小言コウベイN

日々感じた風刺等について書いています。

2015-05-07 21:29:58 | 日記

       27.05.09              蛙           NO.789

  小山田の庵 近く鳴く鹿の音に おどろかされて おどろかすかな(良寛)

山田の庵近くまで鹿が寄ってきて鳴くので、驚いて目を覚ましてしまったから、今度はこっちの方が鹿

を驚かせてやろうかな・・・というユーモア。

また誰でも知っている俳句 「古池や かわず飛び込む 水の音」も、西洋人の感覚からすれば「それ

がどうした なんぼのもんじゃ」ということになるのでしょうが、こういう「わび」「さび」は日本文化の真髄

であり、世界に誇りうる伝統思想ではないでしょうか?

歌は奪い合い・支配し合い・殺し合う人の世を悲しみ、生を美しい彼岸へと誘うもので、命のありがたさ

を目覚めさせるものではないでしょうか。

今の日本人は金銭欲・物欲・所有欲の奴隷になって、この古来の美しい文化を軽視し刺激されるまま

に欲望を膨らませ、次から次に出てくる魅力的商品(宣伝)に心を奪われ、いつのころからか「ひと」とは

呼ばれずに「消費者」なんて侮辱的な言葉に置き換えられています。

「お金で買えないものはない」(堀江 貴史)などお金に換算できないものは評価されない唯物論社会に

なっています。

「本当に大事なものは 目に見えないのだよ」とは、なにかの童話にありましたが、それが今では「お金

に換算できないものは価値がないんだよ」・・・となっている。

病原体のウイルスは目には見えないけれど、人間の命さえ奪います。

目に見えないもの、お金に換算できないものだって、何物にも代えがたい価値が(危険も)ある。  

そういうことに目を向けるべき段階に来ていませんか?

コメント
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