もう一つ記事を書きます。
CBからです。
「皮膚科群」は大幅赤字、「眼科群」は黒字-部門別収支調査
7月11日4時22分配信 医療介護CBニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090711-00000000-cbn-soci
「皮膚科群」は大幅赤字、「眼科群」は黒字-部門別収支調査
中央社会保険医療協議会(中医協)の医療機関のコスト調査分科会(分科会長=田中滋・慶大大学院教授)は7月10日、「2008年度医療機関の部門別収支に関する調査報告案」を了承し、診療報酬基本問題小委員会に近く報告することを決めた。調査報告によると、皮膚科と性病科を含む「皮膚科群」では、入院と外来を合わせた収支が大幅な赤字だったのに対し、「眼科群」などでは黒字を維持した。
部門別収支に関する調査は、診療報酬体系に医療機関のコストを適切に反映させるのが狙い。厚生労働省では、「医療経済実態調査に近づけるのが究極の目標」と話している。医療機関の「診療科部門別の統一的な計算手法」を開発するため、03年度から研究を重ね、「精度が高まってきた」(同省)ため、今回、初めて試行的な調査に踏み切った。調査結果を来年度の診療報酬改定に活用するかどうかは、報告を受けて小委が判断する。
今回は、調査対象になった190病院のうち127病院の昨年10月分のレセプトデータを集計。127病院は、いずれもDPCの対象病院か準備病院だった。集計では、病院の診療科や部署を「入院部門」「外来部門」「中央診療部門」「補助・管理部門」に分類。このうち「中央診療部門」と「補助・管理部門」の収益・費用を、「階梯式配賦法」と呼ばれる手法を使って「入院部門」と「外来部門」に段階配分した。
また、レセプト電算処理システムに対応する「レセプト診療科」のほか、類似するレセプト診療科をまとめた11の「診療科群」ごとの集計も行った。「診療科群」による集計について、厚労省は「レセプト診療科だと、医療機関ごとの主観がどうしても入る。それをできるだけ排除した上での集計を試みた」と説明した。
集計結果によると、黒字か赤字かを示す「医業収益に対する収支差額の割合」(入院・外来計)は、「皮膚科群」がマイナス46%と大幅な赤字。「放射線科群」と「精神科群」の赤字もマイナス22%、マイナス19%と大きかった。「小児科群」はマイナス7%だった。
これに対し「眼科群」は18%で、黒字幅が最大だった。これ以外では、「外科群」と「産婦人科群」は共に5%。内科群は0%と収支が均衡した。
また、開設者別では「国立公立」マイナス2%、「医療法人」プラス3%、「その他」0%。病床規模別では、「199床以下」と「500床以上」が1%、「200-499床」が0%だった(いずれも入院・外来計)。
猪口雄二委員(医療法人財団寿康会理事長)は、「入院と外来を合わせた経常収支の段階で、全く利益がないということだ。病院を再生産していけないことを意味している。今の診療報酬では、医療の高度化に対応できないとわたしには見えてしまう」と指摘した。
■外来の赤字を入院でカバーか
調査報告では、入院・外来別の収支状況も集計した。それによると、外来はすべての「診療科群」で赤字だった。特に、「皮膚科群」の赤字幅がマイナス74%と際立った。このほか、「小児科群」「整形外科群」「麻酔科群」はいずれもマイナス48%。赤字が最小だったのは「内科群」(マイナス3%)だった。病床規模別でも、「199床以下」マイナス13%、「200-499床」マイナス18%、「500床以上」マイナス12%とすべて赤字だった。
一方、入院では「精神科群」(マイナス22%)、「麻酔科群」(マイナス7%)を除くといずれの「診療科群」も黒字で、外来による赤字を入院でカバーする状況を示唆する結果になった。入院では、「眼科群」の黒字が46%で最高だった。
西岡清委員(横浜市立みなと赤十字病院長)は、赤字が顕著だった「皮膚科群」の状況について、「入院がそれほど多くなく、主体の外来で赤字が大きくなるので、こうなるのかなと思う」との見方を示した。
ただ、調査チームのメンバーで、オブザーバーとして参加した池上直己・慶大医学部教授は、「部門別調査といった場合、最大の力点は診療科・部門で見ることにある。必ずしも入院と外来を分けることではない」と指摘。松田晋哉委員(産業医科大公衆衛生学教授)は、「レセプトの作成費や事務部門の人件費をレセプト数で案分すると、どうしても外来が重くなる」とし、入院と外来を合わせた収支を用いる方が望ましいと強調した。
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実際のところ、病院の再生産していくことはできないでしょうね。
僕は「サービス業」をしているつもりはないですけど、利益を出すように要求されているのに「価格」は決められているわけです。しかも価格は利益は出ないように設定されている・・・・。
別に「自由診療」「混合診療」を薦めるつもりはないのですけど、自由裁量の余地がなく診療報酬で定められた価格で「医療」を行いなさい…というのであれば、国民の安心を支えられるだけのバックアップは欲しいところのように思います。
そうでなければ・・・一応、「再生産」「再生」などが可能な状態にはしてほしいように思うのです。
別におかしなことを言っているつもりはなくて、もしこの状況下で利益を出すということは「安全でない状況にも患者さんが納得してもらわざるを得ない」ということ。
無駄な検査をするつもりはないですけど、先日も書きましたが「安全要求が高い」ために、できるだけ安全にと言われれば検査をせざるを得ない
http://blog.with2.net/link.php?602868
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一定の診療報酬で「今の制度のまま利益を出す」=「検査や処置(様々な)」を極力減らす→患者さんの安全は損なわれる…という図式になり、医療従事者としては「利益」のまえに「患者さんを確実に治したい」と思うから、確実なことをしているのかもしれません。
それに医療が再生産しないようになったということは…将来どうなっていくのか…僕は不安に思いますけど・・・・
不安には思わないのでしょうか?
それでは、また。