28.10.02 福 祉 の 心 NO.1300
「情けは人のためならず」という言葉がありますね。 最近の若い人は「温情を掛けると助け
られた人は自立心を損なうし、援助をあてにするようになる」から「その人のためにならない」
と解釈するようですが、それは勿論違いますよね。
・・・為ならず、に続く言葉「巡り巡ってわが身のため」まで考えが及んでいません。
福祉・介護だって他人のためにあるのではなくて、いつ自分がお世話になるかもしれないも
ので、自分のためのものでもあるのです。
私たちが取り込んでいる施設を訪問するマジックボランテイア活動だって、施設の皆さんに
奉仕するのではなくて、出演させていただいているのです。だって、だれもいないところで「マ
ジック」をする気にもなれません。
そして、もし、こういう活動をしていなかったら、多くの人たちや仲間と出会うこともなく・なに
もすることもない退屈な老人に陥っていたことでしょう。
訪問した施設では、時にはマジックの面白さや不思議さを理解していただけない認知症の
方もいらっしゃいます。
それでも、一生懸命に私たちがやっていれば少しでも感情を表してくれる人も出てきます。
そして、それはそれで十分に価値のあることではないかと思っています。
「福祉は人のためならず」「巡り巡ってわが身のため」。
福祉の心を大切にしたいと思っています。
* 「高槻マジッククラブ」通信より抜粋 増田 行光氏 投稿