 改訂版  「イスラム国」と人質。盛んにメディアに取り上げられ、救出を願う「祈り」を訴えるものさえある。何となく違和感......
 

   発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.159の、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 子どもにレッテル張りするこの心的外傷後ストレス障害(PTSD)の定義が、どれだけ妥当しているのでしょうか? トラウマを負わされる出来事1つ体験した後、犬にかまれたり、アクシデントがあったり、学校で銃の乱射を見たりした後、子ども達は、そういった出来事の後の大人たちに似たようなPTSDの基本的な症状が出るのは本当です。それは子ども等が、安全で頼りになる自宅にいてもそうです。PTSDの診断をしたおかげで、私どもはこういった課題を効果的に治療することができます。

 

 

 

 

 正しい診断があれば、正しい治療とケアができますね

 ところが、発達トラウマ障害(DTD)の場合、特に日本では、診断を下す医者や、より専門的な児童精神科医さえ、発達トラウマ障害(DTD)のことを知らない人が非常に多いのです。発達トラウマ障害(DTD)の場合、間違った診断をされ、間違った治療、間違った教育、間違った療育、間違った関わりをされていることが非常に多いのです。

 すなわち、発達トラウマ障害(DTD)の子ども等は、異常事態が毎日続く悲惨な現状です。


 

 

 

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聖書の言葉 : συνεργῶ 神が共働してくださる時、全ては「善いこと」になる

2017-02-01 02:24:32 | 聖書の言葉から

 

 

 
霊的な教育は、内から湧き上がる力だぁ! 改訂版
在りし日の宮嶋眞一郎先生 「共働学舎」HPより  復活の言葉  脆さが強さになる。不思議でしょ。 p179の1行目途中から。     新たな始ま.........
 

 今宵のコラムの、宮島眞一郎先生と来れば、『新約聖書』の中にあるパウロの一番有名な手紙「ローマ人への手紙」、ロマ書と呼ばれることもある、その第8章28節です。いつものように、前田護郎先生の翻訳では、

28われらは知っています、神を愛するものには神が協力してすべてを善になさることを。

となります。

 この「協力して」は新共同訳では「共に働いて」になります。元のギリシア語は、συνεργῶ シュネルゴー  συν 共に+ ἔργον仕事、仕業 = 共働する 共に働く、協力する、という意味です。

「善」と訳されているのが、γασς アガソス。

 

 すべてのことが「善いこと」になる。人生に無駄はない。あらゆることにはとても大事な意味がある。神様が共に働いてくださるからです。ここに私どもキリスト者の希望がありますよね。

 宮島眞一郎先生が、共同学舎において、実践してきたことは、それを関わる全ての人たちに感じてもらうことだったと考えますね。

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インターメッツォ: エリクソンの叡智 : イキイキ、ピチピチの源

2017-02-01 01:18:49 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 

 

 

 
霊的な教育は、内から湧き上がる力だぁ! 改訂版
在りし日の宮嶋眞一郎先生 「共働学舎」HPより  復活の言葉  脆さが強さになる。不思議でしょ。 p179の1行目途中から。     新たな始ま.........
 

 今朝のエリクソンも、Insight and responsibility p.115から。タイトルは、『心の中の子どもを内省していると、目の前の子どもに応答し続けることができますよ』という程の意味で、『…と責任』という感じじゃない。

 

 

 

 

 

 苦難があっても、希望を抱きつづけることが、赤ちゃんの頃に身に着けて、一番欠くことのできない人間力で、イキイキ、ピチピチ生きることに必ず備わっているものです。

 

 

 

 

 

 皆さんも、イキイキ、ピチピチ生きてくださいね

 

 

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