28.05.09 信 長 NO.1156
日本の政治家の左右を問わず、もっとも尊敬する歴史上の人物は「信長」だと言われてい
ます。 思想が違うはずの左右の政治家が、等しく「信長」を評価しているということは、
日本の政治家の思想には左右の違いはなく、ただ「豆腐の裏表」を論じているようなことに
他ならないのではないかと思います。
つまり、裏でないものは表で・裏でないものは表だと言っているようなもの。 断固とした思
想政策がなく同じようなものを違う方向から言っているだけのことでしょう。
決断力・実行力・特異な発想・時に応じた処置の柔軟性が優れていると言いたいのでしょう
が、佐藤雅美著の「樓岸夢一定」(ろうのきしゆめいちじょう)によると、信長は態度が尊大
で・約束を守らない・平気で人を欺く・恨み妬みの心が深く執拗で・自分の意見に反対する
者はとことん傷みつける。 右手で握手をして人を引き寄せ左手でぶん殴る。
朋友の明智光秀が信長を闇討ちしたのは、先にやらないと自分がイジメ殺されるという心境
に追いやられた結果だったという。
信長は少なくとも「民主的」であるわけがない。 日本の政治家はそういう人物を尊敬すると
いう。 金 正雲にも安倍晋三にも似通ったところが見受けられる。
*「樓岸夢一定」は蜂須賀小六から見た「信長と秀吉」の物語です。
蜂須賀小六は信長のそういう性格を見抜いていて、乞われながら生涯信長の家臣になら
なかった。