新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

現場は休めないが…

2013-04-21 18:47:04 | 医療
こんばんは。

39℃から38℃台まで下がってきましたが、消化管の症状が改善しませんね。

先程、ヨーグルトを食べましたが、全部戻しました(^◇^;)

水分摂取はできますが、水様便がでて、若干脱水気味。

現場にいたころは休めませんでしたが、今回は休もうかしら?

ともかく、少し血糖値を上げたい気分です。

では、また。
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ダウン中

2013-04-21 08:44:58 | Weblog
おはようございます。

昨夜から発熱、嘔吐、下痢(水様便)でダウンしてます。

どこで感染したのやら。食中毒の印象ではないし、なんかのウイルスなんでしょうけど。
冬場ならノロウイルス疑いだが?

と、いうことで。もう少し体調が回復したら何か書きます
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3割が燃え尽きる?:指導医のほうが燃え尽きるかも・・・

2013-04-19 22:43:56 | 医療

さて、もう一つ追加です。

 

ちなみに現在記事の数が1960になり、もうすぐ2000の大台に乗りそうです。引き続き頑張ります。

 

さて、紹介する記事はこちら

 

弁護士、会計士など、世間一般で「ゴールドライセンス」と呼ばれる資格の中でもピカイチの人気を誇るのが、「医師免許」だ。とはいえ、彼らのキャリアパスはあまり知られていない。
結婚、出世や転職、果ては、懐事情はどうなっているのか、一般のビジネスパーソンから見ても、彼らがどのようにキャリアを積んでいるのかは気になるところだ。この連載では医師専任のキャリアコンサルタントとして、300人以上の医師のキャリア設計に携わってきた中村正志氏が、医師たちの世間のイメージとは一風異なる内情をつづる。
 前回のコラムでは、「女性医師」についてその勤務の実態やキャリアについてお伝えしましたが、今回は“研修医”にスポットを当ててみたいと思います。

 研修医とは、読んで字のごとく、一人前の医師になるための研修を受ける医師のことを指します。医学部を卒業して2年間の研修を受ける医師を初期研修医、その後、専門的な科目において研修を受ける医師を後期研修医と呼びます。

 ところで研修医を英語で言うと何というか、わかりますか? 

 “レジデント”

 と言います。レジデントというのは研修医の直訳にはならなさそうですが、実はこのレジデント(resident)という言葉は、“居住すること、住み込み”ということに由来します。つまり、ずっと住み込んで働くことで医師としての素養を身に付けるという意味を含んでいるのです。

 おそらく皆さまも研修医=忙しいというイメージを持たれている方が多いと思いますが、これが想像以上に大変です。

 研修医の朝は早く、先輩医師よりも早く来て病棟回診。その後、カンファレンス(症例検討会)出席、チームでの病棟回診、カルテ書き、外来見学、勉強会出席……などと、目まぐるしく1日が過ぎていきます。

 また、朝から晩までの通常勤務とは別に、研修医に平等に与えられるのが当直業務です。

 初期と後期の違いや選択する科目によっても違いますが、少なくとも週1回は必ず勤務しなければならず、そこでは救急患者が来ると研修医が上級医よりも先に連絡を受け問診、所見、検査などのオーダーを出さないといけません。当直帯は医師の数も少なくなり、助けてくれる医師も限られます。

そんな中、自分1人で患者に対応していく力を身に付けていき、いろいろな修羅場を経験しながら一人前の医師になっていく大切な仕事になります。日中を含め連続勤務は日をまたいだ長時間になることもあり、当然、頭のよさだけではやっていけないということはご理解いただけると思います。

■ 医師は何歳でもなれる! 

 さて、医師になるには研修医としての修業期間が必要なのですが、そもそも医師には年齢制限があるのでしょうか? 

 実はありません。医学部に入学し、卒業が認められ国家試験に受かると誰でもなることができるのです。通常は高校卒業後、大学の医学部を受験するというパターンが一般的ですが、昨今は医師不足が問題になっていることに加え、多様な学生を受け入れたいという医学部の意向により、編入学や社会人入学など、いろいろな経験を持った学生が医学部には集まってきています。

 私もいろいろなバッククラウンドを持った医師と出会っています。たとえば大学の理学部で物理を専攻し卒業した後、医学部に入りなおした方、大企業のサラリーマンでしたが、仕事を辞めて医学部に入りなおした方、看護師や薬剤師などの医療関連の資格を取ったものの、医師になりたいということで再チャレンジした方など、さまざまな方が医学部には集まります。

 多様な人材が医学部に集まるというのは、大変よいことだとは思いますが、問題となるのはその適性や年齢です。

■ ドラマのようにはいかないことも

 少し前にSMAPの草なぎ剛さんが主演で話題になった『37歳で医者になった僕~研修医純情物語』というドラマがありました。

 実話を基に、川渕圭一先生という方が書かれた小説が原作でした。主人公がある出来事をきっかけに勤めていた大企業を辞め医学部に再入学。37歳でようやく研修医になったのですが、そこで研修先である大学病院の旧態依然とした体制に疑問を感じてしまい、自分の信念の下、孤軍奮闘していくといったあらすじでした。

すでに社会人となっていても、仕事に何か物足りなさを感じていたり、次の目標を探していたりする人は多いと思います。特に学生時代に成績がよかった方なんかは、このようなドラマを見ると“よし!  オレも医者になってやろう!! ”と思うわけです。

 ネットで調べると、そういった方の医学部合格体験記が出てきますし、医学部専門の予備校を調べてみると、医学部受験をあおるような広告文がある。見ていると「自分にもできる」と思ってしまいそうな記事や情報があふれています。

 もちろん、今までのキャリアを捨てて医学部を目指し、そして合格する方というのは非常に優秀な方ばかりで、そのチャレンジ自体はすばらしいことです。頭はよく、もう後戻りはできないということで、医学部の勉強にも非常に熱心に取り組みます。ただ大切なのは、医師になることではなく、医師として活躍できるようになることです。

 医師として必要なのは、頭だけではありません。患者に寄り添い、命を預かる医師になるためには、健康な体と心がまず大切。加えて、ハードワークにもへこたれない根気が必要で、それが試されるのが研修医の数年間なのです。

■ 「40歳・研修医」の苦悩

 私が以前、キャリア相談にのったA医師は、サラリーマン生活をずっと送ってきましたが、医師不足で地域医療が崩壊してきていることに問題意識を持ち、一念発起して医学部受験を決意しました。32歳で見事医学部に入学し、38歳で医学部を卒業。現在40歳の研修1年目の先生です。

 医療に対して情熱は熱く、非常にまじめな先生ではあるのですが、慣れない当直勤務やオンコール生活(オンコールとは受け持ち患者の病状が夜間に急変した場合、自宅から電話などで看護師や当直医に指示を与えること)に嫌気が差し、研修がもう少し楽にできるような病院を探したいということで相談を受けました。医学部を卒業し、出身大学の付属病院で研修を経験したのですが、そんな情熱的な彼でさえ、ドロップアウトが何度も頭をよぎったと言います。

■ 研修医の3割がバーンアウトやうつ状態

 研修医がうつやバーンアウト(燃え尽き)になりやすいというのは、医療業界ではよく知られたことです。

 岐阜大学大学院医学系研究科産業衛生学分野の2009年に発表された「1年目研修医のバーンアウトと職業性ストレスおよび対処特性の関係」によると、1年目の研修医に対して研修開始後約2カ月時点のバーンアウト発生状況を調査したところ、「バーンアウトに陥っている状態」または「臨床的にうつ状態」と判定された研修医の割合は、男性で26.0%、女性で36.6%となり、平均して約3割の研修医がバーンアウトやうつ状態であることがわかりました。

 冒頭に触れたとおり、研修医はレジデントと呼ばれ、住み込みで働くくらいの覚悟でやらなければ身に付かないものです。医師免許取得後15年以降の先生であれば当直が免除ということもありますが、研修医では、当直は必須。救急車がバンバン来るような病院だと週2回くらいの当直を課せられるところもあります。

 医学部生からいきなり社会人となり、当直はもとより、休みの日であっても担当する患者が急変したときなどは、携帯が鳴ります。それこそ365日緊張が途切れないという日が何年かにわたって続きます。24~25歳で医学部を卒業した若手の研修医でも心が折れたり、体力が続かない方が多いのに、30代後半や40歳オーバーの研修医が、その生活に耐えられるでしょうか? 

 もちろん、そういった生活に順応し、立派に医師になっている方はたくさんいます。しかしながら私の下に持ち込まれるキャリア相談では、年齢の高い方ほどついていけず、休職されたり、うつ病を発症されたりする傾向が高いと思います。

 つまり、やる気だけでは勤まらないのです。

■ あまりにも年齢が高いと、求人も極端に少なくなる

 ほかの医師同様、人生経験を何年か経た方が、医師国家試験に受かり医師として最初の一歩を踏み出すのは、初期研修です。第3回目のコラムでも書いたとおり、医師の就職率は96%以上ですから、そこで就職ができないということは、ほぼありません。初期研修の2年間は、ある意味、病院としてもそれほど期待感はなく、給与も低い中で、雑用などもこなしてくれるコマとしか思っていません。実際、ローテーションで各科を数カ月間回って過ごす生活なので、多くの患者を責任持って長く受け持つということもありません。

 しかし、3年目からの後期研修は違います。研修医とはいえ、医師として外来や病棟も持つことにもなるため、採用側も医師なら誰でもいいということにはならないのです。そこで中年研修医の方は、初めて自分の市場価値がそれほど高くないということに気づきます。

 研修医の人気のある病院は、やはり中年よりは若い研修医を選びます。当然、人間性が高く、頭がよかったとしても、研修医としての通常勤務に耐えられるか、という観点が発生するため、年齢は重要です。

 また、病院や大学の組織というのは、年齢的なバランスというのを重要視します。

 院長をトップとして、部長、医長、医員というのは年齢的に50代、40代、30代となっていくのが普通です。ですので、そこにいきなり40代の研修医が入ってきたら、バランスが大きく崩れてしまいます。最近よくある現象として、指導医クラスの医師が部下として入ってきた研修医よりも年下だったため、扱いに非常に苦労をしたなんてことが起こります。一般のサラリーマン社会では、今やそんなことは当たり前になってきたのかもしれませんが、まだまだ医療界は古い体質です。そうした中で、中年研修医は孤立しやすい傾向にあり、なかなか周りに溶け込めないということがあります。

 私は「医師のキャリアを考える(http://ameblo.jp/nhmc040930/)」というブログを書いておりますが、最近は本当に中年研修医が増えていることから、「医師になるには相当な覚悟が必要」というトピックの記事を書いたことがあります。これは多くの読者に読まれているようですが、医学部を目指す社会人は、医師になってから本当に活躍できるのかということを真剣に考えたうえで、受験していただきたいと思います。

■ 中年研修医が進む道

 体力の面で劣る中年研修医は、科目の選択において、手術を中心とする外科系に進むのは少数です。外科になるにはハードな研修はもちろん、一人前になるのに10年かかると言われています。仮に40歳の医師がいた場合、自信を持って患者に手術ができるのが50歳。ちょっと想像しにくいですね。また内科であっても、カテーテル手術など急性期治療が必要な循環器内科や、患者の急変で夜間の呼び出しなどが多い消化器内科は、なる人が少ないです。結局、年齢や体力的な問題を考えると、自分がなりたいと思っていた科目を選択するのは現実的に厳しく、消極的な選択をせざるをえなくなります。では中年研修医が主に進む科は何か? 

 それは精神科です。

 これはある意味、理にかなっていると思います。医学部に入り直した方は多くの社会経験があり、患者側の視点で社会を見ている方が多いため、さまざまな社会の矛盾や問題を肌で感じられます。それゆえ患者の気持ちが、高校からそのまま医学部に入学した医師よりもわかるといった利点が考えられます(100%そうとも言い切れませんが)。また、研修についても、ほかの科に比べるとプログラムに柔軟性があり、早く一人前になりやすいのです。

 高ストレス社会において精神科の需要は広がっており、そのような意味で精神科を選択する研修医が多いのは自然なことですが、とはいえ、年齢が高いと医師になっても自分の選択の幅が狭くなるというのはあらかじめ知っておくべきだと思います。

■ 医師として一生の仕事にしていく覚悟

 医師というのは、最高の資格で食いっぱくれがなく、誰もがあこがれる職業かもしれません。大企業においてもリストラが進み、一歩先、半歩先が不透明な世の中においては、さまざまな社会の矛盾に嫌気が差し、医師として患者のために働きたいと思う方が増えるのは、ある意味当然のことだと思います。ただし、頭がよくて医学部に入学する能力があるだけでは、医師として充実した一生を送ることはできません。そのような適性や能力をあらためて考えさせられるのが研修医の期間であり、そこで一生を医師として過ごすという覚悟が試されるのです。

 次回は、医師の転職事情についてお話しします。

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さて、こんな記事がYahooに掲載されておりました。

僕は研修医も燃え尽きることはあると思っています。実際に何人かはそういう状態になった人も知っています。入院治療が必要になったりした人もいます。

先輩のなかには自殺した人もいます

 

ただ、僕がBlogを始めたきっかけは「眠らない医者の人生探究劇場」時代から書いておりますが、自分自身が辛いと思ったからではないです。確かに僕は血液内科を1年目、2年目と研修していましたが、特に2年目の研修医として研修をしていたころは「午前6時に来て、午前3時に帰る」を繰り返していました。

 

それでも僕は自分のことよりも「指導医の先生」が夜中でも起きて指示をくれたり、病院に出てきて下さったりしてくれたことにありがたいと思いましたし、体やご家族とかとの関係とかは大丈夫か・・・と本当に思ったものです

 

僕が直接指導を受けていた先生方以外にも忙しくされていた方は大勢います。指導医のほうが忙しくて燃え尽きていった方が何人もいます

だから、僕は「医療の質が変わり、説明などの時間が十分に必要になった。にもかかわらず、医師の数は増えず。負担ばかりが増えている」と研修医のころから思っていたのです。

だから、研修医が終わった後からBlogを作って書いています。

 

後輩の先生から「先生は電話したらすぐ来てくれていましたけど、それはすごいことなんだな・・と今実感しています」と言われたりもしましたが、後輩がかなりストレスを感じているというのは事実だと思います。僕自身がそうでしたが、この時期10㎏も体重が減りましたしね。今は元に戻って65㎏ですがw

 

研修医の先生に責任がないわけではありませんが、基本的には研修医より上の段階の医師に責任があります。昨日も実は研修医の先生に言っていたのですが

「研修医は上級医の監督や責任のもと研修をしている。けど、上級医への報告が無かったりした場合は上級医は監督責任を問われ、研修医も刑事罰を受ける可能性がある。また、いくら上級医が気が付かなかったことがあり、研修医が気付いても言われなかったからやらないというのは研修医としてというよりも、医師としての考え方に問題がある。」

「研修医は唯一、上級医の責任が強い環境で研修をできる唯一の期間なのだから、考える時間がある時にはPlanを立てるところまではやるつもりでなくてはいけない(急変時除く)」

と。

 

そういう意味で初期研修医以降は大変ですし、上級医も現場の話だけでなく、会議や他の細々した書類仕事が否応なしに増えて・・・かなりの負担になるのだと思っています。

上級医の負担に関して・・・僕なりの表現で書いてみました。

 

 

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白血病幹細胞への分子標的療法

2013-04-19 22:14:08 | 医療

こんばんは

 

今日は風も強いですし、少し寒くなってきましたね。

 

今日は3つ目の倫理委員会への申請でちょっと時間を食ってしまい、午前中がつぶれてしまいました・・・orz

その後、指導をいただいた論文の修正をし、昨日のカンファで少し話題になった話をうちの移植症例を見返してみたりしておりました。

 

さて、本日はまずこちらの記事の紹介からっせていただきます。

3月上旬にありました造血幹細胞移植学会では僕も講演を聞いておりましたが、ついにこの話がニュースになっておりました。

白血病再発の主原因「白血病幹細胞」を標的とした低分子化合物を同定

http://www.riken.jp/pr/press/2013/20130418_1/

-急性骨髄性白血病に対する生体内での効果をマウスで確認-

ポイント

  • 白血病幹細胞が発現する分子を狙った低分子化合物の効果を白血病ヒト化マウスで確認
  • 従来の抗がん剤が効きにくいFlt3遺伝子異常を持った悪性度の高い症例に有効
  • 低分子化合物の単剤投与により患者由来の白血病幹細胞と白血病細胞をほぼ死滅
 

要旨

理化学研究所(野依良治理事長)は、ヒトの白血病状態を再現した白血病ヒト化マウス[1]を用いて、従来の抗がん剤が効きにくい白血病幹細胞を含め、ヒト白血病細胞をほぼ死滅させることができる低分子化合物を同定しました。白血病の再発克服・根治を目指す新たな治療薬として期待できます。これは、理研免疫・アレルギー科学総合研究センター(谷口克センター長:現 統合生命医科学研究センター 小安 重夫センター長代行)ヒト疾患モデル研究グループの石川文彦グループディレクター、齊藤頼子上級研究員と、創薬・医療技術基盤プログラム(後藤俊男プログラムディレクター)、生命分子システム基盤研究領域(横山茂之領域長、現 横山構造生物学研究室 上席研究員)、国家公務員共済組合連合会虎の門病院血液科(谷口修一部長)との共同研究グループによる成果です。

成人の血液がんである急性骨髄性白血病[2]は、原因となる遺伝子異常によっては再発率が高い血液がんです。このため、再発を防ぎ、根治へと導く治療法の開発が強く望まれています。これまでに研究グループは、白血病再発の主原因となる白血病幹細胞[3]を同定し、どこに残存するか、なぜ再発が起きるのか―などを明らかにするとともに、白血病幹細胞に発現し治療標的となりうる候補分子を同定してきました。

今回研究グループは、同定した候補分子の中から、HCKと呼ばれるリン酸化酵素(キナーゼ)[4]を標的に選び、HCKの酵素活性を最も強く阻害する低分子化合物「RK-20449」を数万の化合物の中から同定しました。RK-20449は、試験管内で患者由来の白血病幹細胞を低濃度で死滅させただけでなく、病態を再現した白血病ヒト化マウスに単剤投与しても白血病幹細胞に対する有効性を示しました。特に、Flt3という遺伝子に異常を持ち、従来の抗がん剤に抵抗性を示す悪性度の高い白血病症例では、数週間、毎日投与するとマウスの末梢血から全てのヒト白血病細胞がなくなり、2カ月後には、骨髄にある白血病幹細胞と白血病細胞のほぼ全てを死滅させることができました。

この成果は、全ての症例ではないものの、急性骨髄性白血病の中でも最も予後不良な症例に対して、幹細胞レベルで白血病細胞を根絶できる新しい治療薬として開発されることが期待できます。

本研究成果は、『Science Translational Medicine』(4月17日号)にオンライン掲載されます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(略)----------

理研、白血病幹細胞殺す化合物特定-白血病の根治に光

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020130418eaas.html

 
 理化学研究所統合生命科学研究センターの石川文彦グループディレクターらは、成人の血液のがんである急性骨髄性白血病(AML)の原因となる白血病幹細胞を死滅させる化合物を特定した。ヒトの白血病を再現したマウスに同化合物を投与する実験で、白血病幹細胞がほぼすべて死滅することを確認した。再発を繰り返すタイプのAMLに有効な治療薬となる可能性があり、数年内に臨床研究の開始を目指す。成果は18日、米科学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシン電子版に掲載される。
 グループはこれまでの研究で、白血病幹細胞の生存や増殖に関連するリン酸化酵素「HCK」を見つけていた。今回、HCKに結合して活性化を阻害する化合物を数万種類の中から探索。その結果、わずかな投与量で効果的にHCKを阻害できる化合物「RK―20449」を特定した。
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この化合物が万能であるとは思っておりませんが、複数の組み合わせて治癒率は向上しそうだとは思っております。
 
素晴らしい発表ですよね。
 
 
さて、一般の方ではわかりにくいと思いますのでFLT3-ITD変異がこの話の中で出てきますが、この遺伝子異常は予後不良の遺伝子異常の一つで、現在JALSGでの治験が行われています
 
 
試験名: FLT3/ITD変異陽性成人急性骨髄性白血病を対象とした同種造血幹細胞移植療法の有効性と安全性に関する臨床第II相試験-AML209-FLT3-SCT Study (AML209-FLT3-SCT)-
 
 
一般に急性骨髄性白血病に対して第1寛解期で同種骨髄移植をするのと第2寛解期(1回再発して、もう一度寛解に入った場合)とでは成績に大きな差はありません。
 
問題は再発した白血病が寛解に入るかどうかですが・・・基本的には性質の悪いやつが残っていて、そいつらが増えてくるわけですからね・・・。
 
ということで、「最初から同種骨髄移植をする」のか「抗ガン剤治療だけで、第1寛解期には移植をしない」のかは大きな問題です。同種骨髄移植の治療関連死亡率は抗癌剤治療よりも高いので、簡単に移植をしましょうとは言いません。
 
ですので、ドナーさんの条件だったり、患者さんの条件だったり、いろいろなものを検討します。
 
その中でも・・・この遺伝子異常があるとどうも予後(生存)が悪そうだ…ということで、移植をしたほうがよいのではないかと考えられているのがこの遺伝子異常(FLT3-ITD)です。
 
この低分子化合物はFLT3-ITDを持った白血病細胞によく効くということで、将来は逆に予後の良い白血病になるかもしれませんね
 
 
アンディ・フグさんがAPL(急性前骨髄急性白血病)で亡くなられましたが、これもATRAが登場するまではもっとも予後不良の白血病であったものが、最も完治する可能性のある白血病になりました。
 
治療の進歩でそういったものが増えてくることを祈っています。
 

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輸血はだめだけど骨髄移植はOKなのはなぜだろう?

2013-04-17 21:17:37 | 医療

こんばんは

 

今日は朝からくしゃみ、鼻汁、目のかゆみと花粉症らしい症状が再燃してきました。たまたま会った試供品の「アレロック」をもらいましたが、この薬はよく効くものの眠くなるので一日しんどかったです。

 

正直だるくて仕事にならなかったので、単純作業(データ集め)のみに終始しておりました。

 

しかし、日本列島各地で地震が続いていて気になりますね。

淡路島の地震に続き、今日は2つの大きな地震がありましたね。

 17日午後5時57分ごろ、三宅島近海を震源とする地震があり、三宅島で震度5強を観測した。気象庁によると、震源の深さは約20キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6.2と推定される。この地震により、日本の沿岸では若干の海面変動があるかもしれないが、被害の心配はないという。

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 気象庁によると、17日午後9時3分、東北地方で強い地震があった。震源は宮城沖で深さは約60キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は5.8。津波の心配はないという。

 宮城県の北部と中部で震度5弱を観測した。

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マグニチュード6前後でこのくらいの地震が起きるのだから、あらためて東北の震災のエネルギーの大きさがわかりますね。大きな災害が起きないことを祈念しております。

 

 さて、もう1つ気になったのがこちらの記事。

 青森県立中央病院(青森市)で2011年4月、宗教団体「エホバの証人」の女性信者(当時65歳)の家族が、女性の信仰上の理由で手術中の輸血を拒否し、途中で打ち切られた手術後に、女性が死亡していたことが分かった。

 病院によると、女性は同月28日昼頃に体調が悪化して入院。急性硬膜下血腫と診断され、手術が必要となった。女性自身は意識不明だったため意思表示はなく、女性の息子が輸血拒否を申し出て、書面を提出したという。

 手術中に出血が止まらなくなり、病院側が説得したが、息子は応じなかった。手術は打ち切られ、女性は同日夜に死亡した。

 教団関係者によると、息子は信者ではなく、女性は輸血拒否の意思表示カードを作成していたという。ただ、病院側は入院時は持っていなかったとしている。

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 青森市の県立中央病院で11年4月に行われた県内の女性(当時65歳)への手術で、女性が宗教上の理由で輸血を拒否する「エホバの証人」の信者だとして、女性の息子が輸血を拒否し、手術が継続できずに女性が死亡する事例が起きていたことが16日、同病院への取材で分かった。同病院によると、女性は11年4月28日夕に入院。急性硬膜下血腫との診断で血腫の摘出手術を始めた。手術の過程で輸血が不可欠になり、脳神経外科の主治医が息子に輸血を求めたが断られたため主治医は手術継続を断念。女性は同日夜に亡くなった。

 エホバの証人の信者への輸血に関しては、無断輸血は「人格権の侵害」として、病院と医師に損害賠償を命じる最高裁判決が00年に確定している。【宮城裕也】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

急性硬膜下血腫であればそれほど出血量は多くはなく、血小板などが消費されることもないと思いますので、おそらく血液疾患の方なのだろうと思います。

 

僕は患者さんが「治療を受けない権利」というものはあると思いますので、この患者さんや息子さんの対応に関してどうこう言うつもりはないです。

 

ただ、不思議なのは「エホバの証人」の方々って、骨髄移植は受けていたりするんですよね・・・。数年前の血液学会で発表しているのを見ました。輸血しないけど、骨髄移植はする・・・?

 

そこが不思議です。

 

 と、思いエホバの証人をウィキペディアで調べてみました。

 血液に関する見解 [編集]

旧約聖書時代からキリストの昇天後についても、一貫して血は神聖なものであり食べることは禁じられているという旧約聖書の教えに基づき、血液を食すること拒む。ただし、血抜きの工程を経ている肉はよいとされているが、当然、完全に血が抜かれているわけではないので、あくまでも程度の問題である。これはユダヤ教でも同じである。ただし、エホバの証人においては血を食べることを血を内臓で「消化」することではなく、体に取り込むことと解釈しているので、血管からの輸血も拒否しなければならない。特に輸血拒否に関しては、手術や怪我等で出血がひどいなど輸血が不可欠な場合はその治療を受け入れないため、医師やエホバの証人の医師等で構成される医療連絡委員会が輸血の代替医療を行う病院へ転院措置を行う。しかし、結果として死に至る場合もある。

これに対しては、命を危険にさらすものだと非難されることが多い。これに対してエホバの証人側は、輸血という手段を望まないだけで、代わりの代替療法(無輸血治療)を推奨したり、妊娠中絶を否定していることなどを挙げ、決して命を軽視していないという見解を示しているが、輸血による感染の危険性強調したり、無輸血治療の効用を奨励する。また、大人が死の危険を納得して、輸血を拒否するならば、納得できるとして、そのような判断ができない子供を親の信仰によって死の危険にさらす行為には許されないという世論の声は高い。 詳細は「輸血拒否#エホバの証人の主張と、それに対する批判」以下の節、及び英語版「Jehovah's Witnesses and blood transfusions」を参照

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー【引用終わり】

輸血という概念や移植という概念がない時代に決められたことを守り通していくのがよいことかはわかりません。個人の権利として「輸血しない権利」はあると思いますが、輸血をすることで生き延びられるのであれば、輸血したほうがよいのではないでしょうか?

 

僕はあまり熱心に神様を信じるタイプではないのですが、神様のような存在がいるかもしれないとは思います。しかし、そういう存在が「輸血する、しない」で人を見はなすようなものでしょうかね?

きっと助かって、あらためて信じてくれる方がうれしいのではないかと思いますが・・・。

 

そう、僕は思います。

あくまで個人の感想であり、エホバの証人を批判する気はないです。念のため。

 

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中小病院と拠点病院のすみわけ政策

2013-04-15 22:51:05 | 医療

こんばんは

 

今日も一日が終わりました。いろいろやることは多いのですが、終わらないものですね。

頭の中で明日はこれとこれを少なくとも仕上げないと・・・と思っております。

 

さて、今日はこちらの記事を紹介します

外来医療の機能分化と連携

 中央社会保険医療協議会(中医協)が入院、外来、在宅医療をめぐる「包括的な議論」を一巡させ、2014年度の診療報酬改定に向けた論点が少しずつ見え始めている。現時点で浮上しているのは、外来診療の機能分化や急性期病院の在院日数短縮、在宅医療サービスの量的確保と質の担保など―。社会保障・税一体改革をにらんだ2回目の報酬改定の焦点は? これまでの議論を整理した。【兼松昭夫】

【「外来医療の機能分化と連携」詳細】


 中医協による現在の議論は、前回改定の答申書と共に厚生労働相に提出した附帯意見がベース。この中には、長期入院の実態を横断的に把握するための調査実施など計18項目が盛り込まれ、中医協では、これらの調査結果がまとまってから、テーマごとの本格的な議論に入る。厚労省は、附帯意見に盛り込まれなかった課題についても、必要なら順次取り扱う方針だ。

■大病院の一般外来は一層縮小
 3つの分野のうち外来の見直しは、12年度報酬改定の議論でもテーマになった。その結果、大規模病院(特定機能病院や500床以上の病院)の一般外来を縮小させるため、紹介状なしにこれらの病院を受診した場合には、初診料や外来診療料を引き下げ、差額分の患者への請求を認めるなどの措置を取った。診療所などとの機能分化を推進し、大病院の医師の負担を和らげるのが狙いだった。
 中医協の附帯意見では、入院や外来医療に関して、「機能分化の推進や適正化について引き続き検討を行う」こととされており、次の報酬改定に向けても対応を話し合う。

 中医協は1月23日の総会で、外来診療をめぐり1回目の意見交換を行った。この日のポイントは、同省が提示したイメージ図だ。 介護保険施設なども巻き込んで相互連携し、外来ニーズに応えるという内容で、患者がアクセスしやすい中小病院や診療所では、「全人的かつ継続的な診療」を、地域の拠点病院では「専門的な診療」をそれぞれ提供する形が示された
 中小病院や診療所が担うのは、
・複数の慢性疾患を持つ患者への対応
・必要なときにいつでも連絡が取れ、適切な指示を出せる体制づくり
・専門医や介護保険施設などへの適切な紹介
・継続的な服薬・健康管理
など。

 これに対して拠点病院の課題には、医師による外来業務の負担軽減や、専門外来の確保、一般外来の縮小などを列挙した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

別に大規模病院にいるから「専門だけ」診るわけではないのですが、前も書きましたが専門的なこと以外までやりだすと時間が足りなくなります

患者さん1人に10分の予定で予約を組んでも、だいたい1時間以上遅れます。僕が遅いだけかもしれませんが、まともに患者さんの話を聞けばそうなります。しかも一部の患者さん(白血病や悪性リンパ腫の経過観察中の方)では5分以内には終わるようにしていても、そうなります。

 

そこに高血圧などの生活指導などを組み入れるとさらに時間が推してきます。

 

そういう意味ではここに書いていることは正しいのでしょうけど、別に僕たち専門診療をしている医師が「全人的」に診なくてよいわけではないですし、診るつもりでいます

ただ、あくまで外来診療に関して「専門」に特化し、他のことまでいろいろやらないというやり方で『機能わけ』をするということでしょうか。

 

それでは、今日はこのあたりで。

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こちらの記事も気になりましたので、参考程度に紹介します

新しい「出生前診断」では、妊娠した女性の血液から、胎児に染色体異常があるかどうかがわかるという

妊婦の血液を調べることで、胎児に染色体異常があるかどうかを知ることができる新型「出生前診断」が、今年4月1日より昭和大学病院などではじまった。この新しい診断方法は、従来行われてきた羊水検査よりも、妊婦の身体に負担が少ないというメリットがあるという。一方で、「人工妊娠中絶の増加につながるのではないか」という反対の声もあがっている。

染色体異常の一つとして、ダウン症が知られているが、その発症確率は、妊娠した母親の年齢との相関関係があると言われ、女性の年齢とともにリスクも上がるという。そのため、高齢出産に不安を感じる女性を中心に、新しい診断方法が広がっていくとみられているが、異常が見つかった場合には、妊婦が人工中絶を選択することもありうるのが現実だ。

では、そもそも、人工妊娠中絶は法的にどう解釈されているのだろうか。刑法には「堕胎罪」についての規定(212条)があり、「妊娠中の女子が薬物を用い、又はその他の方法により、堕胎したときは、一年以下の懲役に処する」と書かれている。はたして、「染色体に異常があった胎児」を法的に中絶してよいという根拠はあるのだろうか。東川昇弁護士に聞いた。

●母体保護法の拡張的運用で「人工中絶」が広がった

まず、東川弁護士が言及したのは、人工妊娠中絶の条件を定めた母体保護法だ。

「母体保護法14条1項1号は、『妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのある』場合には、指定医師が、『本人及び配偶者の同意を得て、人工妊娠中絶を行うことができる』と定めています。これが拡張的に運用されてきたために、人工妊娠中絶の件数は飛躍的に増加してきたといえます」

このように述べたうえで、次のように続ける。

「この条文の定める要件の有無の判断は、人工妊娠中絶をなしうる指定医師に委ねられています。そのため、堕胎罪の取締りは実際にはほとんど行われないようになり、その結果、現在のわが国では、堕胎罪は事実上『非犯罪』化されたともいいうる状況にあります」

つまり、母体保護法の拡張的な運用により、刑法の「堕胎罪」は有名無実化しているといえるのだ。

「このような状況において、ダウン症胎児の堕胎が、法的承認なく、当たり前のように行われてきました。そこに今回の『新出生前診断』が登場したということです」

●「新出生前診断」にもとづく人工中絶に対する懸念

日本産科婦人科学会は3月9日、妊婦の血液で胎児のダウン症など3種類の染色体異常を高い精度で調べる新しい出生前診断『母体血胎児染色体検査』の実施指針を理事会で決定。4月1日から、昭和大学病院などで診断が始まった。

このような動きについて、東川弁護士は「強く異議を唱えたい」と口にする。「ダウン症児などは、この世に貢献できない悪しき存在として、その生命を抹殺してもよいというのでしょうか。健常者のおごり高ぶった姿勢の現れといえるでしょう」

出生前診断にもとづく人工妊娠中絶は「生命の選別」につながるのではないかと、倫理的に懸念する声があがっているが、法的な観点からも疑念があるといえるだろう。そもそも人工中絶をどのように評価すべきなのか、立ち止まって議論すべき時期にきているのかもしれない。

 

 

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日医の勤務医労務環境チェックリスト:これ勤務医の方はどう思いますか?

2013-04-14 22:26:21 | 医療

こんばんは

 

昨日は内科学会総会で発表してきました。とりあえず、無事終了しました。その行き帰りの電車で村上春樹さんの「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を読んでおりましたが、なかなか読ませる面白い本でした(読み終わりましたが、また後日読むと別の面白さが出てきそうな気がします)。

 

さて、今日は先日書きました「勤務医の労務管理ツール?」という記事で、内容がわかったら・・・と書いたところ、情報提供をいただきましたのでそれに関する記事を書いてみたいと思います。

http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20130410_3.pdf

ステップ1 勤務医の労務管理チェックリストによる現状把握・分析
① チェックリストの回答・集計
[1]~[7]の5つの設問を一つずつ読み、勤務医の労務管理に関して当てはまるかどうかについて、「はい」、「いいえ」のいずれかにチェックを入れてみましょう。もし、すぐに判断できなければ「わからない」、にチェックを入れます。
回答がすべて終了したら、各分野の最終行にある「合計」欄に「はい」、「いいえ」、「わからない」の回答数(0~5)を記入し、「勤務医の労務管理チェックリスト 分析チャート」を作成します。
[1] 労働時間管理に関する勤務医への周知

1 就業規則を作成し、勤務医に周知しています。

2 労働条件は、すべての勤務医に対して明示しています。

3 労働契約書・労働条件通知書はすべての勤務医に対して交付しています。

時間外・休日労働協定(36協定)などの労使協定は勤務医に周知しています

勤務表を作成し、勤務医に周知しています。


[2] 労働時間の適正把握
出勤・欠勤だけではなく、タイムカード・自己申告により労働時間数の把握を行っています。

カンファレンス・症例検討会に要した時間を労働時間としています

3 残業命令に基づかない自発的残業であっても、業務上の必要性がありやむを得ず残業している場合には、労働時間として計算しています。

4 仮眠時間中に救急医療を頻繁に行うことが通常である場合、その仮眠時間は休憩時間ではなく労働時間として取り扱っています

5 外勤アルバイトでの勤務時間を労働時間として把握し、通算して管理しています。

[3] 労働時間・休憩・休⽇の取扱い
1(変形労働時間制を採用していない場合)1週の所定労働時間は40 時間以内、1日の所定労働時間は8 時間以内となっています。

2 1ヵ月単位の変形労働時間制を実施している場合、対象となる勤務医・変形期間・週平均所定労働時間・起算日・始業終業時刻等を適正に定めています。

週1回、または4週間で4日以上の休日を与えています

4 労働基準監督署長の許可を受けて実施している宿日直において、救急医療等の通常業務を日常的に行わせていません。

5 労働時間・休憩・休日の規制の適用除外となる管理監督者の対象者は、「部長」などの役職名ではなく、その職務内容、責任と権限、勤務態様等の実態によって判断しています。

[4] 時間外・休⽇労働協定(36 協定)
職員の過半数を代表する者等と36協定を締結し、所管労働基準監督署長に届け出ています

2 36協定に定めている「延長することができる時間」は、「1ヵ月45 時間」などの限度時間内としています。

36協定に定める「延長することができる時間」を超えて労働させることはありません

4 特別条項付きの36協定を締結している場合、その「特別の事情」は臨時的なものになっています。

5特別条項付きの36協定を締結している場合、その延長時間はできるだけ短く定めるように努力しています。


[5] 割増賃⾦
1 残業時間や割増賃金のカットなど、サービス残業等による割増賃金の不払いはありません。

2 時間外労働等に対して定額の割増賃金を支給している場合、その金額は基本給と明確に区分しており、基本給に含めていることはありません。

3 定額の割増賃金を支給している場合、突発的に時間外労働が増加し、定額の割増賃金額を実際の割増賃金額が上回ってしまったときは、その差額を支給しています。

4 労働基準監督署長の許可を受けて実施している宿日直において、救急医療等の通常の労働を突発的に行った場合には、その時間に対して割増賃金を支払っています。

5 割増賃金の算定基礎となる賃金から除外している諸手当は、住宅手当など適正なものとなっています。


[6] 勤務医の安全と健康の確保(安全衛⽣管理体制)

1 衛生管理者・産業医(常時使用する職員が10 人以上50 人未満の場合は衛生推進者)を選任しています。

2 衛生委員会を設置し、毎月1回以上開催しています(常時使用する職員が10 人以上50 人未満の場合は安全または衛生に関する事項について関係労働者の意見を聴く機会を設けています)。

3 常勤の勤務医について、1年(深夜業を含む者については、6ヵ月)以内ごとに1回、定期的に健康診断を行っています。

4 時間外・休日労働時間が1月当たり100 時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる勤務医が申し出た場合は、医師による面接指導を行っています

5「心の健康づくり計画」の策定など、組織的・計画的に施設のメンタルヘルス対策の取り組みを行っています。


[7] ⼥性勤務医の就労⽀援

1 妊娠中、産後1 年を経過しない女性勤務医から請求があった場合には、当直・日直勤務を免除しています。

2 産前6週間のうち女性勤務医から請求があった期間、および本人の就労希望の有無にかかわらず産後8週間は、休業させています。

3 勤務医から申出があった場合には、子が1歳に達するまで育児休業をとることを認めています。

4 3歳未満の子を養育する勤務医について、希望があれば利用できる短時間勤務制度を設けています。

5 妊娠、出産、産前産後休業の取得、深夜業免除などの申出をしたり、受けたことを理由として、退職を勧めたり、不利益な配置の変更を行うなど不利益な取扱いをしていません。

------------------------------------

これを本当に実施するためには、医師数がどれくらい必要なんでしょうかね?

 

前も書きましたが4年前の年度は僕が病院にいなかった日は2日間のみで、うち1日はJALSG(日本成人白血病治療共同研究グループ)の会議に参加したのみ。

3年前は一応年末年始+夏休みを合わせて10日間、2年前は教授から「お前は良くても、周りが休めなくなるから休め(僕もかなり疲弊していましたし、体重が10㎏低下していた時期だったので助かりましたw)」と言われて隔週で休み(といっても、本当にまずいときは病院に行きましたが)・・・ということで、医師数が少ない病院はこの環境は成り立たないと思います。

 

実際にこの環境を成立させるためには

「医師数を増やす」

「急に医師数は増えないから、病院の3分の1程度を閉鎖して、医師を集めて、その分搬送能力などを拡大する」

「病院内の業務の分担(特に事務など)」

を行う必要があるだろうな・・・。

 

現実的には望ましいものの実施不可能なのではないでしょうか?

 

いや、本来はそうあるべきだと思いますが・・・。これ36協定結んで・・・って医師数それだけで2倍以上必要でしょう?

3倍と言わなかったのは、どこかの病院は医師数に余裕があって交代制をくんでいたり、当直(その翌日は完全休養)制がきちんとしていたり…・しているでしょうから。

 

ついでに言うと・・・給料の関係・・・そんな超過勤務で給料にプラスされるのであれば、数年前の僕の勤務時間1日15~18時間(15時間は多分平日の最低でないか?)は病院にいるから・・・休日を含めると余裕で月に300時間労働になりますよ?

それを・・・40×4+45=205時間で残り95時間以上はどうするのだ・・・。

 

患者さんの診療の質を落とせないということはTriageしなくてはならない

 

どう考えているのでしょうかね…日医や厚生労働省は・・・?

 

皆さんはいかが思われますか?

 

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勤務医の労務管理ツール?

2013-04-12 21:21:18 | 医療

こんばんは

 

今日も一日が終わりました。4月に入り患者さんも激増中のようです・・・(汗

まぁ、それは仕方がないのですが。

 

今日から東京で「日本内科学会」が開催されております。明日、僕も発表があるので参加します。

 

今日はこちらの記事を紹介します。

 劣悪な労働環境や絶対的な医師不足、地域や診療科ごとの偏在化―。こうした勤務医が直面する労働環境を少しでも改善しようと、日本医師会(日医)は、労務管理の分析・改善ツールを作成した。日医は今後、勤務医が参加するワークショップ研修会の場や、勤務先病院などに配布し、労働環境の改善を促す方針だ。

 「47都道府県でワークショップを通して周知するなど、できるだけ広げていきたい」。10日に行われた日医の定例記者会見で今村聡副会長は、日医だけでなく、県医師会も分析・改善ツールの普及に取り組む必要を強調するとともに、厚労省もこのツールを評価し、日医と連携して勤務医の労働環境改善に取り組む意向を示していることを明らかにした。

 労務管理の分析・改善ツールは、▽勤務医の労務管理チェックリストによる現状把握や分析労働環境改善の手順―の2つのステップで構成。現状の把握や分析を行うステップ1では、勤務する病院の現状を知る目的で、労働時間管理の周知や割増賃金、女性勤務医の就労支援など7領域のチェック項目を整理。ステップ2では、ステップ1の結果に基づき、PDCAサイクルや、取り組みを開始するタイミング、検討を行う組織といった勤務先の病院をより良くしていくためのヒントを整理する構成となっている。

 日医は、このツールを会員向けに提供することで、勤務医の労働条件や職場環境の改善につなげる方針だ。また、多くの勤務医がツールを利用できる環境をつくるため、病院管理者の院長や人事関係者のほか、四病院団体協議会(四病協)など病院団体への周知徹底を図るという。

 ただ、ツールが勤務医の労務管理と職場環境改善の内容をすべて網羅しているわけではないことなどから、今後、良好な事例を収集するとともに、ツールを活用する現場の意見などを踏まえ、改定版の作成なども検討するという。【新井哉】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

日本医師会のホームページ(http://www.med.or.jp/)をみましたが、少なくとも現在公表されていないようなので内容はわかりません。まぁ、日医の会員向けにツールを提供と書いているので、公表はしていないのでしょうけど。

 

内容がわからないので何とも言えませんが、僕も日医に入ってませんが・・・勤務医の状況をどのくらい知っているのかしら・・・と思ったりしています。

イメージが勤務医の団体ではないので(最近、勤務の理事が出ているとはいえ)。だって、日本医師会理事、勤務医枠って去年できたくらいですよね(笑?

http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20120307_22.pdf

 

もし、内容がわかったら意見を書いてみたいと思います。

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僕の再生不良性貧血の説明(患者さん向け)

2013-04-10 22:40:37 | 医学系

こんばんは

 

先程コメントに再生不良性貧血に関することをいただきましたので、少し僕なりの患者さんに対する説明の仕方を書いてみようと思います。

骨髄異形成症候群(MDS)とは異なる疾患ですが、低形成(細胞数が少ない)MDSでは診断がはっきりしないこともあります

(MDS関連記事)

アザシチジン(ビダーザ)の話

骨髄異形成症候群の説明(患者さん向き)

 

あとは僕も再生不良性貧血のような見えたCD55かCD59かのどちらかが欠損していたタイプのPNHもどきのような(PNHとは発作性夜間血色素尿症という骨髄不全や溶血発作などを起こす病気です)患者さんもいますので、実際に患者さんを診ていたらそういうのを全データをみて否定しながら、話をしていきますが・・・。

ということで、少し書いていきます。40歳以上の設定です

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

○○さんはこのたび息切れや出血しやすいということで近くの病院を受診されて、当院に紹介という形になりました。

 

血液検査では白血球という体を守る抵抗力、兵隊のような存在ですが、これが500/μlと少なく、そのうちの菌と闘う成分(好中球など)が20%程度と減少しています。また、ヘモグロビンという貧血に関する値が7g/dlと普通の人の半分ほどで、血小板という止血のための成分も1万/μlと減っています。

そして赤血球の若い方の細胞「網状赤血球」というものも普通は数万/μl単位であるはずが、2000/μlと減少しています。

 

この血が作れていない原因を調べるために、骨髄という血液を作るところを調べました。骨髄の中は細胞の数が少なく、好中球や赤血球の若い成分、血小板というものをつくる巨核球という成分が減っており、リンパ球という成分がhっ血球の中では多くしめておりました。

 

検査結果を聞いても難しいと思いますが、○○さんの病気は再生不良性貧血という病気です。

○○さんのように血液がうまく作れないものを総称して「骨髄不全」というような呼び方をしますが、その中に大きく分けると2つのグループに分かれます。

一つは血液の質が悪くなって、作っても作っても不良品ばかりで出荷できないから血液の量が減ってしまう病気で、骨髄異形成症候群というものです。

もう一つが今回最も疑わしいのですが、造血幹細胞と言われる血液のもとになる細胞が自分の免疫で攻撃されてしまい、数が減ってしまう病気です。こちらは作りたくても創れない病気です(量の病気)。

 

先程申し上げましたが、骨髄の検査をした時に細胞の数が著しく減っていました。しかし、全くないわけではありませんでしたので、それらをよく観察しましたが「不良品」のようなおかしなものは見られませんでした

骨髄異形成症候群というのは血液の質が悪くて出荷できない病気ですので、普通の血液中に不良品がでていることもあれば、出ていなくても骨髄の中では壊される前の不良品を認めることがよくあります(通常、低形成MDSでなければ血液の数値が減っていても、骨髄中にはそれなりに細胞はいます)。

 

今回○○さんの骨髄には明らかな不良品は認めませんでした。そして全体の数が少ないだけではなく、リンパ球というものを多く認めました。これは攻撃する側の細胞が多く存在すると言うことです(実際は形質細胞や肥満細胞なども目立ちますし、寿命が長かったり、主に攻撃受ける側ではないからリンパ球が多いというのもあると思いますが)

 

実際には、まだSLEなどの自己免疫疾患を否定したり、染色体検査(染色体異常がある場合は低形成MDSの可能性があります)の結果を待つ必要がありますが、これほどの骨髄の様相を自己免疫疾患で起こす可能性は低いですし、低形成MDSであれば国際的には免疫抑制療法はきちんとした根拠がある治療ですので、同じ治療であれば行うのに確定診断を待つ必要はないと思います。

 

さて、再生不良性貧血の病状に関してStage1(軽症)からStage5(最重症)の5段階に分かれますが、○○さんは最重症に区分されます(分類はネットなどで見てください)。好中球という先ほど申し上げた「菌」と闘う成分が100/μlていどで、網状赤血球が2000/μlと減少し、血小板も2万以下です。

 

治療の基本的な考え方ですが、大きくは免疫抑制療法と骨髄移植に分けます。軽症の患者や免疫抑制療法に加える形でタンパク同化ステロイドと言われる造血作用を持つ薬を使うこともあります。

 

免疫抑制療法というのは先ほども申し上げましたが、自分の免疫が自分の血液の大本を攻撃することでこの病気は発生していると考えられています。であれば、この攻撃を止めてあげれば自分の血液は作れるようになってくるはずです。

中等症の患者さんや高齢の患者さん(患者さんの状況によりますが、個人的には80歳代にATGはやりにくいです)ではシクロスポリン(CyA)という薬剤を使用します。

やや重症(Stage3)~最重症(Stage5)の患者さんではATG(抗胸腺細胞グロブリン)+CyAで治療を行うか、若い患者さんで兄弟間でドナーがいる場合は同種骨髄移植を行ったりします

40歳未満で兄弟間のドナーが得られる場合は積極的に同種移植を行います。同種移植はリスクが高い治療(造血幹細胞移植のイメージは?:同種骨髄移植に関する説明)のため、若い患者さんのほうが耐えられる。また、兄弟間のほうがよい理由は1つ目に「バンクドナー」では調整に時間が必要であること、2点目に抗腫瘍効果などは不要なため、できるだけ変な免疫反応が起きにくいほうがよい(GVHDのことです)からです。

 

実際にこのATG+CyAという治療法での奏効率は70~80%程度あり(最近ウサギのATGになって半分程度になったようなイメージも・・・)、40歳以上の患者さんではまず行う治療法です。

 

ATGという薬は点滴で入れるのですが、ウサギの抗体(異種タンパク)なので免疫反応が起きやすいです(血清病といいます)。そのため、同時にステロイド剤も投与します。さらにシクロスポリンも内服します。

 

この3つはかなり強力な免疫抑制剤です。現時点で菌と闘う兵隊がいないところに、さらに免疫力を落とすな治療を行います。そのため、細菌や真菌(カビ)などの感染を予防する薬を内服していただきます。また、当院ではG-CSFという好中球を増やす薬を使います。

 

このような治療を行い、約3か月で治療効果を判定します。

この間、出血しないように血小板の輸血を、貧血に対しては赤血球の輸血を、感染症のリスクが高いために予防していても感染した場合はさらに強い抗菌薬で治療を行っていきます。

 

治療効果が十分出た場合は少しずつシクロスポリンを減量していきます(やめることができる人も出てきます)。

 

あと、この病気は難病指定を受けていて、公費で治療費を賄ってくれます。これについては保健所(もしくは市役所・インターネットなど)で申請用紙をもらってきてください。必要なものを入力します。

リスクの高い治療ですが頑張って治療していきましょう

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こんな感じでしょうか。

40歳以上で免疫抑制療法と骨髄移植の奏効率は同等、非血縁ドナーの場合は免疫抑制療法のほうが高くなります。移植での死亡率が上昇するからですが・・・。

そのため一回目は通常免疫抑制療法です。

しかし、1回目の治療不応の患者さんでは2回目の奏効率は30%程度(Blood 2006)と低いので、通常は移植の準備をしながら(兄弟間であればともかく、バンクドナーであれば迅速コースで申し込んでも80日くらいですので)もう一回治療ですね。

 

20歳未満とかであれば通常は移植

40歳未満までなら兄弟でドナーが得られれば移植(最近はバンクドナーのの成績もよいです)

 

あと、免疫抑制療法が奏功した後、他の病気がわかってくることもあります。骨髄異形成症候群とかさっき書いたPNHとか。骨髄異形成症候群はきっと壊されなくなってくるからなのだろうなぁ・・となんとなく思っています。

 

そんな感じでしょうか。

 

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P.S 2017年にアップデートしました

僕の再生不良性貧血の説明(患者さん向け)2017年版

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医師のイメージって?

2013-04-09 22:03:11 | 医療

こんばんは

 

今週末に内科学会があり、その準備中です。先程、当大学からの発表を見たところ僕を含めて4名ですかね。

さて、そういうわけで昨日予演会をしていたのですが、追加のデータを出すように(その後の論文化にも必要)言われ、ずっと統計解析などをしていたのですが気が付いたら0時を回っていました。

ただ、自分で言うのもなんですが多くの人に役立ちそうな気がするので(少なくとも誰もこのコンセプトでは研究はしていない)、できるだけ早く世に送り出したいと思っています。

 

ということで、2,3日で仕上げるといいましたが今日の日中にはすべてのデータの解析が終わり…明日あたりもう一度・・・でしょうか。

ちなみに演題登録から発表まで半年あるもので、詳録と発表内容の差が大きいというか、発展しすぎているというべきか。内容は自分でもすごくよくなったと思いますし、発表するのは胸を張って発表したいと思いますが…詳録と合わないところが出てくるのは仕方がないことなのだろうか?

 

いつも思ってしまいます。

 

さて、ど~でもいい話ですが、うちの大学の教授秘書さん、2,3年前に来たばかりなのですがよく話す機会があります。ただ、医療系の職場に来たのはここが初めてということで、大変なことも多いようです。

 

そんな秘書さんが言っておりました。

「医療の世界に入ってくるまで、医者って時間を比較的自由に使えると思っていたんですけど、すごく拘束されて大変ですね

ちなみに比較的自由に使えているのは僕みたいなポジションの人間でしょうか。研究主体で動いていて、臨床から離れている(来月から新患外来に参加しますが)。教育にも義務的な関与の仕方はなく(カンファの時など、いろいろ教えていますが)、会議に参加する必要もない

まぁ、医局旅行の幹事と当直係などはやっておりますが・・・

 

実際に大学病院だと「臨床」「研究」「教育」の3つをやらなくてはいけなくて、「臨床」と「教育」は絶対にはずすわけにはいかないものです。立場が上になるとそれだけ会議などが多くなって自由が制限されます。

 

そういうのを見ていて秘書さんが言ったのだと思いますが、現場レベルだともっと大変だったり。

 

実際に僕の出勤時間は臨床現場にいた頃は7時前に来て患者さんの朝の病状を把握して、7時半から回診。回診が終わってから少しゆっくりできる感じ。食事は朝は食べることが多いですが、昼は食べずに夜遅くに食事ということも多々ありました。で、帰るのが基本的には22時から0時過ぎ、患者さんの状況によっては帰れず…というのが普通でしたね。で、忙しいときには体重が65㎏から53㎏まで低下して、今はまた66㎏です(太ってはいないと思う…たぶんw)

 

そういう意味で、現在は自由に時間をやりくりしているので、助かります。今日も統計解析をしたり基礎実験をしたりできていたわけです。

 

大学病院の指導医たちは教育もしないといけない(学生や研修医、後期研修医などの指導)。患者さんがいるから臨床もしないといけない。大学病院の場合、基本的に給料は「教員」というポジションでやっているはずなので、一般的な医師より低いから外勤もしているのが普通。そしてうちみたいに人の少ないところだと、何らかの役割を持っていて会議などに参加している医師が多い。

そして何とか余った時間や夜の時間を使って研究をすると・・・。

 

他にどんなイメージを持たれているのでしょうかね、医者って?

 

流石に秘書さんの「比較的自由に時間を使っている」というイメージには・・目からうろこだったり。

きっと目からうろこのイメージっていっぱいあるのだろうなぁ

 

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