エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ: エリクソンの叡智 :  本物の礼拝って,日々の全うな生き方

2017-04-05 07:36:22 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 
いつでも大事な、トータルなヴィジョン
                             矢川緑地公園のこの桜は良いです。  無責任な私たちに必要な、オリエンテーション        ......
 

 

 

  Toys and reasons. P.80。6行目。

 

 

 

 

 

 礼拝って,日々の暮らしの一側面ですから,自分が属する文化社会,自分の属する階層,自分の家族ではない,別の文化社会,別の階層,他の家族を見た方が分かりやすいものですね。それに,礼拝って,全うな生き方としてしか経験できるものじゃぁないんですからね。

 

 

 

 

 

 礼拝って,日々の暮らしのことですから,対象化して「これです」とは言いずらい。ですから,外国に行ったり,他の家族を見た方が分かりやすい。私も日本のことが解かるようになってきたのは,外国,特にデンマークとスウェーデンの人々の日々の暮らしと働き方に接したからですね。500年は遅れている,あるいは,北欧の暮らしを実現するためには,500年以上かかる,と感じました。

 本物の礼拝は,しかも,全うな生き方,私どもクリスチャンにとっては,弱くされた人々へ一歩歩み寄って,弱くされた人々の視点から学ぶ生き方をして生くことだと考えますね。

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聖書の言葉: πλησίον 隣人と一歩から

2017-04-05 04:21:01 | 聖書の言葉から

 

 

 
タッチが足りない!
   オッカムの剃刀で、あなたもスッキリ  オッカムに代表される唯名論は、名前には意味はあるけれども、実態はない、と考えたわけですね。実在論との、かの有......
 

 今宵の聖書の言葉は,πλησίον,プレーシオン,隣人,仲間です。

 隣人については,キリスト教で一番大事な教えにありますね。『新約聖書』の中で一番古いイエス・キリスト物語,「マルコによる福音書」の第十二章に出てきます。

「最大の掟

 28学者のひとりが彼らの議論を聞き、イエスの立派なお答えぶりを見て、おそばに来てたずねた、「すべての掟のうちでどれが第一ですか」と。29イエスは答えられた、「第一はこれである。『聞け、イスラエル、われらの神なる主はただひとりの主にいます。30あなたの神なる主を愛するに、心をつくし、魂をつくし、思いをつくし、力をつくせ』。31第二はこれである、『隣びとを自らのように愛せよ』。これらにまさる掟はほかにはない」と。

 クリスチャンじゃなくても,「隣り人を自分を大事にするみたいに大事にしなさい」という言葉は,一度くらいは耳にしたことがあるのではないでしょうか?

 「この隣人とは,誰ですか?」と問われて,イエス・キリストは,サマリア人が人助けをしたたとえ話をしたことがありました。山賊に襲われた旅人をサマリア人が助けた話です。世間で「偉い」と思われていた宗教指導者や先生は,傷ついた旅人に関わろうとはせず,遠巻きにしていました。サマリア人だけは,介抱し,宿屋まで運んで,さらなる手当を頼みました。サマリア人みたいに,「弱い者の味方になりなさい」というのが,「隣人を自分のように大事にする」ことみたい。

 弱い者の味方になるためには,遠巻きにしていたのでは,なれません。

 弱い者の味方になるためには,一歩踏み込む勇気が必要ですね。

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現世考: 震災と,言葉の力

2017-04-05 02:42:34 | 間奏曲

 

 

 

 
平常心を保つのって、けっこう難しい
   臨床の相手を理解するために  性理論はタブーから自由までになるんですね。人の評価に一喜一憂してはいけないことが、ここからも分かります。  The ......
 


 東日本大震災,神戸大震災と,大きく違いました。私は,3つの点で,大きく異なると思います。

 私は,偶然ですが,神戸大震災の時には,1ヶ月後,東日本大震災の際には,11か月後に,支援に入りました。

 1つ目は,東日本大震災は,津波被害が大きかった点です。そのテレビ映像のインパクトは非常に大きかったと思います。

 2つ目は,東日本大震災は,原発事後が大きかった点です。原発事故は,いまだ収束せず,実際に解決できるのか,いまだその見通しすら,私どもは持ち合わせていない,というのが現実です。

 この2つは,わりに理解しやすいのですが,私どもサイコセラピストにとって,日々の仕事に関わるものですが,一般の理解を得るためには,工夫か必要な点です。 

 3つ目は,発達トラウマ障害(DTD)の子どもだらけ,大人だらけのところでの震災(家・家族・故郷などの喪失)だった,ということです。

 1997年の神戸大震災と,2011年の東日本大震災の間には,24年のタイムラグがありましでしょ。1997年は,すでに1991年にバブルが崩壊して,不景気になりつつある時代です。1993年には,55年体制,自民党一党支配が終わり,細川内閣が誕生しています。その後,社会保障,社会福祉,教育などの市民サービスの点で,大きく後退していました。その悪影響が,労働市場の崩壊と,低賃金・長時間労働の蔓延でした。その割を食ったのが,子ども等と高齢者と障害者でした。

 子どもに対する悪影響は,0歳,1歳の時にも,特に母親が赤ちゃんの眼の前にいる時間が,なかなか取れない,すなわち,ネグレクトになる,ということに現れます。いま,「軽度発達障害の子ども等が激増している」と言われています。しかし,それは日本の特異現象のことだと言われています(岡田尊司『発達障害と呼ばないで』幻冬舎新書,ほか)。しかし,それは発達障害ではないのです。正確には,ヴァン・デ・コーク教授が提唱している発達トラウマ障害(DTD)がパンデミック(大流行)なんですね。それは,通常考えられているような虐待や,ご飯をまともに上げないようなネグレクトによるものではありません。それよりも,母親たちは,個人としては,できる限りのことはやっているのにもかかわらず,低賃金・長時間労働が蔓延する,「病んで不毛な社会(impoverished society)」であるために,真面な愛着関係が築けない程,養育環境が劣悪化している結果なんですよね。

 先日,テレビ番組「久米書店」の最終回で,ゲストの国谷裕子さんが,ホストの久米宏さんと対談している時に,「映像のインパクトの強さ」の前に,それしか現実がないように見える錯覚を起こしがちなこと,それに対して,キャスターは言葉の力を信じて,言葉を発し続けること,問いを発し続けることの大切さを語っておられましたでしょ。ご覧になった方もおられると思います。

 津波の映像を見てしまうと,津波被害の悪影響の方が,「病んで不毛な社会」の悪影響よりも大きく見えてしまっています。低賃金・長時間労働のゆえに,親が知らず知らずのうちにネグレクト(と心理的虐待)に陥っていて,発達トラウマ障害(DTD)がパンデミック(大流行)になっているという現実が見過ごしにされていることに,なかなか気づきません

 私はこのブログで,言葉の力を信じて,発達トラウマ障害(DTD)がパンデミック(大流行)であることを,繰り返しお知らせしているんですね。そして,葉原殺傷事件,釧路イオン無差別事件,小金井のアイドル傷害事件,津久井やまゆり園事件,名古屋大生殺傷事件などの事件の度に,発達トラウマ障害(DTD)の子ども等の苦難と無理解について,ブログで述べている訳です。

 

 

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発達トラウマ障害(DTD)の理解は,新しい学問の成果

2017-04-05 00:48:57 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 
いろんな症状を、ひとまとめに説明するのが、発達トラウマ障害≒愛着障害
   無責任な私たちに必要な、オリエンテーション                国立、矢川駅北側の桜 東京電力は、世界史に残るような大事故を起こしたのに......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.2,最後のまとまったパラグラフから。

 

 

 

 

 

 私どもは今も,詳細な理解をしつつある状態にいることに間違いありませんけれども,新しい科学分野が3つできたおかげで,心に傷を負わされたり,虐待されたり,ネグレクトされることがどれほど悪影響を及ぼすのかについて,知識を深めることができています。この3つの新しい学問とは,1つは神経科学でして,それは,脳がどのようにし心の働きを支えるかを研究しますし,2つ目は発達精神病理学でして,むごい育ちの経験が心と脳の発達に悪影響があるかを研究しますし,3つ目は,対人神経生物学でして,私どもの行動が,気持ち,生体,私どもの周りの環境に対するものの味方にいかに影響するのかを研究します。

 

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の理解は,この3分野,すなわち,神経科学,発達精神病理学,退陣神経生物学が新たに研究されるに至って,理解が進んだ,極めて新しい疾病理解なんですね。

 新しい病気の常として,一般の広い理解を得るためには,それなりの時間と労力が必要になる訳です。

 このブログを読んで下すっている,出版業界の読者がおられましたら,発達トラウマ障害(DTD)に関する概説書を書く用意がありますから,ご連絡いただければ幸いです。日本には,発達トラウマ障害(DTD)の概説書がまだ一冊もないのですからね。

 

 

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