いつもしていることと、繰り返しが、癒しになる不思議
楽しく陽気に=プレイフルplayful を大切に 楽しく陽気に、と言うのが私の心理臨床の基本です。エリクソンから教えていただいた心理臨床の基本で......
毎日新聞が「ADHD 母6割,確定診断で「原因が分かり,ほっとした」」のリードで,記事を出しましたね
」,(http://mainichi.jp/articles/20170215/k00/00m/040/170000c)。このリードは,正確な情報を伝えていない,とまず感じました。「原因がわかり,ほっとした」は,不正確で,「自分のせいじゃない,と分かり,ほっとした」が正解でしょう。
しかも,ADHDという診断は,そのほとんどすべて,99%が誤診です。正しい診断名は,発達トラウマ障害 developmental truam disorder(DTD)です。
ADHDは,発達障害。育ちが原因ではなく,脳の器質的な病気。「この子が変なのは,私のせいじゃない」と思えます。でも,それは間違いなのです。母親が働かないと,やっていけない家庭が多い。母親のひとり親家庭も多い。子どもは,赤ちゃんの時から,母親が長時間労働をしている場合がほとんど。赤ちゃんは,人の預けて,たらい回し…ということになりがち。それが,重度のネグレクトになっている。この大多数を占めるケースは,立派な虐待なのですが,「虐待」として,児童相談所に通報されることもありません。
人間の脳は,25歳位まで,時間を掛けてゆっくり育つもの。母親が目の前にいないことが,赤ちゃんにとって,子どもにとって,強いストレスです。すると,子どもは赤ちゃんの時から,アドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンに常時晒され続けることになります。それが,脳の正常な発達を阻害し,前頭前野や海馬は委縮した形になり,ストレスホルモンを分泌する偏桃体だけがよく育つ,肥大する,その結果,些細な刺激,教室に入ることにも,敏感になり,ストレスを感じやすい感情脳のイッチョアガリです(ヴァン・デ・コーク教授が教えてくれる、発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害のセラピーの基本形)https://www.ted.com/talks/nadine_burke_harris_how_childhood_trauma_affects_health_across_a_lifetime?language=jaも参照ください。ADHDが誤診であることが,ハッキリ分かりますから。
こうなると,行動面で,ADHDと似た行動をする場合があります。しかし,正確な診断は,赤ちゃんの頃から温もりのある関係の中で育てられていて,ADHDの症状があれば,それはADHDと診断できますが,今のニッポンで,赤ちゃんの時から一貫して温もりのある人間関係で育てられた子どもは,もはや絶滅危惧種です。事情は,PTSDの診断のケースも同様です。そんな子どもは現実にはほとんどいませんから,ニッポンには,基本的に,ADHDやPTSDはいない,と考えて,大過ありません。
今のニッポンは,子どもの少なくとも半分は,800万人は,発達トラウマ障害(DTD)です。ニッポンでは,発達トラウマ障害(DTD)がパンデミックです。
このブログで繰り返い申し上げているように,日本人の労働を人間らしいものに変えない限り,発達トラウマ障害(DTD)はなくなりません。低賃金・長時間労働の是正,1日8時間労働をすれば,どんな職業をしていても,400万か500万円を稼げて,どなたでも人間らしい暮らしが立つ社会を作ることが,憲法25条が予定している社会です。そうなれば,発達トラウマ障害(DTD)はかなり減ります。