MIKIさんは北関東で生まれ育ちました。
元気な男性で、若い時から一人東京に出てゆき、
もう20年ほど東京のエンターテイメント系の会社で働いています。
移り変わりの激しい世界と大都会の雑踏の中で、毎日、
なんとか一人気を張って暮らしてきました。
故郷の実家には両親が健在で時折帰省していたりもしています。
それはごく普通の人並なことで。
帰省の理由も故郷に残る両親への心配と気遣いと、それと、
「自分も元気にやっているよ......」
ということを伝える、
そんな気持ちを携えた帰郷でもあります。
先日も所用があって、
彼はそんな両親の元に顔を出しに帰っていました。
その時、彼が帰っていることを聞きつけて
近所に住む両親の知人の女性が一人、お茶の間に尋ねてきました。
彼女は年頃の娘を持つお母さん。
田舎の家の居間らしい、
畳の上に素っ気なく置かれる大きなテーブルに温かい緑茶を出されると、
彼女はMIKIさんにこんなことを話し始めました......
「......うちの娘は、
こんな田舎から一人で東京に出て行ってしまってまして......
もう年頃なんですけど、、テレビ番組とか?
を制作する会社でアシスタント?
みたいな仕事をしているみたいなのですが......
実は私はよくわからないのです。その辺りは。。
私は農家の嫁ですし、聞きなれない言葉が多くて、
娘もそれを分かって欲しいなんて思ってないみたいですし。。
でも、なんだか最近、
電話越しに話す声を聞いているとちょっと元気が無くて。
もうそんな感じが何ヶ月か続いているものですから、
本人は何でもない、別に大丈夫だよ、、、とか言うのですけど。
私は何だかとても心配で......
東京ってところもよくわからないし、
ただ、何だか不安になって、
でもあんまり仕事や生活の話はしない子なんです。
だから余計心配で。
あの、
東京って、
どんなところなんでしょう?
制作会社ってどんなところなんでしょう?
MlKlさんならよく知ってるかと思いまして......
うちの子は大丈夫でしょうか?
なんだか、お話を聞いてもらいたくて......すいません。
大した話ではないのですけど。
本当にすいません......」
「そーですか......
東京が何か特別ってこともないと思いますけど......
それはちょっと心配ですよね。。
そーですか、、うーーんと、、、
僕が話せる様な話は......あるのかな......うーーんと、
えーーっと......」
「、、、あ、あの、、
これ、よくわからないんですけど、、、
わからないのですが、
娘に書いた手紙なんです。
私は未だに古い携帯ですし、
コンピューターとかもよくわからない人間で、
これくらいしか出来ることが思い浮かばなくて。
仕事の話はよくわからなくて、、、
よければ、ちょっと見てもらっても良いですか?
変なこと書いてるんじゃないかと、、それも心配で。。」
「え!?
あ、はぃ、はぃ、、そーですね、いいんですか?
そんな手紙、僕が見ちゃったりなんかして、、」
「はい。大丈夫です。
大したことは書いてないですし、
よければ何かアドバイスをもらえたらと。。」
「そ、そーですか。。ふーーん、ふーん、ふん。。。」
そこに書かれていたことは紛れもなく、
母の娘に対する思いでした———————————
大丈夫ですか?
ちゃんと食べれてますか?
ちゃんと寝れてますか?
何か欲しいものはありますか?
東京は大変ですか?
仕事は大丈夫ですか?
嫌な人はいませんか?
悪い人はいませんか?
お金はありますか?
東京行きましょうか?
お部屋は散らかってませんか?
掃除しましょうか?
そっちは寒くないですか?
母さんはあなたが元気がないのが心配です。
いつでも帰ってきてくださいね。
ここはあなたの家です。
心配です。。
心配です。。。
—————————これ以上、何が必要なのでしょう。
これで十分。
この手紙以上の励ましなんてこの世界にあるわけない。
MlKlさんはその手紙を読みながら泣いてしまいました。
親からこれほど愛されて、心配されて、
これ以上の幸せがあるわけない。
こんな親を持っているなんて、
これ以上の励ましなんてあるわけない。
「だ、大丈夫っす(T . T)
いってらっしゃいませ。郵便局に......」
この娘さんは幸せだと思います。
このお母さんも幸せだと思います。
これだけ世知辛い世の中で、
ちゃんと宝物を見つけられている。
それをちゃんと大切にできている。
こんな幸せ、
なーーーんの心配もないです。
そんな風にMlKlさんは思いました。
「世界にはまだまだ沢山の希望があるんだな。。俺も頑張らなきゃ。」
そんなことも、
MlKlさんは思っていました。
空はいつも繋がっています(^^)
こんなおかーさん方に比べて、
うちのよし子(おかー様)は......
ケチャップで作ったパスタをトマトソースと言って出してくるからなぁ。。
世界は悲しみに満ちてますなぁ。。(T . T)ぶぇ
元気な男性で、若い時から一人東京に出てゆき、
もう20年ほど東京のエンターテイメント系の会社で働いています。
移り変わりの激しい世界と大都会の雑踏の中で、毎日、
なんとか一人気を張って暮らしてきました。
故郷の実家には両親が健在で時折帰省していたりもしています。
それはごく普通の人並なことで。
帰省の理由も故郷に残る両親への心配と気遣いと、それと、
「自分も元気にやっているよ......」
ということを伝える、
そんな気持ちを携えた帰郷でもあります。
先日も所用があって、
彼はそんな両親の元に顔を出しに帰っていました。
その時、彼が帰っていることを聞きつけて
近所に住む両親の知人の女性が一人、お茶の間に尋ねてきました。
彼女は年頃の娘を持つお母さん。
田舎の家の居間らしい、
畳の上に素っ気なく置かれる大きなテーブルに温かい緑茶を出されると、
彼女はMIKIさんにこんなことを話し始めました......
「......うちの娘は、
こんな田舎から一人で東京に出て行ってしまってまして......
もう年頃なんですけど、、テレビ番組とか?
を制作する会社でアシスタント?
みたいな仕事をしているみたいなのですが......
実は私はよくわからないのです。その辺りは。。
私は農家の嫁ですし、聞きなれない言葉が多くて、
娘もそれを分かって欲しいなんて思ってないみたいですし。。
でも、なんだか最近、
電話越しに話す声を聞いているとちょっと元気が無くて。
もうそんな感じが何ヶ月か続いているものですから、
本人は何でもない、別に大丈夫だよ、、、とか言うのですけど。
私は何だかとても心配で......
東京ってところもよくわからないし、
ただ、何だか不安になって、
でもあんまり仕事や生活の話はしない子なんです。
だから余計心配で。
あの、
東京って、
どんなところなんでしょう?
制作会社ってどんなところなんでしょう?
MlKlさんならよく知ってるかと思いまして......
うちの子は大丈夫でしょうか?
なんだか、お話を聞いてもらいたくて......すいません。
大した話ではないのですけど。
本当にすいません......」
「そーですか......
東京が何か特別ってこともないと思いますけど......
それはちょっと心配ですよね。。
そーですか、、うーーんと、、、
僕が話せる様な話は......あるのかな......うーーんと、
えーーっと......」
「、、、あ、あの、、
これ、よくわからないんですけど、、、
わからないのですが、
娘に書いた手紙なんです。
私は未だに古い携帯ですし、
コンピューターとかもよくわからない人間で、
これくらいしか出来ることが思い浮かばなくて。
仕事の話はよくわからなくて、、、
よければ、ちょっと見てもらっても良いですか?
変なこと書いてるんじゃないかと、、それも心配で。。」
「え!?
あ、はぃ、はぃ、、そーですね、いいんですか?
そんな手紙、僕が見ちゃったりなんかして、、」
「はい。大丈夫です。
大したことは書いてないですし、
よければ何かアドバイスをもらえたらと。。」
「そ、そーですか。。ふーーん、ふーん、ふん。。。」
そこに書かれていたことは紛れもなく、
母の娘に対する思いでした———————————
大丈夫ですか?
ちゃんと食べれてますか?
ちゃんと寝れてますか?
何か欲しいものはありますか?
東京は大変ですか?
仕事は大丈夫ですか?
嫌な人はいませんか?
悪い人はいませんか?
お金はありますか?
東京行きましょうか?
お部屋は散らかってませんか?
掃除しましょうか?
そっちは寒くないですか?
母さんはあなたが元気がないのが心配です。
いつでも帰ってきてくださいね。
ここはあなたの家です。
心配です。。
心配です。。。
—————————これ以上、何が必要なのでしょう。
これで十分。
この手紙以上の励ましなんてこの世界にあるわけない。
MlKlさんはその手紙を読みながら泣いてしまいました。
親からこれほど愛されて、心配されて、
これ以上の幸せがあるわけない。
こんな親を持っているなんて、
これ以上の励ましなんてあるわけない。
「だ、大丈夫っす(T . T)
いってらっしゃいませ。郵便局に......」
この娘さんは幸せだと思います。
このお母さんも幸せだと思います。
これだけ世知辛い世の中で、
ちゃんと宝物を見つけられている。
それをちゃんと大切にできている。
こんな幸せ、
なーーーんの心配もないです。
そんな風にMlKlさんは思いました。
「世界にはまだまだ沢山の希望があるんだな。。俺も頑張らなきゃ。」
そんなことも、
MlKlさんは思っていました。
空はいつも繋がっています(^^)
こんなおかーさん方に比べて、
うちのよし子(おかー様)は......
ケチャップで作ったパスタをトマトソースと言って出してくるからなぁ。。
世界は悲しみに満ちてますなぁ。。(T . T)ぶぇ