こんばんは,何を食べようかな? 楽しみの一つですね。夕べは何を食べましたか? 今晩の予定は?
食べ物のことが取り上げられているところで,わりに有名なところと言ったら,『新約聖書』の最初のイエス・キリスト物語「マタイによる福音書」第6章に出てきます。いつものように,前田護郎先生の翻訳を見ておくことにしましょう。
「25それゆえあなた方にいう。何を食べようかといのちのことを、何を着ようかと体のことを心配するな。いのちは食べ物に、体は着物にまさるではないか。26空の鳥を見よ。まかず、刈らず、倉にしまわないが、しかも天にいますあなた方の父が養いたもう。あなた方は彼らよりはるかにまさるではないか。27心配によってあなた方のだれが寿命をちょっとでも延ばせるか。28また、着物について何を心配するのか。野の花がどう育つか、つぶさに見よ。苦労せず、紡ぎもしない。29しかしわたしはあなた方にいう、繁栄の極みでのソロモンさえそのひとつほどに着飾れなかった。」
じゃあ,人間にとって,大事な食べ物のことを楽しんじゃいけないの? と疑問に思う人もいるかもしれませんね。私は,食べ物のことは大いに楽しみたいのに…と残念に思う人はもっと多いかもしれません。私も残念派です。
でも,この言葉をよくよく,繰り返し読めば,解ると思うのですが,食べ物のことを楽しんではいけない,ということに力点があるんじゃないですね。もっとおいしいもの,もっと楽しいこと,もっと喜びの源になることがありますよ,ということにこそ,強調点がありますね。
それは,信頼です。
どうぞ,信頼を心からご賞味下さい,との,グルメニュースです。