10月に放送された
脳脊髄液が減ってしまう、脳脊髄液減少症の逆で、
脳脊髄液が脳にたまりすぎておこる「水頭症」の患者さんがでてくる
NHKスペシャル「認知症を治せ」が勤労感謝の日の
午前9時00分~9時49分 総合
※近畿地方は12月4日(土)
午後3時35分~午後4時24分の放送になります。
脳と脳脊髄液のことが、首から上ですが図入りで説明されます。
(どうせなら、首から下の脳脊髄液の流れも図入りで解説していただきたかったなぁNHKさん)
10月に見逃した方は
ぜひごらんください。
http://blog.goo.ne.jp/aino-yume75215/e/2cca84ac14e4869af4152c5dd53989b0
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これから書くことは、前回の放送を見た私の、
医師でも専門家でもなんでもない
患者のひとりごとですので
ご了承ください。
NHKの認知症の情報のページに
国立長寿研究センターの
認知症のチェック表
が載っていますが、
なんと私は3つどころか、ブラッドパッチ治療前の状態では11つもあてはまってしまいました。
言っておきますが、私は認知症ではなく、脳脊髄液減少症です。
と、いうことは、
相当数の高齢者の外傷性脳脊髄液減少症での認知症状態の患者さんが
見のがされていると感じました。
NHKスペシャル「認知症を治せ」に
正常圧水頭症
だけ「がとりあげられて、
脳脊髄液減少症が取り上げられないのは片手落ちだと思います。
いつもは「特発性正常圧水頭症」と表示されるのに、
今回は「特発性」が抜けて「正常圧水頭症」と紹介されていたのは、
テレビに出てきた水頭症での認知症の方が
そのきっかけは頭を強く打って入院してから「認知症」の症状が出てきたため、
原因不明で起こる「特発性」ではなく、「頭を強く打ったこと=外傷が原因」だとNHKが判断したからかな?と思いました。
「特発性」とか「続発性」とか、一般人にはわかりにくい表現はやめてもらいたいものです。
原因不明だから「特発性」。
「脳脊髄液圧が高い」わけでもなく、脳脊髄液圧は正常だから、「正常圧」
脳脊髄液の循環状態が異常になり、脳室に水がたまるから、「水頭症」。
それで、「特発性正常圧水頭症」となり、
原因不明でなければ「特発性」が抜けて「正常圧水頭症」って
ってネーミングなんでしょうね。
脳脊髄液減少症に対しての反対語として考えれば、
「正常圧水頭症」は「脳脊髄液増加症」って言ったほうがわかりやすい感じがします。
脳脊髄液減少症だって「特発性低髄液圧症候群」といつまでも言っていたんじゃ、
現実の患者の状態を少しも正しく表現していないと思います。
「特発性」とは原因不明
「低髄液圧」とは「脳脊髄液圧をはかると髄液圧が低い」症候群ってことですから、
原因不明ではなく、交通事故で脳脊髄液が漏れた患者さんは
「特発性」ではないし、
もし、「脳脊髄液圧を測っても低くないのに、症状を訴える患者さんは」
「低髄液圧症候群」でもないはずです。
つまり、「低髄液圧症候群」という病名は
「脳脊髄液圧が正常であっても、脳脊髄液が漏れているような患者」を異常なしと締め出す病名だと思います。
否定派先生たちは、なぜ、「正常圧水頭症」はみとめて、
正常圧で脳脊髄液が減ってしまうことを認めてこなかったのでしょうか?
やはり、外傷性脳脊髄液減少症と言ったほうがふさわしいように思います。
このNHKに出てきた水頭症の方だって、
頭を強く打ってから、水頭症になったのであれば、
「外傷性脳脊髄液増加症」と言ったほうが
適切なような気がしました。
逆に「水頭症」の反対語で脳脊髄液減少症を表現すれば、
「脳脊髄液という水が減ってしまう頭の症状」つまり「減水頭症」ってとこでしょうか?
大昔につけられた病名は
時代と共に一般人にもわかりやすく変えて、
しかも、病気の病態を正しく示す病名に変更していってもらいたいものです。
かつて「精神分裂病」といわれていた病態が
現在は「統合失調症」と変更され、
「躁うつ病」は「双極性障害」と
「痴呆症」は「認知症」と言い換えられたように。
まんがブラックジャックにも水頭症の子供が出てきますが、
作者の手塚おさむさんに悪意はないのでしょうが
「頭に水がたまった呆けた子
」という
ちょっと、冷笑を含んだ描き方に感じました。
これは私の個人的な意見にすぎませんが、
かつての「精神分裂病」や、
「痴呆症」という呼び方のように
「水頭症」という病名にもなんとなく、人権にかかわる誤解や偏見、差別を若干感じます。
昔からこの病名になれ親しんだお医者さんは、
こんなことは考えもしないんでしょうが・・・。
「水頭」って「水枕」じゃないんですから・・・・
「まるで、頭空っぽ、頭の中、水だけ」みたいな・・・・そんなぁ・・・・
もっとマシな病名はないのでしょうか?
そういえば、昔「脳軟化症」なんていう言葉も、よく聞いたなぁ・・・
脳が軟化するっていうのも、なんだかなぁ・・・
まあ、呼び方はともかく、
脳脊髄液が減っても増えても、人の身体機能、精神機能、認知機能に異常をきたすのはもはや疑いようのない事実です。
もしかしたら、漏れや、生産過剰だけではなく、外傷性の「脳脊髄液量コントロール障害」も隠れているのかもしれません
激しい衝撃によって、脳脊髄液の量や脳脊髄液の生産と吸収のバランスと、
循環のコントロールをしている脳のどこかが、
故障してしまうのもしれません。
その量や調節障害を治すことができれば、
ブラッドパッチで漏れを止めても、あるいは漏れがなくても
一向に脳脊髄液量が増えず症状が消えない脳脊髄液減少症の患者さんや
シャント手術で脳脊髄液量のバルブ調整を するしかない水頭症の患者さんを
救うことができるのかもしれません。
脳脊髄液の増減で起こる病態については
最近やっと、注目されはじめてきたばかりなので
脳脊髄液の循環については研究が進み、
次第に解明されることを祈ります。おう
病名については
古い認識が間違っていたのなら、あるいは誤解や偏見を招き、人権侵害にもかかわりかねないような病名なら、新しい呼び方を考え、
それを一般人も受け入れ
時代と共に、
より、患者を正しく理解できるような、
患者が病名によって誤解や偏見を受けず周囲が暖かく支え、
見守ってくださるような病名が広まってほしいものです。
『認知症の診断には・・・
- 精神科 神経内科 老年科
- もの忘れ外来 認知症外来 などの専門外来 を』 と書いてありますが、 そういった専門外来であっても、脳脊髄液減少症に詳しい医師はいないか、いても、 ごく少数だと思われますので、
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脳脊髄液減少症が原因でのもの忘れ、記憶障害、気力の低下、歩行障害、などは、見逃される可能性が高いと考えられます。
10月31日放送、 NHKスペシャル「認知症を治せ」に関する過去記事はこちら。
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