本と映像の森 特別編 一色まことさん著『ピアノの森』今週はパン・ウェイが変貌!
「ピアノの森」連載の最新情報。憬れのあじのさんとショパンコンクール最終日の自分の演奏の直前の前に話したパン・ウェイは、それまでの孤高のクールな演奏が変化して、自殺した母親にも感謝しながら、生きていること、ピアノを弾くことを楽しむ暖かな演奏に変化し、聴衆を最高の境地に誘います。
ボクはストーリー的には、カイとパンが直接話をして、同じような境遇であることを確認してパンの演奏が変化する、という予測だったのですが、あじの先生とパンが直接話をして、あじの先生の適切なアドバイスでパンが変貌するというお話は「想定外」でした。でも、納得です。
審査員の一人は「雨宮に続いて、パンもか:と驚きます。
パンの演奏をを聞いて、雨宮もカイも感動します。カイはパン・ウェイのすぐ後の演奏ですが、どうカイの演奏が変化するか?みものです。
ある意味では、完璧なテクニックではまさっているパン・ウェイの演奏が、カイの演奏に近くなったわけですから、さあ、カイはどうする?
カイなら、たぶん「比較しちゃいけない。ぼくはぼくのピアノを弾く」と言って、演奏を始めるのではないかな?
最近「幸福指数」というのがあるようだけど、「幸福」は指数で数字にして比較してはいけないと思います。つまり「コンクール的」「数字化」の否定、それが「ピアノの森」の主題の一つでしょうか。
パンにとっても、カイにとっても、あるいは雨宮にとっても、もう優勝かどうか、順位などどうでもいい、そういう高みに3人は達しているというまとめで「ピアノの森」は終わるのかな?違うでしょうか。
悲劇的な結末もありそうな展開でしたが、ぜひ幸せな結末で締めて欲しいです。
本と映像の森33 一色まことさん著『ピアノの森1』講談社 2010年04月30日 04時56分05秒
本と映像の森100 一色まことさん連載「ピアノの森」で雨宮修平、よみがえる 2010年11月11日 05時58分32秒