脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

文章を読めない、書けない。

2006年10月09日 | 症状の説明
きのうでブログを書きはじめて、満2ヶ月になりました。

まだ、たった2ヶ月かもしれませんが、
回復中とはいえ、多くの症状を抱え、
休み休みでも2ヶ月も続けることができたことは、
支えてくださった多くの皆様のおかげだと思います。

ありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

なんとか3ヶ月は続けたいと思っています。

昨日は秋晴れでした。

どこかの運動会なのか、朝、花火の音がしていました。
でも、昨日は呼吸が苦しく、寝たり起きたりの1日でした。

今日は、いつもより、早起きしました。

朝の血圧が120/70台で脈は65。

やはり、調子のいい日は血圧が健常人に近いようです。
今日は体育の日。
体調もいいので、朝のうち、公園に散歩に行ってきました。
杖歩行も前回より、シビレている側の足がすんなり前に出て
歩く速度も早くなった感じです。

これで、やっと自力外出3回目です。
運転も、少しずつ速度が出せるようになりました。
いつまでも時速30キロでは、話になりません。


ここでは、車が主な交通手段なので、
運転ができないと、どこにも行けません。

調子がいいし、大丈夫だと思っていても、
すぐ、風船がしぼむように、体が苦しくなってくるので
そうならないうちに、1時間弱で早々に帰宅しました。

調子がいい今のうちに、記事も書きます。

今日は、私の「読めない、書けない」症状について・・・。

読書の秋です。

秋の夜長に推理小説でも読みたい気分です。
しかし、私は、まだそんなに長いストーリーは読めません。

実は、私
つい最近まで、文章を読めない、書けない状態でした。

今、私は、こうして、パソコンで文章を書いていますが、
本当につい最近まで、長い文章が理解できず、長い文章も作れなかったのです。

その症状が改善してきたと感じたのは、つい最近の、
ブラッドパッチ後半年たったころからです。

9月になると、比較的長い文章も継続して読めるようになってきました。
自分でも驚きました。
これも治療のおかげで、
脳が今までより正常に機能しはじめたのかもしれません。

先日、病気についての本を読みあさったと書きましたが、
治療前と治療してしばらくは、文章は数行しか読めませんでした。

本の目次を見て、
ポイントで数行読んだことを繰り返したという程度です。

短い文章なら理解できるのですが、
長い文章は内容を理解することができませんでした。

悪化したこの1年は特に、その症状がひどい状態でした。

本の広告などで、「読みたい」という気持ちがわき
本を頼んで購入はするのですが、
長い文章がまったく理解できないのです。
本を開いて、1ページも読み進められないのです。

横になって寝ながら読もうとしても
脱力で本も持っているのも重く感じ、
目のチカチカする症状もつらいのですが、
何より、文章の意味が理解できないのです。

先に読んだ文章が頭に残らないため、話がつながらないのです。

そのため、すぐ本を読むのはあきらめ、
しまいこんでしまいました。

そうした本の山です。
みな、読みたい、ポイントだけ狙って、数行読んだ本ばかり。

その上、
まとまった文章が書けませんでした。

今はかなり、以前より文章をまとめられるようになりましたが、
それでも、考えが堂々巡りしてしまい、なかなか適正にうまくまとめられません。

このブログも日々、リハビリだと思って悪戦苦闘しながら書いています

治療前は、何か文章を書こうとすると、
今よりもっと、同じ事をだらだらと繰り返してしまい
文章が今よりもっと、とりとめのないものになりました。

しかも、漢字がほとんど書けなくなりました。
ひらがなとか、自分の名前とか
簡単な漢字はなんとか書けるのですが、

今まで普通に書けたはずの漢字が、
文字が思い浮かばなくなりました
辞書や携帯やパソコンの助けなしでは
漢字がほとんど出てこなくなりました。

作家や記者の方が事故でこの病気になって、
この「書けない、読めない症状」が出たら、仕事にならないかもしれません。
私のように周囲には理解されずに、かなり社会生活に支障がでるかもしれません。

病院で受診時、
呼ばれて、医師の前に座って「どうしました?」と聞かれると、
考えがまとまらず、頭が真っ白になってしまって、
自分の抱える複雑な症状のすべてを、
短い診察時間にうまく話せませんでした。

そういうことが続いたので、
やっと「脳脊髄液減少症」の専門医にたどり着き、受診するにあたって、
受診時に症状を思い出せなくなるので、
自分の交通事故からの経過と症状をまとめて文章にしようとしました。

しかし、前もって症状を文章にしようとすることさえ
考えが堂々巡りして、どうにも、簡潔に文章にできませんでした。

結局まとまらない、わけのわからない文章を持って受診しましたが、
あれでは、この病気の専門医でも、たとえ読んでもわからなかったことでしょう。

「文章を読んで理解する。」
「まとまった文章を書く。」という人間の能力は
高度な脳の機能なのだと思います。

それが何かに障害されている感じなのです。

自分のその異常を自覚できるのですが、
自分ではどうにもならないのです。

神経内科医にも相談しましたが、
検査で「異常なし」のため、
「気にしないように。」で終わってしまいました。

医師や周囲は、
「字は書けているじゃない。文章もそれだけ書ければ十分だ。」とか
「意味がわかれば字がヘタでもいいじゃない。」とか言って
なぐさめて?くれましたが、
本人は本当に「読めない、書けない」状態に苦しんでいました。

文章もまとまりませんが、
手に力が入らず、文字もうまくかけないのです。

あまりの乱筆に、何も知らない人たちに、よくからかわれました。
悔しくて、うまく書こうとしても、どうしても書けません。

字が書きずらく乱筆になり、しかも文章が読めない書けないことは
日常生活において非常に支障を感じました。

手厚い医療や看護、介護、リハビリが受けられる
「認知された病名の脳疾患」の患者さんはいいなぁ。と
不謹慎ながら思ってしまいます。

一見、普通の人間が
実は「文章が理解できない、読めない、書けない」状態に追い込まれている恐怖。

これも、「脳脊髄液減少症」の
見えない、理解されずらい症状のひとつです
コメント (12)
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