.06.16 皿 屋 敷 NO.453
主人「青山 鉄山」は腰元のお菊を我が物にしたいと口説いたが、お菊は応じない。 家宝の皿一枚を隠しておいて、10枚あるべきものが9枚しかない。
その皿をお菊が割ったと難ぐせをつけて、お菊を殺害して井戸に投げ込んだ。
以来、お菊の亡霊が夜ごと現れて、もの悲しくおどろおどろしく1枚・2枚・3枚と皿を数える声が聞こえるようになった。
平成の世になって、この屋敷はリニューアルされてお化け屋敷なった。
大入り満員、お菊の数えるお皿の枚数が8枚になると、あまりの恐ろしさのために、観客はキャー・・・と叫んで逃げ出すほどの効果満点。
ところがある夜のこと、お菊の数える数が8枚になっても、誰も逃げ出さない。 だって大入り満員で立錐の余地もないから身動きできない。
お菊役のアルバイト学生は仕方なく、9枚・10枚とやって16枚になった時に、会場は大爆笑お化け屋敷が「お笑い屋敷」になってしまいました。
興業主の社長はカンカンに怒りましたが、アルバイト女性は反論しました。
だって、 社長安倍さんが残業代は払わなくっていいって言ったと、残業代もくれないのだから、やってられないよ!
お菊さんより私お方が恨めしい。