新・本と映像の森 61(古代8) NHK『100分で名著 三国志』2017年
「三国志」の解説ですが「三国志演義」や吉川英治さんの「三国志」、横山光輝さんのマンガ「三国志」の解説では、ありません。
正史の陳寿「三国志」の解説です。
2017年5月にNHKテレビで放映される「100分de名著」の放送テキストです。放送テキストといいっても、実際に放映されるのは、講師の先生と、タレントの伊集院光さんと、アシスタントの3人のかけいで、テキストは講師の講義だけですから、まったく違います。
テキストと実際の放送と、そえぞれ独自の価値があるということです。
放送は5月1日(月)から、午後10時25分から50分まで25分、全4回。再放送は水曜日午前5時30分からと、午後0時00分から。
なぜ陳寿「三国志」がだいじかというと、倭国の女王・卑弥呼が使いを送った相手は、まさに、この曹操「魏国」だからです。
相手のことを知らずに、闇雲に交渉はできません。倭国の人間が、魏国や曹操のこよをよく知っていたことは、自明ではないいでしょうか。
現代人が古代日本のことを知るのに、同時代の中国を知るのは、必須です。
邪馬台国を研究するなら、当時の倭国の人間のレベルになって、当時の倭国の首脳のれべるで、政策などを打ち出せなければ、ならないでしょう。
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岩波文庫、全8冊『完訳 三国志』は『三国志演義』の「完訳」であり、正史『三国志』の訳書は「ちくま文庫」の方です。
お間違えなきよう。
「三国志」のことは、もう少し書きます。