おはようございます
昨日、ぎっくり腰になりまして、あまり動けずにおりました。ただ、動ける範囲内でギックリ腰の場合は動く方が良いというのも事実なので、午後から買い物には行きましたが・・・。
そんなことでゴロゴロしていることが多かった週末でした(汗
さて、一月になる記事がありました。プレジデント社のものですが・・・(汗
決定版!「頼れる病院、危ない病院」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170520-00022065-president-life&p=1
プレジデント 5/20(土) 11:15配信
2013年、医療事故が過去最多の3049件に達した(日本医療機能評価機構 発表)。14年には、厚生労働省による診療報酬点数の改定、日本人間ドック学会による判定基準改訂の中間報告などが相次いだ。自分の老後はどうなるのか、医者や基準値、薬を信じてもいいのか。
■人間の尊厳を奪う患者不在の医療
――医療過誤や、製薬会社との癒着による不正が相次ぐ。医療現場での経験から、現代の医療に警鐘を鳴らし続けてきた2人の医師、近藤誠氏と和田秀樹氏に話を聞いた。
【和田】2014年4月、日本人間ドック学会が150万人の健診受診者のデータをまとめた新たな「基準範囲」の中間報告を行い、医学会で大バッシングが起こりました。しかし、新基準範囲を批判していた高血圧学会や動脈硬化学会が主張するもともとの基準値は、自分たちで大規模な調査をして導き出したものではありません。これでは患者不在の医療です。
これまで私は精神科医として多くの高齢者を見てきましたが、少しでも認知症の兆候があると入院させ、投薬で治療するという医療には疑問があります。地域的なつながりが強く、多少の認知症でも閉じ込めたりしないような地域では、認知症の進行が遅い。もっとおおらかで高齢者が大切にされる環境をつくらなければいけません。
【近藤】高血圧の最高血圧は長い間、160mmHgが基準とされていました。それが00年には140に、08年から始まったメタボ検診では130というふうにどんどん下がってきた。その背景に何があるのか、です。降圧剤の売り上げは1998年にはおよそ2000億円。それが08年には1兆円を超えました。製薬メーカーは笑いが止まらないでしょう。医者も好きなだけ「病人」をつくり出せます。基準値がある限り、高血圧やコレステロール値の変動が加齢による自然な変化であっても病気扱いされます。海外の論文を読めば、日本で行われている医療がおかしいとわかるはずですが、勉強しない医者が多すぎます。
ただし、医療従事者がどこかで違和感を覚えているのも事実。例えば老人介護に関わっているナースたちを相手に講演をしたとき、鼻腔チューブや胃ろうで強制的な栄養補給を受けたいかを聞きました。百何十人といた参加者のうち、希望者はゼロ。現代の医療が人間の尊厳を奪うことを知っているから、いざ自分の番が来たとするとそれを拒否するのです。今では寝たきりになり、本人の意思を確認できない状態でも、医学によって無理やり生かされています。
(以下略)
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和田医師が言っている「認知症の患者をすぐ入院させる」ような神経内科医や精神科医はそんなにいないと思うのですが(汗、いたら僕も違和感を感じます。
認知症の方に抗がん剤治療をするかどうか・・・という問題もありますが、体は元気だけど軽度の認知症があるという方には治療を行なっていたケースもあります。認知症が進行してきて、これ以上はメリットがないという段階で引きましたが・・・。
その方のご家族にも「入院して治療」をできるだけしない、したくない(認知症が進み、治療をする意味がなくなる)ので内服抗がん剤を主体とした治療で行くことも説明しました。
一方の近藤医師の血圧の記載ですが・・・(汗。
ガイドラインの変更は「薬屋との癒着」と言いたいようですが、確かにそういうこともありましたが・・・全てがどうではないかなと。あと・・・抗がん剤治療などについてむしろ勉強不足なのは近藤医師ではないかと・・・(汗
後半に記載されている「風邪に抗菌薬(抗生物質とは言いません。化学的に作るものができたためです)」は普通の医師は使いませんが、たまに使う方いますよね。そこは否定しませんが、ガイドラインには誰も書いていませんよ(笑
先日、朝日新聞でこんな記事が出されていました。まぁ、この記事の内容は別のホームページを何も考えずにコピーしただけのような気がしますが・・・。
ベテラン医師より若手の方が腕がいい?患者の死亡率に差
http://www.asahi.com/articles/ASK5M35L9K5MUBQU008.html
錦光山雅子
2017年5月19日09時40分
若い医師が担当した患者の方が高齢の医師が担当した患者より死亡率が低いことが、米ハーバード公衆衛生大学院の津川友介研究員らの研究で明らかになった。「英国医師会雑誌」(BMJ)に17日、論文が掲載された。
研究チームは、2011~14年に内科系の病気で入院した米国の65歳以上の患者約73万人の予後を、担当医の年齢で比べた。患者の容体の深刻度で担当医の年齢が偏る可能性があるので、シフト勤務中に緊急入院してきた患者を区別なく診ている「ホスピタリスト」と呼ばれる内科医約1万9千人を調べた。
その結果、患者が入院して30日以内の死亡率は、40歳未満の医師が担当した場合は10・8%、40代は11・1%、50代は11・3%、60代以上の医師の担当患者は12・1%と、年齢が若いほど低かった。ただし、多くの入院患者をみている医師では、死亡率にほとんど差が出なかった。
ホームページには
「年齢が上の医師と若い医師では診療パターンが異なることが示唆されていました。約60つの研究を統合したシステマティック・レビューによると、高齢の医師のほうが若い医師と比べて、医学的知識が少なく、ガイドラインどおりの治療を行わないことが報告されています。しかし、医師の年齢と患者の死亡率などのアウトカムに影響があるかどうかに関しては分かっていませんでした。そこで、私たちは今回、医師の年齢と患者のアウトカムの関係を解析しました。」
「医師が担当している入院患者の数が多いか少ないかで層別化分析を行いました。その絵結果、年間の担当患者数が少ないもしくは中等度の医師に関しては、年齢が上がるほど患者の死亡率が上がることが分かりました。その一方で、担当患者数が多い医師のグループにおいては、医師の年齢と患者の死亡率の間に関係は認められませんでした」
と、記載があります。
おそらくですが、患者数を診ているかどうかは「患者さんを実際に診療し、様々な情報を論文から調べて対応する医師」を反映していると思います。
そうでない場合はどうでしょうか?
若手医師は新しい患者さんや少しでも変わったところがある患者さんならば「ガイドライン(診療指針)」に戻り、確認すると思いますし、論文で該当するような患者がないか確認をします。それはもちろん「経験値」の不足を自覚しているからです。
それにより「新しい情報」に触れ、方向修正することができます。
ベテランでも常に「ガイドライン」を参考にしたり、ガイドライン作成に関与したりする医師もいらっしゃいますが、あまり患者さんを診療しないベテラン医師では「今までの経験」を使う方も多いかと思います。
某大学病院(分院)からやってきた患者さん(紹介ではなく、これ以上治療ができないと言われてうちに流れてきた)ですが、2011年を過ぎていたのに「MP療法」をしていました(疾患がバレますね)。理由があってしているのかと思っていましたが、患者さんに確認をすると「これ以外の治療法はないと説明を受けた」と言われ、「何をやっているのかこの病院は!」と思いました(腎機能障害、高カルシウム血症があり、ベルケイドを使用しての治療が普通です。顔に出ていなかったかわかりません)。
もう、この大学病院分院は無くなっている(他の病院になっている・・・でわかりそうですね)のですが、この方はホームページでは教授という記載になっていました(汗
この場合は確実に「知識の不足」です。
「治験」ばかりしている病院の若手医師(3〜4年目)に話を聞いたら「ガイドライン」をよく知らずに「治験」の知識ばかりが充実している方も・・・たま〜にいますが(笑
ベテランが良い、若手が良いというものはないかもしれませんが、ガイドラインは「経験」ではなく「証拠」から作られています。そのガイドラインを否定したら、寄って立つものがなくなってしまいます。ガイドラインを否定した上で「がん放置」を推し進められたら、なんとも言えません(経験でやっている医師ですからね)。
ということで、少し気になったので紹介しました。
いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。