エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

現世考: トランプ以下

2017-02-20 07:59:23 | 間奏曲
 
悪い良心からは、ぜひ、卒業したい!
   「ヘセド hesed」  「ヘセド、hesed」。ヘブライ語です。日常生活ではまず出合わないこの言葉について、今日はお付き合いくださいね。 私は、......
 

 トランプ大統領は,「メキシコとの国境に壁を作り,お代はメキシコに払わせろ」と言ってしました。難民,移民の流入を防ぎたいからだそうですね。麻薬や犯罪やレイプなどを持ち込むから,嫌だ,という訳です。

 でも,それでも,年間50,000人の移民は受け入れる予定だと言います。移民は,底辺労働者となるのが,アメリカ社会の伝統で,その伝統は無視できないからでしょう。

 かたや,日本は,あからさまに移民排斥をしている訳ではありません。ですけれども,昨年移民として受け入れられた人は,28人だそうです。ニッポンは,非難されているトランプ以下ですね。

 たくさんの外国人労働者が入ったら,現在の,低賃金・長時間労働の労働市場,ブラックな労働市場が,守れないからだ,と私は考えています。

 憲法13条には

第十三条すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

とありますね。

 本当にこれを実現しようとすれば,低賃金・長時間労働は許されませんし,移民や難民がたくさん日本に住めて,多様性と選択が大事にされる社会にして行くことが大切でしょ。

 

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インターメッツォ: エリクソンの叡智 : 精神分析の役割

2017-02-20 07:18:52 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 
悩みやケンカは、飛躍の源
   自分を確かにする恵み アウグスティヌスは、絶対的な破滅も、実在が神に限ったことだとも認めませんでした。 Young Man Luther 『青年ル......
 

 Toys and reasons. p.117から。

 

 

 

 

 

 精神分析をする人だけができることは,人生や歴史で過去にあったことを,いま現在のことに組み入れる,その道を辿るのを手助けすることです。

 

 

 

 

 

  今のニッポンのように,発達トラウマ障害(DTD)がパンデミックなのに,捨て置かれていて,歴史も時の政治屋の気分で書き換えられ,個人のレベルでも,社会のレベルでも,過去が蔑ろにされていては,このエリクソンの輝く一文の価値が,なかなかわからない御仁も少なくないかもしれませんね。

 しかし,過去は背後にあるものではなく,目の前に置くべきものです。

 

 

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教室に入れない子…子どもの脳

2017-02-20 06:24:11 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 
発達トラウマを癒すのは、真実な関係
   耳のお話  嗅覚も素晴らしい。 The Sense of Wonder 『不思議を感じる心』から p84の冒頭から。   ...>続きを読む......
 

  発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.163の,第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 発達のいろんな側面に注目し,特に,親,教員,仲間との関係に着目して,スローフと仲間たちが発見したことは,親は単に,対処できる範囲の興奮を収めることに役立つだけじゃなくて,赤ちゃんが自分の興奮を整える力も育てるのに役立つ,ということでした。いつも興奮しすぎたり,対処できないことに晒された子ども達は,抑制と興奮を上手に調整する脳の発達ができませんから,何か動揺するようなことがあれば,また対処できないだろう,と思ってしまうようになります

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子どもの一面をよく示しています。教室に入れない子,教室に入っても,落ち着けない子,何かあると,教室から出てしまう子,学校に行けない子など,いろんな落ち着かない子どもが,ここでヴァン・デ・コーク教授が示してくれている状態です。

 

 

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聖書の言葉: #ご馳走様 #声とサイコセラピー

2017-02-20 02:21:19 | 聖書の言葉から

 

 

 

 
遊びの法則と、日本中に溢れかえる愛着障害の子ども等
   岡田尊司さんと教育改革 改訂版  岡田尊司さん。『愛着障害』や『発達障害と呼ばないで』など、毎月一冊くらいのペースで本を出しているのじゃないののか......
 

 いけないと解っていても,ついつい,ということがあります。貧乏性のせいでしょう。バイキング形式のホテルの朝食の話です。ついつい食べ過ぎてしまいます。やっぱり,心が弱いのかもしれませんね。

 ご馳走様。

 声には途轍もない力がある,ということに気づかせてくれたのは,福音館書店元社長の松井直さんです。声に途轍もない力があるのは,声が真実と心から結びついているから。そのことを教えていただいて,本当に感謝する気持ちでいっぱいです。

 そのことをハッキリと私どもに伝えてくれているのが,『新約聖書』の4番目のイエス・キリスト物語「ヨハネによる福音書」です。その18節のそのくだりが出てきます。いつものように,前田護郎先生の翻訳を見ておきます。

33ピラトはまた総督邸に入り、イエスを呼んでいった、「あなたはユダヤ人の王か」と。34イエスは答えられた、「自分からそういうのか、ほかの人々がわたしのことをあなたにそういったのか」と。35ピラトは答えた、「わたしがユダヤ人だというのか。あなたの民と大祭司があなたをわたしに引き渡したのだ。何をしたのか」と。36イエスは答えられた、「わが王国はこの世のものではない。もしわが王国がこの世のものであったら、わたしの手下はわたしをユダヤ人に渡すまいと戦ったろう。本当にわが王国はここにはない」と。37ピラトはいった、「それならやはり王なのか」と。イエスは答えられた、「あなたはわたしが王だといっている。わたしは真理について証するためにこの世に生まれ、そのためにこの世に来た。真理につくものは皆わがを聞く」と。

 ヨハネは,この「真理」と言う言葉を特別な意味で使っていると,辞書には出ています。この場合,「真理」とは,イエス・キリストに示された「神の真実」であるそうです。「神の真実」,難しそうですね。でも,そんなに難しい話しでもありません。神様は,私どもひとりびとりを,その人ならではで生かしたいとお思いですからね。その線で考え,生きればいいのです。「神の真実」もそのことと考えて大過ありません。

 自分らしく生きるためには,エリクソンや本田哲郎神父様が教えてくださっている様に,自分の感性に従って善い,と実感することがとっても大事になりますね。その感性が「声」となると言ったらいいのではないでしょうかね。

 ですから,自分らしく生きるためには,その「声」を聴きとって,生かすことがなくては叶いません。そして,自分の「声」を聴き取って,初めて,人の「声」も聴き分けることができるんですよね。

 ひとは,自分の「声」を聴きとった分,サイコセラピーでも,相手の「声」を聴きとることができるわけです。

 自分の「声」も聴き取れずにいる者に,サイコセラピーは不可能だと,お分かりですね。

 あなたも,自分の「声」にご馳走様でいてくださいね。

 チアーズ cheers

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