30.09.11 器 用 NO.2013
生き方上手というのか、世渡り上手というのかそういう人がいるものです。
総理大臣にまでなった中曽根康弘氏は小派閥ながら政界風見鶏といわれる
ほどに、風向きを読むのが上手だった。
主義思想などと関係なく自分にとって有利な方向を選ぶ天才だった。
作曲家にもそういう人がいました。 古関裕而です。
戦中は「若鷲の歌」「露営のうた」などを量産して国民の戦意を煽り、多く
の若者を死地に送りましたが、戦後は一転して(あたかも平和主義者のよう
な顔して)「長崎の鐘」などを作っています。
阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」を作るかと思えば、宿敵のジャイア
ンツの応援歌「闘魂込めて」も作って居ます。
野村監督や星野監督は阪神やほかの球団の監督をしましたが、ジャイアンツ
にだけは媚を売らなかった。 一種の節操(男の美学)の様なものを持って
いましたが、古関にはそういうものがない。
それを知ったタイガースファンで「六甲おろし」歌わなくなった人がいると
言う。 「佐高 信の昭和史」佐高 信著 より引用しました。