雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

本と映像の森75 (マンガ8・SF15) 浦沢直樹『20世紀少年』 (その1)

2017年06月29日 23時30分40秒 | 本と映像の森

本と映像の森75 (マンガ8・SF15) 浦沢直樹『20世紀少年』 (その1)


 浦沢直樹さんの名作「20世紀少年」を紹介するtめに、まず「第1巻」の要約を、以下に掲げる。


 第1巻 

 第1話 ともだち
 第2話 カラオケ
 第3話 ギターを買った少年
 第4話 鼻水タオル
 第5話 理科室の夜
 第6話 月に立つ旗
 第7話 ソフトボール
 第8話 穴を掘る
 第9話 メッセージ
第10話 ユキジ


 Kn=ケンジ  Yk=ユキジ

第1話 ともだち

 ・Kn 1973年 ケンジ、第四中の昼休みに「20世紀少年」を放送する
 ・国連 21世紀最初の国連総会
 ・場面 謎の悪夢から覚める女性
・Kn 1979年、コンビニ経営の母とケンジと姉の赤ちゃんカンナ
 ・   母、新聞を見て「アフリカで」
・   警察が訪ねてくる「酒を配達してる敷島さん一家行方不明で」
・   敷島家を訪ねる途中でマルオとケロヨンの結婚式の話題
・   敷島家で「謎のマーク」を見つけ「なんだっけ。これ」
 ・草地 1969年、草むらの秘密基地、4人 ケンジ・マルオ・ヨシツネ・オッチョ
 ・   史上最悪の双子、ヤン坊マー坊に基地を見つかりそうになる
 ・   オッチョ「謎のマーク」をみんなの前で手書きする
 ・教団 “T”が教徒の前で浮く
 ・倉庫 1997年 謎の出血死 お茶の水工科大学大学院生 24才
 ・Kn 式場「玉姫会館」 ケロヨンの結婚式
 
 第2話 カラオケ

 ・   ヨシツネ「いよいよ蛙帝国作る気か?!」
 ・草地 1968年 鉄砲ごっこ ケロヨン「ルール守れよ、私は死にました、10回だろ」
 ・Kn 式場 ケンジ祝辞、ケンジ縁談を断る
 ・店舗 コンビニ カンナ、10回ともどっちの手にあるか当てる
 ・教団 “T”と教徒1人に「私は死にました」を10回言わせる
 ・警察 チョーさんとヤマさん 出血死した学生は敷島教授のゼミの学生
 ・Kn カラオケでケンジ歌う

第3話 ギターを買った少年

 ・Kn 大図解 地球滅亡の日
     1969年 草地 オッチョ、FENを聞く
 ・Kn 1972年 ケンジ、ギターを買う 山口と会話
 ・Kn 1979年 ケンジ、大学で先輩との会話
 ・   ケロヨンの結婚式の翌日、三浦(旧姓山口)との対話
 ・集会 “T”武道館で「まもなく世界は終わりの時を迎えようとしています」と話す

 第4話 鼻水タオル

 ・Kn 朝、コンビニにマルオ来る、ケンジに「新聞見ろ、ドンキーが!」
「工業高校教諭 投身自殺 高校の屋上から」
 ・Kn 60年代 ドンキーの鼻水タオル、双子に じゃり穴で
 ・Kn 通夜にでかけるケンジにドンキーからの手紙が届く 「このマーク覚えてないか?」

第5話 理科室の夜

 ・Kn ドンキーの通夜
 ・   通夜の飲み会 モンちゃんもくる。「そういえば6年のときも飛び降りたな」
 ・Mo 夜の学校、死んだカツマタ君が化けて出る話。モン+ケロヨン+コンチ+ドンキー+?
 ・Dn 理科室の水槽のスイッチを入れに行くドンキー
 ・   何かを見て2階の理科室の窓から下へ飛び降りて逃げたドンキー

第6話 月に立つ旗

 ・田村 家で妖しげな踊りや瞑想をする若者
 ・教団 月着陸でコリンズを思い出して“T”泣く
 ・Kn 1969年7月20日 ケンジの自宅にドンキー、テレビを見に来る
 ・Kn 翌日、マルオとケンジとヨシツネにもう1人が「コリンズはかわいそうだ」と話す
 ・Kn 1997年、ドンキーの自宅アパート、奥さんに手紙を見せる
     元教え子のお茶の水工科大に入学したマサオの両親が“T”のことで相談に来ていたこと

第7話 ソフトボール

 ・Kn お茶の水工科大に「マサオ」を調べに来るケンジ 田村マサオを特定する
 ・   敷島研究室と他研究室のソフトボール試合にケンジ代走で参加

第8話 穴を掘る

 ・田村 田村マサオ、包丁を持ってでかける。ケンジと会う
 ・Kn 居酒屋「つぼ六」、モンちゃんなど5人で飲む、モン「何か埋めたぞ」
 ・Kn 元秘密基地、今はマンション。木の根もとを掘る
 ・店舗 コンビニ、ケンジの母、新聞を広げる「宗教団体教祖刺殺だってさ」
 ・Kn 掘ったら出てきた「箱」にあのマークが

第9話 メッセージ

 ・Kn 少年時代、ポルノ映画ポスターをはがして盗む3人
 ・Kn ボーリング場になる空き地の木の下に箱を埋める8人
 ・Kn 中を開ける。ケンジが紙に書いたレーザー銃と巨大ロボットとあのマーク
 ・教団 “T”教徒に「昨日、邪教の煽動者が1人“絶交”されました。
     宇宙が真の“ともだち”選びを始めたのです。破滅と再生の時がやってきたのです」と

第10話 ユキジ<Yk>

 ・Yk 税関職員のユキジが知り合いの女性弁護士と飲んでいる。女性はユキジにマークを見せる
 ・教団 マークのある建物が開いて中に入る痩せた男 でかい物体を見て「これなら“T”も気にいる」
・Kn 成田空港にモンちゃんを送りに行く4人、税関職員のユキジと出会う



新・本と映像の森 74(SF14・映画2) 映画「コンタクト CONTACT」

2017年06月26日 18時35分26秒 | 本と映像の森

 新・本と映像の森 74(SF14・映画2) 映画「コンタクト CONTACT」

 1997年作品、2時間30分、原作カール・セーガン。

 主人公のエリナー・アロウェイ、愛称エリーは若い女性天文学者。

 宇宙人との通信を夢見るエリーは、仇敵で天文学会の重鎮・ドラムリンの妨害を乗り越え、新たな電波望遠鏡で探査計画をはじめるが・・・・・・。

 ある日、エリーたちは、ついに琴座名のヴェガの方向からの「異星人からの信号」を発見したが、大発見を手中におさめようという政府やドラムリンと抗争せねばならない。

 エリー・チームは何重にも隠された信号の謎を解読していく。ボクとしては、ここが映画のなかで、一番おもしろいところかも。

 さらに計画を妨害しようとする狂的宗教者。

穏やかな宗教者パーマー・ジョスとの恋物語も、おもしろい。

 意表をつく「輸送機」も面白い。

 天文ファンなら必見、天文ファンでなくても、おもしろい。




雨宮日記 6月24日(土) 編集、いそがしい

2017年06月24日 21時15分45秒 | 雨宮日誌
 雨宮日記 6月24日(土) 編集、いそがしい

 編集で、いそがしい。まず、① 「抜き書き」ファイルの編集。「資本論と経済学」「哲学」「史的唯物論と歴史」など。

 ② ビデオとブログ「ピース浜松」編集。今日は、小黒けい子さんの「T-400」浜松移転沮止の話の編集をする。

 ③ 「雨宮智彦のブログ」。そろそろ、古代史の話も復活したい。いずれにしても、これは3番目。

  ☆

 則子さんのゴーヤーが最初の1個が実になり始める。ゴーヤーの葉っぱが、準備した網の方ではなく、前からあるすだれの方へ、くっついてくる。すだれの方が快適なんだと思う。

雨宮日記 6月21日(水) 午前中、大雨

2017年06月21日 19時11分38秒 | 雨宮日誌
 雨宮日記 6月21日(水) 午前中、大雨

 日本列島は大雨、浜松も芳川・馬込川が増水して危険水位を越えた。昼過ぎ、雨は止んで静かになる。

「疎外・物象・人格・形態」ファイルとの関連で、山本広太郎『差異とマルクス 疎外・物象化・物神性』青木書店、を読み進める。きわめて、おもしろい。何回目かの通読だが。
 
 「物象化」「物化」の違いと同一性、興味深い。

 「物件」の訳語問題も。

雨宮日記 6月19日(月) ビデオ編集とブログ作成

2017年06月19日 22時02分08秒 | 雨宮日誌
 雨宮日記 6月19日(月) ビデオ編集とブログ作成

 午後、ビデオ編集とブログ「ピース浜松」作成。

 「ピース浜松」は6.18の浜松空襲のことを「平和カレンダー」に書く。

 「ピース浜松」には、日本・アメリカ・ロシアから見に来る。アメリカ・ロシアからは誰が見に来るんだろう?情報機関?それとも民間人の人?

 あなたは誰ですか?

 ビデオ編集は、去年の6月の最後の「ラブ&ピース」をほぼ編集して、あとは次回、仕上げして、これは一応おしまい。まあ、長くかかりました。

 則子さんと話していて、ビデオ編集能力は、かなり「機関紙」「ニュース」編集能力と重なることに気がついた。つまり「青い地球」300数十号の経験が、ほんとうに役立ってるってこと、これはボクの実感です。

  ☆
 
 過去の経済学・資本論の抜萃ファイルからまとめて、「疎外・物象・人格・形態」ファイルを作成しはじめる。かなり、、面白い。新しい挑戦。

 

新・本と映像の森 73 と学会『トンデモ超常現象99の真相』宝島社文庫、2000年

2017年06月16日 15時25分23秒 | 本と映像の森


新・本と映像の森 73 と学会『トンデモ超常現象99の真相』宝島社文庫、2000年

 と学会=山本弘+志水一夫+皆神龍太郎、460ページ、定価本体667円

 「と学会」は「トンデモ本学会」の略で、もちろんそういう学会があるのではなく、単なるジョーク名である。

 実際には、「と学会」は、3人の著者の略称である。

 3人は、世の中のあらゆるオカルト・超常現象を調査・解明し、笑い飛ばす。それは、人々の精神を正常に保つためである。

 その現象は、以下のように多岐に渡る。

 「第1章 UFOの伝説
  第2章 異星人の伝説
  第3章 大宇宙の伝説
  第4章 地球大異変の伝説
  第5章 古代文明の伝説」
第6章 超科学の伝説
  第7章 奇跡と怪奇現象の伝説
  第8章 霊と死後の世界の伝説
  第9章 大予言の伝説
 第10章 超能力の伝説
 第11章 超自然の伝説」

 だいたい、何が書かれているかは推測がつくと思うが、以下細かい項目をいくつか掲げる。

 ・UFOはナチス・ドイツの秘密兵器だった?
 ・ロズウェルに墜落した謎の物体は空飛ぶ円盤?
 ・「ガリヴァー旅行記」が予言していた、火星の2つの衛星?
 ・太平洋には高度な文明を誇るレムリア大陸があった?
 ・トリノの聖骸布はキリストの遺体を包んだ奇跡の品か?
 ・針金1本で地下鉱脈を探知するダウジングの神秘?
 ・「100匹目のサル」を越えると大ブームが起こる?
 ・船や飛行機が消失するバミューダ魔の三角海域?
 ・今世紀最大の謎、ネス湖の巨大生物「ネッシー」?
 ・世界最初の念写、長尾郁子夫人の透視実験?
 ・死後の世界を見た、臨死体験の神秘?
 ・チャネリングは宇宙存在や古代の偉人からのメッセージ?
 ・人間が突然燃え上がる、恐怖の人体発火現象?
 ・旧約聖書でエゼキエルが見た飛行物体は異星人の宇宙船か?
・・・・・・・・
 
 このような項目が99ある。

 この本が優れているのは、各項目について「伝説」「真相」のあと、「文献」が掲載されていて、各自が自分で調べることができることである。


新・本と映像の森 72 筒井康隆『エディプスの恋人』新潮文庫、1981年

2017年06月15日 15時56分43秒 | 本と映像の森


新・本と映像の森 72 筒井康隆『エディプスの恋人』新潮文庫、1981年

 (SF13)新潮社、286ページ、定価本体438円

 筒井康隆さんは日本のSF界でも最長寿の長老で今も現役、いまでも事件をまきおこす「退屈しない」人、いや我々を「退屈させない人」である。

 この作品は、著者の代表作のひとつ、「七瀨(ななせ)」三部作の最終編。「最終編」といっても全てが解決されて事件はめでたしめでたしで終わるというわけではない。

 注意!警告!

 ネタバレがあるので、未読の人は、まずこの小説を実際に読んでから、ここを見てください。





 20代の美女、主人公の七瀨、彼女はその能力を他人には隠しているが、テレパスで他人の心がまるごと読めてしまう。

 七瀨が勤務する、ある町のある私立高校の職員室。そこで放課後、その事件は起きる。

 グラウンドで練習していた野球部の硬球が、下校途中の男子生徒を直撃しかけて、その直前で、きゅうに飛散してしまう。

 以下は、小説の出だし、七瀨の心のなかに流れ込んでくる野球部員の驚きの反応である。

「(何)
 (何)
 (何)
 (何)
 (硬球が)
 (硬球が)
 (硬球が)
 (割れた)
 (割れた)
 (そんな)

 (誰)
 (誰)
 (誰が)
 (誰がそんな)
 (誰がそんなことを)

 (あいつだ)
 (あいつだ)
 (あいつだ)」

 以上、p1からp2の半分までの引用でした。

 この渦の中心にいる男子生徒・香川智宏、小説中の「彼」は、小説の登場人物ではない。登場人物というより単なる「背景」である。

 ほんとうの主要な登場人物は、七瀨と香川智宏の父と母、そして「前の神さま」の4人であろう、たぶんそう思う。

 七瀨は、その事件以来、「彼」とその周辺のことを調べ始める。そして、香川智宏の故郷へと、たどりつく。そこで七瀨は・・・・・・。



 この世界を支配する全能の神が「生きている個人」だったら、というアイデアは、フィイリップ・K・ディックの「宇宙の眼」で使ったものだ。

 『エディプスの恋人』でも、「テーマ(?)」は十二分に語り尽くされたのではない。「テーマ」が「宇宙の至高意思」と「1個人」との矛盾であるならば、だが。



新・本と映像の森 71 光瀬龍「氷霧2015年」『墓碑銘2007年』早川SFシリーズ、1965年

2017年06月14日 20時11分33秒 | 本と映像の森
新・本と映像の森 71 光瀬龍「氷霧2015年」『墓碑銘2007年』早川SFシリーズ、1965年

 (SF12)早川書房、268ページ、定価290円、p67~89

 光瀬龍さんの初期「宇宙年代史」の1つ。

 木星のメタンの海に浮かぶ開発基地での物語。

 久しぶりの好天気に、補給船CC27に乗った「第8次調査隊」は開発基地から出発したが・・・・。

 調査隊は謎の心理的攻撃を受け、無残な混乱のなか隊員は発狂してしまう。救援に向かったヒノ、オサリバンたち3人は、そのメタンの浅瀬に巨大な異星人の宇宙船を発見する・・・・。

 「なお1つ、ここに木星での或る物語がある。これまでに人々によって語られてきた多くの物語と同じように、ここでも背景をなすものはひとしく暗黒と虚無、不毛と死であり、かつ、それらを絢爛と彩るのもまた、宇宙開拓者たちの、あの強烈で孤独な精神であることに変わりはない。」
 
 「つねに星から星へ宇宙船はひっそりと渡っていった。還ってこなかったものは、どこでどうなってしまったのか、むろん誰も知るなずはない。」
   (p67)

 1965年に買ったとすると、ボクが14才の中学生の時になります。ボクが10代の時に読んだSFの1つで、「宇宙年代史」は、気分がすごく好きな作品群です。他の作品も、また紹介したいと思います。



 ソ連のSF作家、イワン・エフレーモフの「アンドロメダ星雲」のなかに恒星間飛行で他の恒星の惑星で異星人の宇宙船を発見する話がありますね。

 そのときに、その惑星の生命体から心理攻撃を受けるんでしたね。

 いずれにしろ、宇宙船の物語はつねに哀愁に満ちている。




雨宮日記 6月13日(火) 昨日はビデオ編集

2017年06月13日 21時37分34秒 | 雨宮日誌

 雨宮日記 6月13日(火) 昨日はビデオ編集

 ボクが昨年5月に倒れたために、中断してきたビデオ編集を今、、している。

 昨日は、昨年の第12回の。つまりラストの「ラブ&ピース」、落合恵子さんが来たときのもの、あと1~2回で仕上がるはず、その後は、平和行進と3・1のビデオかな?

 夜も、暑苦しくなってきた。涼しくして、眠りましょう。。


雨宮日記 6月11日(日) 三二・トマトの収穫

2017年06月11日 20時36分39秒 | 雨宮日誌

 雨宮日記 6月11日(日) 三二・トマトの収穫

 則子さんがプランターで育てている三二・トマトが毎日、数粒づつ収穫される。三二・トマトは野鳥にはおいしくないからか、鳥は食べに来ない。

 毎日、夕食に1人1個ぐらい出されて食べられる。おいしい。もっとも、発作のあとは、すべての食事はおいしく、則子さんが喜ぶくらい、ボクは何だって食べられる。

 これは病気の、よい「副作用」の一つか。



 Kくんと動画づくりのあいまに、「情勢」と「アニメ」について、いろいろ語る。「金正恩さん」と「安部晋三さん」の共通点は? で答えは、「2人とも3代目である」こと。

 ネットで「【加計学園問題】『報ステ』など安倍政権によるマスコミ支配ほぼ完成 古賀茂明氏警鐘」「ありとあらゆるところで進められた安倍政権によるマスコミ支配は今、ほぼ完成しています。」というのが出ていました。

 まあ、そのとおりだろうと思います。ならば、ぼくたちは、どのように抵抗したらいいのか?考え合いましょう。

新・本と映像の森 70 西園寺一晃『青春の北京 北京留学の十年』中公文庫、1973年

2017年06月09日 22時03分25秒 | 本と映像の森

新・本と映像の森 70 西園寺一晃『青春の北京 北京留学の十年』中公文庫、1973年

 さいおんじ かずてる。308ページ、定価220円

 この「本と映像の森」で扱うのは「推薦図書」「好い本」だけではない。「よくない本」「悪い本」も同じように取り上げる。

 そういう意味では「よくない本」「悪い本」も、「読まなくていい本」「読んではいけない本」ではない。



 西園寺さんは、有名な日中友好家で元華族の西園寺公一さんの長男。父のいた北京へ、中学生の時、1958年(昭和33年)に留学してそれから10年を北京ですごす。

 これは、その10年の「新中国発見」と青春の記録である。といえば、大事なことが抜けてしまう。

 つまり、1966年の中国文化革命(文革)、西園寺さんの言い方では「プロレタリア文化大革命」が起こり、それに対する賛否で人々が大論争した時期が含まれている。

 それに至るまでに、いくつもの問題を著者は体験する。以下、著者の言うように、列挙して見た。この時代に、そう見えた、ということである。

 ① 戦争中の日本軍が犯した過ち ・・・・これだけは「ほんとう」だと思う
 ② 戦後、「自然災害」と称したもの
 ③ 中国共産党と政府の一部に巣くう「修生主義者」派と「毛沢東」派との軋轢
 ④ インド政府との中印国境紛争
 ⑤ ソ連共産党との「中ソ論争」

 見かけ上、④および⑤において、中国共産党の方が一見「まとも」に見えた。しかし、今の段階で、あの「中ソ論争」をどうぼくたちが見るか、発表論文に即した精しい分析をすべきではないか、と思う。

 あの時代の「論争」や「ソ連共産党の中国共産党批判」や「の中国共産党のソ連共産党批判」に何か「意味」や「真実」はないのか。



 全体を通じて印象的なのは、「社会主義」を旗印にする国は、とにかく「政治討議」が多いということ。

 ボクは思う。「真実は討議結果では決まらない」。討議や投票で決められるのは、その時点での「多数意見」だ。それが真実と一致はしない。

 ボクの読んだ限りでは、西園寺さんの言論は「中国共産党の毛沢東派」の規制の範囲内を出ていないと思う、残念ながら。

 この後、西園寺さんが「朝日新聞」記者になり、思想はどうなったのか。どうなってゆくのか興味がある。つまり西園寺さんが毛沢東盲従→中国盲従から脱せられたかどうか、ということだが。

 西園寺さんは最初から中国盲従ではなくて、事実を探求した結果として中国に賛同したのだという意見もあろう。

 論議をしよう。


雨宮日記 6月7日(水) 介護区分変更の調査

2017年06月07日 22時24分55秒 | 雨宮日誌

 雨宮日記 6月7日(水) 介護区分変更の調査

 先月、介護区分が「介護2」から2段階下げられて「支援2」に落とされたのに対して、再度、今月、神聖をする。

 そのための浜松市の「調査員」の調査があった。

 結果は出てみないと、わからないが、「介護2」か「介護1」になることを願うのみ。


雨宮日記 6月6日(火) 医者へいく

2017年06月06日 21時43分47秒 | 雨宮日誌

 雨宮日記 6月6日(火) 医者へいく

 定期的な受診で、助信駅橫の「七草クリニック」へ行く。もちろん則子さんがつきそってくれる。

 クスリを置き忘れて、タクシーで帰りかけたけど、慌てて戻り、見つける。

 則子さんは午前中は父の受診についていく。ごくろうさま。

 夕方、ぼくの受診が終わったあとも、父のクスリのことで、相談に行く。

 夜、則子さんは腰が痛くなったので、早く寝た。おうあすみなさい。


新・本と映像の森 69 山本亜季『ヒューマニタス HUMANITAS』小学館、2016年

2017年06月05日 14時26分58秒 | 雨宮日誌

新・本と映像の森 69 山本亜季『ヒューマニタス HUMANITAS』小学館、2016年

 (マンガ7)2016年11月、253ページ、定価本体648円

 偶然、宣伝を見つけて、好きな絵柄だったので注文したが、大正解!とても素敵なマンガでした。

 3つの中編を集めたオムニバス・ストーリイ。

 1話目は、15世紀の中央アメリカに生きる青年剣士ネスロと、年若い盲目の少年オセロットの物語。

 少年は神に捧げる儀式で双子の一方と闘い、どちらかが死ぬ運命にある。オセロットは、師であるネスロから、部族を逃亡して広い世界で生きていく計画をもとかけらる。

  ☆

 第2話は、20世紀のソ連、極北の強制収容所を舞台にしている。収容所に投獄されたユーリ・シルバーマンは妻と赤ちゃんと生き別れる。

 偶然のことから、チェスの才能を見いだされたユーリは、監視役ゴドーとともに世界チャンピオンをめざす。

 アメリカ・チャンピオンのアーロンとの決戦で、瀕死の難病にかっかた娘と、一手だけ意図的な三須をすれば、娘は救われると「ビジネス」の相談があり・・・・。

  ☆

 第3話は、「エナ」。エナはクジラ取りエスキモーの少女。そこへ漂着したイギリス人の青年ウィリアムとエナの物語。

 個人的にはエナのファンです。

 1ページに「地上には人の営みの数だけ
       文化や風習が存在する」
      「遺されたものは
       数多ある記憶の ほんのひとかけら
       にすぎない」とある。

 そのよおりに、この世界の片隅で
 鮮烈に生きた若者たちの物語を作者は、生き生きと描いた。

 第2巻以降も描き続けて欲しいと切に願う。