小言コウベイN

日々感じた風刺等について書いています。

取り下げ

2014-06-19 10:48:28 | 日記

26.06.19     取 り 下 げ        NO.456

 

民事事件でも刑事事件でも、一旦出したものを「取り下げ」ると、その法律行為は最初からなかったことになる。

暴力団にお金を脅し取られて警察に被害届を出すと、警察では暴力団事務所を急襲して団員を逮捕してくれる。

大手の暴力団になると被告人に弁護士を付けて、弁護活動に入りますがその際弁護士は被害を弁済するから訴えを「取り下げ」てほしいと言って来る。

でも、被害届を取り下げると理屈の上では「被害がなかったこと」になって、おおむね暴力団員は釈放される。

お金が返ってくればいいのかもしれませんが、警察としては「債権回収」の片棒をかつがされたような立場になる。

「債権回収目的」で刑事告訴や被害届を出すことを「便宜告訴」と言って警察はそういう行為を嫌います。

また、一旦取り下げると「一事不再理」の法理によって、その後損害賠償が履行されなかっても、再度訴えを起こすことはできません。

少々の被害を蒙っても、犯罪防止の観点からこういう「取り下げ」すべきではありません。

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