本日は、非常に長いものを、ひとつ、書いておりました。それは、東芝の粉飾決算から派生したものです。でも、書き終わって、30分で、ひっこめることといたしました。理由は重いからです。特に私の被害の実態を書いているので、超が付くほど重いからです。ブログの世界も、一種のサービス精神が必要なので、先ほど書いた様な、物は、似合わないとも思いますし。ただ、ものすごい被害が、さらに出てきたら、公開するつもりです。
で、その代わり、第二次FBで、書いたものをこちらにコピペさせてくださいませ。FBでは、今のところ、非常に年齢が高い人の一人となっているものですから、つい、「お教えします」という口調になってしまっています。が、それを、修正せずに、こちらでもそのまま、置いておきます。全体で、2300文字と言う短さなので、副題としては立てず、*マークで、節を分けます。
承前の、話として、猫や、犬の多頭かい崩壊の話があった後で、
*1、猫の多頭かいの悲劇の話から、突然に、古い小説に入っていきます。小説の類も流行があって、今、大きく話題に上っている古い名作としては、夏目漱石の心があります。また、数年前までは、プルーストの、【失われた時を求めて】が、大きな話題になっておりました。これは、二つとも、裕福な上流階級の心の悩みを書いたものです。しかし、私が子供のころ=1950年代は、必読の書物の一つとして、長塚節(たかしと読む)の【土】がありました。
*2、私は、1950年代、自分が中学生の時に、それを読みました。それで、当時は、それが、どういう事かは、はっきりとは、分からないところがあったのですが、今、妊娠や、出産を経て、72歳になって、そこを、思い出してみると、はっきりとわかる表現があります。それは、女性が、わらで、自分で子宮をつついて、堕胎をするところです。ものすごく非衛生で、恐ろしいですね。だけど、それが、昔にはあったということです。【土】は、岩波文庫にはあるはずです。無かったら、図書館等の文学全集には、入っているでしょう。
*3、長塚節自身は、今の言葉でいう富裕層の生まれです。心身ともに、繊細な人で、30代で結核で亡くなっています。だが、1910年に、夏目漱石の推薦で、朝日新聞で、この【土】を連載をしています。それは夏目漱石の【こころ】の連載より前の事でした。
ああ、驚くことですが、1910年って、私がそれを読んだ時からさかのぼる事、たった40年です。非常に古い時代の世界の様に感じますが、小説が世に現れたのは、1910年だったのでした。
朝日新聞での連載が、どうして可能だったかと言うと、節は、正岡子規の弟子で、天才的な歌詠みだったからです。
””””垂乳根の、母が吊りたる青蚊帳を、すずしといねし、たるみたれども”””など、私自身は、長年忘れていたけれど、ネットで、今、見つければ、すぐ、そらで、ここに書きうつすことができるほど、有名な短歌です。病気がちだったからこそ、寝ている時間も長くて、昼間からお母さんが吊ってくれたであろう蚊帳のありがたさを語っている短歌が上です。
*4、お若い方には、想像もできない生活かもしれませんが、当時の農村には、テレビも車もコンビニもスーパーもなく、特に、顕著なことは、現金収入がなかったことでしょう。だから、気軽にコンドームを買うなどと言うことはできなかったのです。夫婦そろって、昼間労働をしないと、やって行かれない生活の中で、夜の営みを、女性側が拒否することはできません。だけど、女性は、昼間だって、働かないといけないので、妊娠をして、休んでしまうことができないのでした。だから、わらで、自らの子宮をつついて堕胎をしたのです。
ある程度の子供の数、例えば、4人から5人までは、労働力確保のために、産んで育てたとしても、それ以上は無理だと、それなりに、賢い妻はわかっていたのでしょう。それが、豪農で、地主階級の息子である、長塚節にも伝わっていたとは、当時の農村では、それが、日常茶飯事の出来事だったと、推察されます。
*5、 この小説は、もしかすると、日本近代文学の中で、プロレタリア文学に分類されているかもしれません。だけど、その分類だけを見て、あなたが、忌避なさると、したら、それは、決定的にもったいないことと言えるでしょう。日本と言う国家への理解、および、日本人への理解において、読まないでいることが、片手落ちになる事、請け合いです。
私が、今は流行っていないみたいに思われる、小説【土】の解説を、どうして、一生懸命、ここでやっているかと言うと、昔の日本人の、覚悟の在り方を、現代の日本人にも思い出していただきたいからです。
多頭かい崩壊をしてしまう人は、あまりにも覚悟がなさすぎるのです。将来を想像をして、自分が引き受けられる範囲を、きちんと見極める覚悟が必要です。それがないから、多頭かい崩壊へ陥ってしまいます。避妊をするお金がないのなら、目が、あかないうちに、捨てるのが、せめてもの、覚悟の表し方でしょう。
*6、そして、現代日本人が大変に、意汚くなったことも、残念に思っているからです。お金、お金、お金優先の世の中です。で、特に税金に群がり、それを、自分のものにすると、大きく、しかも楽にお金が手に入ります。
しかし、日本って、国家としては、すでに、借金だらけなのですよ。どうなっていくのでしょう。ともかく、”””””一人一人が、毅然とした覚悟を持つべきだ”””””と、私は信じているのです。で、この覚悟が座った、女性の話が出てくる小説【土】を紹介させていただきました。が、お若い方には、ウザったい話だったかもしれませんね。
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2015年7月22日 雨宮舜(本名、川崎千恵子)